最初の一滴。
沢を詰めるのではなく稜線から下っていく。最初の一滴を求めて。
無名の地
その沢に名前はない、流れる水流にも本流と合流するまで名前はない。そんな無名沢の物語。
稜線の登山道から外れ一本の尾根へと進んでいく。斜面を下って行く、カラマツ林を過ぎると尾根地形が現れる。尾根に入ると広葉樹の森となる。
東に延びるこの尾根にも名前はない。
尾根から沢へ
2024年1月、雪の量は例年の半分も無いであろうか、約20cmの積雪。気持ちの良い尾根を下って行く、この尾根のトレードマークともいうべき大岩を過ぎたあたりから北側の斜面を下りていく。傾斜は30度を超える急斜面、慎重に沢床まで下る。
沢床の風景
この沢床は雰囲気があり素敵な沢である。稜線側の風景も良いし下流側の岩の張り出した沢のノドになった場所も素敵である。
倒木を避けながら沢を下って行く、少し行くと岩が積み重なった地帯となり静かな水の音が聞こえる。
最初の一滴
水の音に近づき見てみる、苔むした岩の積み重なりからポトン、ポトンと最初の一滴が滴り落ちる。近くからも水が出ているらしく5mほど下には水流ができている。
源流の一滴、言葉では表現できない美しい風景がそこにはある。
命名と今後
この沢のある場所は戦国武将、武田信玄が作ったとされる軍用道路「信玄棒道」のすぐ近く。信玄公にちなみ影武者沢と名付ける、尾根は影武者尾根。
お気に入りで通っているこの山域での冒険を八子峰彷徨(やしみねほうこう)とし今後記事にしていく予定です。
完
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