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今日は雨、作業は中止?草木染楽しい!

きこりの会は雨天中止が原則ですが、2年ほど経験させていただいた中で雨が降って作業に行かなかったのは今回が2度目でした。自分で決めて行かないだけなので、中止(=だれも参加しなかった)、・・かどうかは不明です。

と言う事で、今回はきこりの作業については書きませんが、少し前に木こりの会のサイドメニューとして参加者を募って、大々的に一般の4人の方々が参加して草木染をしました。自然を活用して日常生活に生かす、しかも身近な化学の勉強にもなり、大変きれいな布が染まるので、これは楽しめました。
やることは単純で、道端であらかじめ採集してきた植物などの材料を煮込んだ染液を作り、最後に媒染液で定着させ、水洗いした後干すのが手順ですが、詳しくはネットでも見られますので、技術的な事はそちらに任せます。

面白かったのは、原材料は山に生えている桜、そよご(写真)などの枝葉を細断したものも使いますが、良く色がでるのは、山とは関係がないヨモギや、嫌われもののセイタカアワダチソウ、玉ねぎの茶皮などで、山の植物は、良く言えば上品な、淡い発色で、見方によっては単に布が薄汚れた(?)だけに見えます。
また媒染液は今回、ミョウバン、石灰、鉄さびの水溶液を使いましたが、原料の煮だし液と媒染液の組み合わせで最終的な色がきまります。ただ、同じ組み合わせでもやる度に色が微妙に、ではなく、全然違うので、これも予想できないからこそ面白いです。基本的には茶系ですが、それが、ピンクに見えたり、黄色になったりです。今回は鮮やかな大変美しい黄色系が多い出来でした。玉ねぎの皮と酸化鉄の媒染液がいつも最も濃い色が出ましたが、上品な色ではないとしてかえって嫌う人もいます。
以前はきれいな青色のでる藍を栽培して使っていたそうですが、畑が猪と鹿の食害で、数年前ほぼ全滅したそうで、残念ながらできませんでした。

草木染は高度な科学と関係ないように見えますが、物理や化学の観点からみても大変面白いんではないでしょうか。物の色は特定の波長だけ吸収、あるいは反射する事ですが、草木のエキスと媒染液や布との反応も布の表面状態、pHや濃度も影響し、人間の色の感じ方も人それぞれで違い、紫外線などによる経時変化もあると思いますので、極めて多くの要因が想像され、厳密な条件の管理をしない草木染が結果としてその都度色合いが大きく違うのも当然に思えます。特に、媒染液に漬けたとたん色が大きく変化するのは見ものです。
材料は身近に安価で手に入るものばかりですので、ネットでやり方を調べてトライしてみてはどうでしょうか。楽しめると思いますよ。

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