2話 女子としての初登校
「皆さん!今日からこのクラスに転校生が来ることになりました!」ある学校の教室で担任教室が生徒たちに向けて話をしている。
「へぇ、こんな時期に転校生か」「可愛い子かな」「いや!イケメンでしょ」「案外、ガリ勉タイプのムッツリ君かもよ?」先生の話に騒がしくなるクラスメイトたち。
「静かにしなさい!」先生が大声でそういうと「誰なんですか?」と1人の生徒が質問した。
「少し待っててくれ」そういうと扉を叩く音がした。
「おぉ、来たな。入れ!」
「失礼します」
「可愛いな」「あぁ、可愛い」少女が教室に入った瞬間、室内は慌ただしくなった。
「静かにしろ!転校生が困ってるだろ」
「すみません」先生の、注意で静かにする生徒たち。
「すまんな!自己紹介してくれ!星宮」
「はい!私は星宮叶。よろしくお願いします」
「こちらこそ!」「よろしくね!」など私に向けて言葉が飛んでくる。
「こちらこそよろしく」反応しないと申し訳ないので一言言葉を返した。
「星宮、お前は1番後ろの空いてる席に座ってくれ」
「分かりました」春島先生の指示にしたがい後ろの窓側の席に座った。
「それじゃ!ホームルーム始めるぞ」
「はい!」
「日直は号令!」
「はい!」日直の号令に合わせて挨拶をする。
「今日も1日頑張ろうな」
「はい!よろしくお願いします」
「授業始めるぞ」こうして私たちの1日が幕を開けた。時間はあっという間に過ぎ放課後になると生徒たちは転校生の星宮を遊びに誘おうとしていた。
「ねぇ、星宮さん!この後、遊びいかない?」
「遊び、ですか?」
「うんうん」
「是非!」
「やったー!」クラスメイトたちとカラオケに行くことになった私。
「星宮さんは歌も上手いね」
「そんなことないですよ」
「もう!私たち同級生なんだしタメで話そうよ」
「そうだぜ!」
「皆がそう言うならタメで話そうかな」
「その方がいい!」
「そういえば、今日はカラオケだけど普段はどこで遊んでるの?」私の問にクラスメイトたちは時間をかけることなく答えてくれた。
「そうだなぁ、普段はドンクとかかな?」
「ドンクってなに?」
「おいおい!ドンク知らないのかよ」
「ドンクってのは、ゲーセンとかゲーム機買ったり出来るデパートのことだ。それだけじゃなく、服や下着とか日用品も売ってるんだ」
「便利なのね」
「今度連れてってやるよ」
「連れてってくれるのはありがたいけど、どうせなら女子と行きたいわ」
「そりゃ、そうか」ガッカリする男子。
「でも、今日みたいに大勢で行くのは楽しそうね」1度言葉を止め、改めて提案する。
「皆、良かった一緒にいかない?」
「私はいいわよ」「私も!」「俺も」ほとんどの人が賛成したため今週末はデパートに出かけることになった。