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多摩川の生き物とヒト その250 水系 府中北多摩一号工事の下見 ‘24/10/15

府中にある北多摩一号水再生センターの水門付近で行われる整地工事について下見に出かけた。
キンモクセイの香りが再び、匂ってきた。10月初旬の寒さで、キンモクセイのように花が咲くのが遅れたり、サクラやシンジュなどの樹々の葉は黄色くなったものもあった。これも一時的な寒さのせいか。
しかし、気温が下がり、さほど汗をヒトはかかずに楽に走れる。関戸橋を越え、武蔵野線鉄橋をくぐる。
是政橋と近くの南武線の間にあったオギ原は無くなり、ブロック製作ヤードに変わり、大きなトラックやクレーンなどが入っていた。アッと言う間の変化だった。ヒトの力は強いのか、弱いのか。

北多摩一号水再生センターの排水口。左から排水が流れてくる。
排水が温かいので、カモ達もよく来る。カルガモ達。
排水口の脇にはハリエンジュが主体となっている林がある。
林の内部は明るい。
構成しているハリエンジュ。蜜源として有名。外来種。マメ科。
林床に生えているマグワ。クワ科。
エノキの小さいのが生えている。アサ科。
ヒガンバナ。花が終わると、葉が出てくる。ヒガンバナ科の特徴。ヒガンバナ科。
恐らく、ヤブカンゾウ。ワスレグサ科
スゲの仲間。種は不明。


緊急災害用道路。稲城大橋に向かっている。
橋脚付近にあったセンダン。近年、河川敷などに増えてきた。
オニグルミみたいな羊顔。葉痕。
橋脚付近には砂地が広がる。
雨がかからないので、アリジゴク(ウスバカゲロウ)の巣が多い。
センダン近くにあったイモカタバミ。外来種。カタバミ科。
対岸の稲城市で行われている掘削工事。
河原の石は削られ、平らになった。
稲城市から下流まで工事が行われている。
稲城大橋付近での工事。
削った土砂を集め、選別している。大きい石は再利用などをしている。

北多摩一号水再生センターの排水口付近が工事予定地。資料だと、ハリエンジュだけで問題ないと考えられていたが、実際に見るまではわからない。堤防を降り、予定地は確かにハリエンジュの林となっている。林内にはヒガンバナがあり、ワスレグサ科のヤブカンゾウらしきものもある。わからないスゲもある。
排水口に沿って歩くと緊急災害用道路とぶつかる。そこから対岸を見ると、掘削工事の真っ最中。川原の先にはパワーショベルがあり、膨らんだ川原をせっせと削っている。カワラケツメイはどうなったのか。石ころだらけの礫河原だったが、その後も覆土などをせず、自然のままにしておいて欲しい。
緊急道路を進み、稲城大橋の下へ戻ってきた。橋脚付近にはアリジゴクの巣が多くあった。砂地で、上が橋なので雨がかからない。小作の圏央道の下のアリジゴクと同じで、生き物はうまく利用している。このアリジゴクが住んでいる砂地を保全してもらうように要望したい。
ハリエンジュやマグワなどは伐採しても、普通種でもあり、構わないと思った。

クロアゲハ。なぜか、たくさん飛んでいた。
コセンダングサの蜜を吸っている。
堤防から見た対岸の掘削工事の現場。広がった川原を削っている。
削った土砂を集め、選別し、運び出す。
ここは多摩川原橋付近の掘削工事。
ここでも、大きくなった川原を削っている。
削った土砂をダンプカーに運ぶ。ナンバーは無く、工事現場専用。
集めた土砂はワンドの埋め立てにも使う。運び出す道を作っている。
ワンドを埋めていき、道を作る。
工事現場から堤防に上がる道を作っている。赤いフェンスで囲まれた道はサイクリング道路。
堤防に上がる道を作っている。

現場を後にして下流へと下る。途中にはコセンダングサが咲いていて、クロアゲハが群がっている。どうして、アゲハが大量発生したのか。たまたま、多く集まっているのか。ヒッツキ虫で困るセンダングサも蜜源となり、役に立っていると思った。
多摩川原橋左岸でも掘削工事が始まっていた。関連工事として堤防を膨らませて、工事用道路を作っていた。橋の上から見ると、ワンドに削った土砂を入れ、ここでも運び出す道を作っていた。ワンドは見事に土砂に埋もれ、二つに分かれてしまった。川原には大きなショベルカーが入り、掘っている最中!
さらに上流へと目を転じると右岸でも浅くなった川辺を削る工事の最中。大きなショベルカーが膨らみ、浅くなった川を削っている。この間まで草ぼうぼうだった所が石ころだらけの川原になっている。

橋の上から右岸を見る。赤いフェンスの所は工事用道路。
右岸の川原を削る工事現場。
すぐ上流でも掘削工事が行われている。先ほど、対岸から見たもの。
稲城大橋から上流で行われている掘削工事。その前に堤防に生えている草を刈る。
オギ原など刈り払い、ここを土砂の選別所とする。
ここでも膨らんだ川原を削る。
大きくなった川原を削る工事が始まっていた。
オギ原は無くなり、ブロックの枠などが置かれていた。是政橋左岸から。橋は南武線橋梁。
チカラシバ。道沿いにきれいに広がっている。
花をむしると、勲章ができる。イネ科。
シンジュはすでに実を着けている。拝島橋近くで。種が風で飛ぶので、増えている外来種。ニガキ科。
羽村堰で。ここも工事の対象。
水量が減り、中洲が見えている。

帰り、矢野口駅近くに出来たスぺシャライズの店に寄る。相変わらず、そっけない。ロードバイクはもともと高いが、今では中ぐらいのクラスでも80万円、さらに良いのを求めると100万円以上もする。もう、高校生や大学生などが簡単に手を出せる趣味ではないと思う。
グラウンド脇で行われている工事を見つつ、遡る。稲城のナシ直売所にもよったが、すでに格安のナシは終了していた。
稲城大橋上流へと再び、戻り、走るが、稲城第六小学校前ではすでにここでも掘削工事が始まっていた。草原が刈り払われ、掘り返されていた。立会いが終了したら、すぐに工事が始まった。
是政橋で再び、左岸へと転線する。橋の上から下流のグラウンドが見え、この付近が削られる所だと思う。先ほど見た是政橋付近のブロック製作ヤードを見つつ、さらに遡る。
ヒガンバナはすでに終わっていた。途中で土手下になっているカキをもぎ、エネルギー補給をしながら戻った。

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