六本木の新国立美術館で開催中のテート美術館展に行ってきた。 その名の通りテート美術館のコレクションより光をキーワードに18世紀末の絵画から現代のインスタレーションまで幅広くピックアップしたという、なかなか大規模な企画だ。 平日に行ったにもかかわらず盛況で、大人はもちろん10代と見受けられるお若い方も多かった。夏休みだもんね。 いろいろ見どころはありましょうが、今回のお目当ては19世紀デンマークの画家ヴィルヘルム・ハマスホイと、ドイツの現代アーティストであるゲルハルト・リ
私の母は目が不自由だ。 一緒に電車に乗る機会が年に数回ほどあるのだが、毎度親切な人の多いことに驚かされる。 乗車して立っていると、必ず気付いた方が席を譲ってくださるのだ。 近くの席が空いていなければ自分が席を立つつもりなのだろう。母の白杖を見て、さっと周囲に視線を巡らせる方も多い。 ありがたいことだ。 この親切を、私も母も当たり前と思ったことはない。 何度経験しても感動する。 例え席を譲られないことがあったとして、それを不親切とは決して感じないだろう。 健常者だって、体
わたらせ渓谷鐵道をご存知だろうか。 その名の通り渡瀬川のきわきわを攻めるイカしたローカル線である。 現在は観光列車として人気を博しているが、もともとは足尾銅山で産出した銅などを運搬するための路線であったらしい。 トンネルや駅舎など、大正時代に建設された当時の鉄道施設がいたるところに残っている。 つまり景色が良いのはもちろんのこと、乗っているだけで登録有形文化財ツアーができてしまうタイムスリップ鉄道でもあるのだ。 おそれいった。そんなものが関東にあったとは知らなんだ。
そうだ、箱根に行こう。 学生の夏休みには早く、あじさいの見頃はそろそろ終わろうかという7月初旬の日曜日。朝8時26分。 箱根湯本駅のホームに降り立った。 改札を出てバスターミナル方面に歩道橋を降りると、すぐそこに渓谷と山並みがあらわれる。 旅情を掻き立てられる景観を横目に、まずはバスで箱根園の動物園「ふれあい どうぶつランド だっこして!ZOO!」へ向かう。 大人の一人旅で(しかも箱根)いきなり動物園も無いもんだと思うが、動物とたくさんふれあえるというから一度行ってみ