【97歳の一人暮らし】次男への贖罪
こんにちは!にせママです!
3連休!一瞬で溶けていくよ~!!みなさんも一緒ですか?w
今回は、シリーズ【97歳の一人暮らし】。
認知症ですが、なんとか一人暮らしを継続中の祖父。
モノ盗られ妄想の沼の中で、垣間見えた祖父の一面を書きます!
次男への贖罪
認知症中等症と診断されて3年目の祖父。
何度も通帳や財布を祖父が隠してしまい、そのたびに宝探しゲームに付き合いました。ケアマネと対策を練り、数々の困難を克服してきました。
祖父が「次男(叔父)に財布を盗られた!」というと、発信機で探し、すぐに見つけられるようにしました。
それからは「盗られた!」でなく、「次男が財布を隠す!小賢しいいたずらをしよって!」と祖父も少し言い方を変えるようになりました。
そして次男のいたずら(本人の思い込み)に頭を抱え「おじいちゃんはノイローゼ気味屋ねん…」と弱弱しい声でよく電話があります。
妄想疲れですね。。
「叔父ちゃんはそんなことしないよ」と何度否定しても聞かないので
「叔父ちゃんが、そんなことするんかー!ゆるせんなー!」と同調しながら流します。(叔父ちゃんゴメンネ)
でも、長男(父)は疑わず、なんで遠方に住む次男なんだろ…と少し引っかかっていました。
ある日、
また深夜1時ごろに祖父から着信があり、翌朝電話をかけ直しました。
(スマホはリビングに置いているので深夜の電話はとりません)
どうせまた「次男から財布を隠された!」かな~と思っていたら、
「次男がな、両親と喧嘩しているらしいねん。そんな相談があって」と。
「???」とよくわからないまま聞いていると、支離滅裂な発言が続きます。まあ、妄想疲れをしていると、よくあることなんですけど。。
最終、
「ワシは『次男の方に厳しくしすぎや』って言われるねん。そんなことしたことないねんけどな…」(祖父)
「…えーと、そうだよね!おじいちゃん、いつも優しいもん!気にしなくていいよ!」(私)
「そうかなー…」(祖父)
といった感じで電話を終えました。
この話を両親にすると、母がこんな話をしました。
昔から、祖父は2人の息子である父と叔父をよく比べて「長男は勉強ができるが、次男の方は…」と言うことがあったそうです。
「あれは聞いていて、叔父ちゃん可哀そうやったわ…」と母が言っていました。
私は孫娘なので、祖父からたくさん可愛がってもらいましたが、息子たちにはそんなこと言ってたのね。
私の尊敬する大好きなおじいちゃん……それは、あかんで。(笑)
そういえば、孫である兄も私も、一般的には「聞いたことがある」程度の会社に就職したので、よく祖父が酔っぱらうと店の店員に大声で自慢することがありました。典型的な世間体を気にするタイプですね。。
きっと、父が「(叔父と)比べるようなことを言うな」と指摘したことがあったのだと思います。(私が父の立場なら必ず言います。)
息子たちの前では頑固で自分を曲げなかった祖父も、実はずっと引っかかっていたのかな。
認知症になって、被害妄想をして「次男が~!」と怒ることも多いですが、「次男が家に来るから、次男の分も晩ごはんを作ってほしい」とヘルパーにお願いしたり、「次男が泊るから」と自分で布団を敷いていることがある、とケアマネから聞いています。
祖父は叔父の影を敏感に察知しようとし、いたずらしにでも、叔父が家に来るのであれば、精一杯もてなそうとする。
昔、辛く当たった叔父に「悪かったな」という思いがあるんでしょうか。
そんな叔父に対する過去の負い目が認知症を発症して垣間見えるんだなあと、思いました。
いらぬ事を言ってしまうところはあっても、
やっぱり祖父は根はやさしい人なのだな、と思います。
以上です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
祖父はノンアルのおかげで酔っぱらうことがなく、被害妄想もマシにはなっていますが、人と話す機会のない日曜日はノイローゼになるくらい叔父のことをたくさん考えがちなようです。
被害妄想して叔父を恨んでいるようで、ある意味「親の愛」だなと思うようになりました(笑)
さあ、今日も前を向いていきましょう!