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あれから7か月

今年のお正月は、16時間でしたね。
輪島にあった漆作品の職人集団、彦十蒔絵 彦十蒔絵 | HIKOJU MAKIE Official web site (hikoju-makie.com) さんから、お便りをいただきました。
わたくしはある1つの作品に出合ってからというもの、何かしらの展示でお名前を拝見するたびに「あ、やっぱり彦十さんだ」と注目していたものですから、そのようなところから直接のメールやお便りをいただくこと自体が、特別な気持ちになります。

「見立て」のもたらすもの|美恩 (note.com)
ばえない反抗の美|美恩 (note.com)

こちらは、拝受いたしましたお便りです。

ご丁寧にも宛名が明記されていました。表題写真のトートバッグとともに

1月10日にとりあえずの避難所へ、
1月20日に金沢へ作品保管、
3月14日に金沢で職人さんが集合、
その後チャリティーイベントをはさんで6月から活動再開の準備ができた、とのことでした。

当時、わたくしは彦十さんの職人魂についてのこのメッセージに打たれまして、本当にささやかなことをさせていただきました。
「・・・しかし、この様な厳しい状況であっても仕事の注文があれば、何とかして答えようとするのが職人というものだと思っています。
彦十蒔絵ではその職人魂が震災のショックで失われないうちに仕事を提供して将来的な希望に繋げたいと思います。」

上記に置きました彦十さんのサイトリンクからお入りいただき、"Info" 2024.01.10へお進みいただくとご確認いただけます。

「継続」するモノ・コトは、そこに意志が込められたのちに+αが伴って、初めて成立するもの、と思っています。諸行無常のこの世の中で、何かを継続するとは何と難しいものか。
美術館にある芸術作品だけをとってみても、保存環境や技術、保護や修復など、運に左右される要素もあると思います。
ましてや、伝統の継承となると、どれほどの「覚悟」がいるものか。
わたくしたちが伝統的な芸能や作品に触れる時に受け取っているのは、そこから隠し切れなくただよう深い覚悟なのかもしれません。

彦十さんは今後、『古典の日文化基金賞』の美術・生活部門を受賞されるそうです。文化基金賞とは|古典の日文化基金賞|11月1日は古典の日 (hellokcb.or.jp)
また、彬子女王殿下ひきいるご活動のもと、「漆能」の実現にもたどり着かれています。能登半島地震復興祈念 「漆能」プロジェクト 漆芸文化の記憶と技を次世代に伝えるために | 一般社団法人 心游舎 (congrant.com)

逆境にあっても、どうすれば守れるか、継承できるか、の視点から1ミクロンもぶれないそのお取り組みと覚悟を尊敬し、応援いたしております。
「私たちは本当に幸せ者です。」といつかメッセージをいただきましたが、そのような存在を知れたわたくしめも、だいぶ幸せ者だと感じるのです。



【私たちは本当に幸せ者です。】 輪島の彦十蒔絵さんよりメッセージ。 「4月6日のイベントは仕事の仲間たちが企画してくださったもの」と https://hikoju-makie.com/event/ev|美恩 (note.com)






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