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財務省が主要メディアを通じて令和4年度の政府バランスシートを速報
先日、主要報道機関を通じて令和4年度の政府バランスシートが公表された、との報に接しました。
現物はこちら
今回発表されたのは政府単体のバランスシートで、天下り先など子会社を含めた連結は3月に出ると思います。
依然、1年遅れ発表の間抜さなど、ツッコミどころ満載、メガ盛りではあります。
例えば、さきに述べたように単体決算なのに、「単体」と表記しない、、、
「嘘はつかないが、肝心な真実は言わない」これが彼らのやり方。
諸氏の御心を推察するに、
・バランスシートで見ろ、という昨今の意見がうざいから、・・・っぽい資料を見せてお茶を濁しつつ黙らせたい。
・でも、連結の財務諸表に掲載される「連結対象法人一覧」(俗に「天下り先リスト」または「公金チューチューリスト」)と、血税からそこに流れる200兆円弱/年の出資金、貸付金、の話題に触れられたくない。
これは私の根拠に基づかない偏見、邪推です。でも、自信あります。
ただ、これは現時点で裏取が必要な感覚論なのですが、
今まで、メディアを通じた報道なしに、ひっそりとホームページに上がっていた資料。
主要メディアを通じてバランスシートの公表をアナウンスしたのは、今回が史上初、なのではないでしょうか。
だとすれば、財務省、メディアの勇気ある姿勢に敬意を表したいです。
とは言え、メディア側は官僚から渡された紙を記事にしただけでしょうがね。
今まで、負債のみをピックアップして財政破綻の危険性を煽ってきました。
バランスシートの数字をを土台にして財政をみる、という方法論の部分でコンセンサスを形成しなければ、まともな話が始まらない、と思ってましたが、
その意味では間違いなく一歩前進ではないかと。
もう、「将来世代に借金を残すな」「増税議論から逃げるな」といった、
お前ら何様?的な不毛で抽象的な扇動と水掛け論の時代にピリオドが打たれた、、、とすれば素晴らしい。
これで、財務諸表の数字をもとに、客観的にきちんと検討する、という意味で、始めて同じ土俵でまともな議論ができるスタートラインに立てる、というもの。
統合政府バランスシートを介して分析すべし、という高橋洋一氏、上念司氏、倉山満氏、等諸氏の長年の主張の積み上げに、財務省内とメディアの良識派が応えたかのか?
ただ、予言します。3月に発表される連結バランスシートは、たぶん、メディアの報道を伴わず、前年通りひっそり行われるでしょう。
もしこうなったら、冒頭の私の邪推が真実にそこそこ近かったと考えていい、と思います。
もし、報道を伴う場合、これは、今までの数字に基づかない流言、飛語的な体質から脱皮しつつある兆候として、今回の報道と合わせて、それなりに評価して良いと考えます。
ただ、その場合でも、一昨年度までと変わらず、日銀を連結対象に加えず、従って、メディアの記事に統合政府バランスシートの考え方や、日銀の負債の特殊性に言及しない代物が出てくるでしょう。
あるいは、以前そうしたように、本資料の末尾に申し訳程度に「日銀は政府出資金が些少なので、連結対象には含めません」とか書くかもしれません。
愚民のほとんどはメディアの記事しか読めねぇし、仮に本資料に入ってきたとしてめ、まともに読めねぇから、これでケムに巻けるとの企みの元で。。。
このあたりは財務官僚諸氏や主要メディアは期待を絶対に裏切らない。愛でるべき彼らの限界です。
バランスシートについては、3月の発表を待って、改めて答え合わせをしてみましょう。