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わたしと 色と 共感覚

小さい頃、わたしは「黄色」があまり好きではなかった。
その原因を、今でもはっきり覚えている。


クレヨンで絵を描いていた時、
黄色と紫色が混ざり合って、茶色になったのだ。

茶色が苦手なわけではなかった。

ただ、華やかな黄色と鮮やかな紫色が一緒になったら
くすんだ茶色になってしまった、

その現実を許容することができなかった。

あまりにも衝撃的で、軽くトラウマになってしまった。

その対象が「黄色」だった。
紫色よりも出番が多かったから。

黄色は鮮やかで、派手で、華やかで、
主張が強い色だと感じた。

幼いわたしには眩しすぎて、
いつの日か苦手意識を持つようになった。



こうやって強い衝撃を与えるほど、
“色” は、わたしにとって特別な存在だ。

小さい頃から、そして今も変わらない。

そんなわたしには『共感覚』というものがあり、
その中でも、文字や数字に色を感じる『色字』を持っている。

共感覚 きょうかんかく synesthesia
ある感覚刺激によって、ほかの感覚を得る現象である。たとえば、音を聞いたり文字を見たりすると、色を感じる現象であり、ごく一部の人だけが経験できる。

最新 心理学事典

だから、絵を描く時だけでなく、
数字や漢字を思い浮かべたりする時にも
わたしは “色” を感じている。

色字共感覚者の中には
文字にはっきり色が見える方もいるそうだけど、

わたしは
「意識した瞬間だけ色が頭に思い浮かぶ」レベルで、
目に入る情報に色がついているわけではない。

わたしの頭の中だけで、
わたしの “色” たちが自由に踊っている。



わたしの場合、色字共感覚が出やすいのは「数字」。

数字単体で意識した時、
わたしの中ではこのような配色で感じている。

ただ、これが二桁以上になったり、
数式になったり、
時には気分によったりで、色が変わることもある。

わたしの場合は、足し算で色字共感覚が出やすい。

3 + 4 = 7 はきゅうりのようなイメージ。
3 + 5 = 8 は虎のイメージ。

7 と 3 の爽やかな色合いがとても好き。
だから 7 + 3 = 10 は好きな数式のひとつ。

1 + 5 = 6 のようなシックな色合いも好み。
8 + 2 = 10 6 + 6 = 12 のような色合いもかっこいい。

なぜこのような色に決まったのかはわからない。
気づいた時には、この配色になっていた。


でも、よくよく紐解いてみるとわかるかもしれない。

この記事の通り、きっとわたしも
様々な経験が結びついて色づけされたのだと思う。

(他の人が文字や数字をどういう色で認識しているのか、
 この記事を通して知ることができてうれしかったなぁ)




色字共感覚について
初めて詳しくアウトプットしてみて、

改めて自分にとって “色” というものの
存在の大きさを知った。

もっともっと、色にふれてみたい。

そんな気持ち。



ちなみに、
幼いころ苦手だった黄色は
今では好きな色の一つ。

その華やかさは心を明るくするし、
どことなく無邪気さを感じて、微笑ましく思う。


ただ、
黄色と紫が隣同士にあるとハラハラしてしまうのは
今でも変わらない。

黄色と紫の相性の悪さを感じたのは、
反対色だからと学んで、納得した。

この2色の組み合わせは
わたしの好きな
パンジーや焼き芋の色だということも気づいた。

以前より抵抗感が無くなったけれど
わたしにとって、

黄色と紫はいつまでも「混ぜるな危険」な関係なのだと思う。






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