植物はほったらかしがいい
うちの庭は妻が植えた花々が今咲き誇り、新緑もすごい勢いで伸びてきて、ウグイズもうるさいほど鳴き、動植物の生きる力が実感できる季節になっています。・・が・・ジャングル状態で剪定担当の僕は茫然として、手が付けられず、余りに見苦しいところだけ恰好つけるのが精いっぱいです。
この日曜日には、自宅ののび過ぎた木々の剪定はさておき、きこりの会で山の手入れを手伝ってきました。きこりの会はもみじ、山つつじ、広葉樹の植林をしていますが、今回は咲き終わった山つつじ(正確な名前は知りません)の下草刈りをしました。道端や庭に良く植えてあるツツジとは違う種類で、元々近くの山で自生していたものを数年前に植え替えたそうですが、庭と違って水やりや、肥料などは一切せず、草に埋もれてしまわないように、毎年下草刈りだけをします。これは他の植林も同じです。
今回気が付いたのは、中央の日当たりの良いところに植えた苗は、枯れてしまったか、ひん死の状態ですが、端っこの木陰になっているところの苗はとても元気でした。
メンバーの皆さんの意見では、元気がないのは乾燥して水分が足りなかった事が原因ですが、一つは昨年の猛暑で、日当たりのいいところは乾燥して水分が蒸発してしまったこと、もう一つはイノシシが地面を掘り返したため土壌が乾燥したためではないか、との事でした。案の定、地面はイノシシが掘った穴ぼこだらけです。
改めて、植物や動物も含め自然は多様な生き物が持ちつ持たれつ競争しながら生きている場所だと感じました。
山林は、水は雨、肥料は古い落ち葉や枝の腐葉土で成長してます。腐葉土は栄養とともに水分を蓄える事にも寄与するので、公園や庭のように落ち葉を掃き清めてしまう事は山の植物にとり命を奪う事になるそうです。基本的に伐採した草や樹木はその場に残す事が大変重要なんですね。
今、私たちが活動している場所は、ある種の公園のような場所ですが、多種多様な木々や草、場合によっては動物などの共生する場所を目指しているので、見栄えは優先しないのが原則だそうです。ただ、「余りにも乱雑にはならないようにする」と先輩は言ってます。
この施設は市が管理する公共施設ですが、民間委託をしており、管理担当の方は色々なお客さんを呼び込む事が一つの目的でもあり、見栄えを気にします。一方で山の事を第一に考えて活動している木こりの方々とは意見が合わない事も多々あります。
(注)本稿は特に関係者の正式な許可を得ているわけではなく、素人の目で個人的な感想を書いていますので、できるだけ固有名詞の表記は避けています)