少年野球の”アイドリングタイム”から考える
■少年野球を数字で比較してみましょう
OK、OK。
そこまで言うなら数字で少年野球の抱える「ヤミ」を1つ語りましょうか。
(注:↑仮想敵で実際にはまだ抗議は届いてませんw只野被害妄想ですw)
野球の試合は9人で行われるが”何かあったとき”のために常にベンチメンバーが居ります。
私は某チームに所属しておりスコア集計を担当していたので、2022年度の高学年(U6)の年間スコア情報を持っております。
勝利至上主義により全試合ベストメンバーで進めることで起きる”成長機会のロス”が意外とビックリな差でした。
小学生には楽しい野球を伝えるだけで良いのでは?
上記で伝えたいことは箇条書きしましたので、以下からは駄文にて。
ゆるりと行きましょう。
■私の所属チームの「2022年スコア」で計算してみる
まずはベースとなるスコアの前提条件です。
【年齢構成】
→6年生/7人、5年生/3人、4年生/1人 合計11人
※2人がレギュラーを争うことになります
【年間総試合数】
→67試合 ※コロナ禍後期のため年間試合数は少なめ
【試合のカウント数について】
→試合数は途中交代で入っても「1試合参加」でカウント。
→手元の資料では「欠席での出場経験なし」であるかまでは追えません。
【その他】
→私の所属チームの試合はすべてベストメンバー起用の方針です。
→この年はレギュラーとベンチに力量の差が大きかった。
→ベンチの子は真面目だったので出席率は高く、
「試合に出れてない」差が割ときちんと出ているスコアです。
となります。
それではLet's Calculate~♪
<選手/出場試合数/総試合時間 ※90分で計算>
選手①(一番出場している子):67試合/6,030分(100.5時間)
選手②(交代で入ることが多めベンチの子):40試合/3,600分(60時間)
選手③(ベンチが多い子):27試合/1,620分(27時間)
上記に時間も記入しておりますので、差は時間で換算すると”2~3日”でしょ?
という声が聞こえてきそうですが、相手は小学生です。
イメージが湧くように”小学校の授業時間45分”で換算してあげようじゃないですか。
【Case1:選手②ー選手①】
6,030分-3,600分=2,430分
2,430分÷45分=54コマ
54コマ÷6コマ(1日6コマの場合)=9日
【Case2:選手③ー選手①】
6,030分-1,620分=4,410分
4,410分÷45分=98コマ
98コマ÷6コマ(1日6コマの場合)=16.3日
となります。
■これが学校の「同教科」の差だと思うと…
学校での授業が、それも同じ教科で、16日(登校日ベースだと3週間)も遅れたと思いますといかがでしょうか。
結構ゾクゾクしませんか?
今回のケースではこれくらいの時間のロスでした。
こういう話をすると、どこぞの熱血野球指導者から、
・スポーツとは競技なのでメンバー間で競争が必要なので致し方ない
・スポーツは勝ってこそモチベーションにつながるものだ
・練習をしていて試合に負けても良いと言うのか?
・それは、、、、きっと妖怪のせいだ! etc
というような弁解が届きそうですよね?
しかしながら、こういった意見は基本的には【勝利至上主義】が根本にあるということに気づいていただきたいです。
是非冷静に考えてほしいのですが、
・同じように会費を払い、
・きちんと練習もしている子が、
(↑クラブチームを謳っていない限り本質的には参加率は関係ない)
成果発表の場である「試合」に出れないことが正しい事なのでしょうか?
それは本当に”全”子供たちが望んだ【勝利至上主義】なのでしょうか?
小学校の野球指導者は是非「未来」のことを考えて子ども一人一人の成長にフォーカスするべきでは?
と私は思っています。
■チーム卒部生の発言について考える
小学校で何かの大会で優勝することは良い成功体験なのかもしれません。
しかし”所詮”は小学生の勝利とは思えませんでしょうか?
小学生は身体も心も成長/発達段階です。
そのため極端な話をしますと、昨日までできていたことが身長や筋力の成長により急にできなくなったりします。
そのためチームの「勝利」のためだけに練習をするのではなく、小学校卒業後の野球人生と、今後の競技人口増を見据えて、同じチームに関わる子供全員が「野球って楽しいね!」と思って卒部させてあげるのが大事なのでは?
と思うことがあります。
先日私の所属チームを卒業し、中学でも野球を続けている子が練習の手伝いに来た時に以下のような発言をしておりました。
「僕の野球人生のピークは小学4年生で〇〇大会で優勝してMVPを獲った時ですね。高校では野球を続けるか、、分からないです。」
上記が指導者の【勝利至上主義】の影響によるものとは言えませんし、
もっと他の理由があったのかもしれません。
しかしながら、
「小学校の時から野球が好きで楽しいんですよね!
これからも自分のできる範囲で続けていきたいです!」
と言ってくれる”世界線”があっても良かったのかな?
と思ってしまうのは、私だけでしょうか。。。。orz
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
少しずつ発信してまいりますので、どうぞ気楽にお付き合いください。ノシ
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