モラオから逃げた日
準備が整い
とうとう三人で家から逃げる日が来ました。
自分は働かず
私のお給料を当たり前のように取っていき
今月はもっとコンビニに行かないと足りない
などと平気で言うモラオですから
逃げる日は私のお給料よりも前の日に設定していました。
そして当日、私はいつも通りに出社するかのように家を出ました。
ただいつもと違うのは駅に向かってなかったことです。
当時の住まいから子供たちの通学路は結構な距離見える場所にありました。
駅へ向かわずに、家から見えないように大回りをして
学校に行く子供たちを見つけれるように
建物の陰に隠れていました。
子供たちが登校しているところを捕まえて
二人に「今日逃げるよ。」と耳打ちし
道を変え学校とは逆の方向へ歩き出しました。
子供たちは
「やっと逃げれるんだね!」と喜んでいました。
その時の私の心境は
とにかくモラオに見つかったら殺される。
見つかる前に1メートルでも遠くに逃げないとということで
心臓はバクバクしていました。
当初の予定ではバスに乗り
いつも使わない駅へ行き
そこから新幹線に乗れる駅まで行くというものでした。
私が逃げる際にわずかですが逃げることを告げた人がいました。
その中の一人がママ友でした。
逃げることを告げるなんて危険なことをと思う人もいると思いますが
私が告げた数人は絶対的な信用を置いている人たちで
私が逃げることも逃げた後も協力をしてくれた人たちでした。
いまだに連絡を取り合っています。
これは私の判断なので、どこから漏れるか分かりませんから
人には計画を漏らさないようにしてください。
そのママ友はその日仕事だったのですが
ママ友のご両親に頼んでくれて
車でわざわざ少し離れた新幹線の駅まで送ってくれたのです。
そのママ友が私たちが住んでいた隣の市区町村で女性相談員をしていて
モラオの中にはタクシー、バスや電車の履歴を調べて目的地を割り出す人もいるとのことで
あえて足取りが分からないように一般車両を使うという方法で
ご両親に頼んでくれていました。
ご両親には数回お会いしたことがあったのですが
私たちの事情を聞き、快く引き受けてくれたとのことでした。
ご両親の車が到着するまで気が気ではありませんでした。
当時の住まいから少し離れたコンビニの駐車場で待ち合わせをしていたのですが
とにかく車が着くまでにモラオがもしここに来てしまったらと
考えるのはそればかりでした。
ご両親が駐車場について車に乗って発車して
やっと一息つけた気がします。
車の中でママ友から預かったとその当時に息子たちの好きなものが
たくさんつまった餞別を受け取りました。
そして車の中でたくさんの話をしながら
途中で宅配便の取扱店へ寄ってもらい子供たちのランドセルを新しい住まいへ宅配する手続きを済ませ
コンビニでお菓子や飲み物などたくさん買っていただいて
新幹線の駅につきご両親にはなんと餞別までいただき
新幹線の中で食べなさいと三人分のお弁当まで買っていただき
私たちは別れました。
新幹線のホームについたところで
弁護士よりその時に簡潔に理由と離れること、戻らない旨をラインで連絡し
すぐにアカウント自体を消してくださいと指示を受けていたのでその通りにし、携帯の電源を落としました。
新しい住まいの駅に携帯ショップがあるのは調べ済みでしたので
着いたらすぐに番号変更をしました。
新幹線の中では子供たちは買っていただいたお弁当を食べ
外を眺めて新幹線を楽しんでいたようでしたが
私はその時点でどっと疲れてしまい、食欲もなく
お弁当には手が付けられませんでした。
着いてからは携帯の番号を変更し、新しい住まいへ移動して鍵を受け取り
当日の到着時刻に合わせて時間指定でネットからカーテンや寝具などを購入していたので、受取して設置。
その間にガスの開栓などバタバタと過ごし
新しい住まいへ着いたことを何か所かに連絡して、
晩ご飯は近くにあったマクドナルドで済ませました。
やっと長い長い一日が終わりました。
そしてその時に子供たちと約束したこと
三人で幸せになろう!
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