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『ロッキー』シリーズ速報【1976年~米映画】

BGMとしてもお楽しみ下さい。


【感想】

2024年9月18日投稿

学生のころから、今でも元気が欲しいときに観る作品。今は、入院で弱ったリハビリのためルームバイク、エアウォーキング、アブローラーをロッキーの特訓シーンをYouTubeで観ながら毎日頑張ってます。

「ロッキーシリーズ」は大好きな作品で名作です。シルベスター・スタローンは、まじめな人だと思います、会ったことないけど。地で行くアメリカンドリーム、自作のシナリオを自分が主演で映画会社と交渉して出来た「ロッキー」、そしてあの肉体改造。1・2あたりの体はブヨブヨだったのに3ではバキバキ、「ランボー」のこともあったとは思うが凄かった。役者は、演技・肉体美も含めて価値だと学んだ瞬間でした。

つい先日、「ロッキー」に関する最新ニュースが飛び込んできました。どうも、ロッキービギンズのような、幼き日からチャンピオンになるまでのストーリーを執筆中のようです。嬉しくもあり、悲しくもあります。ハリウッドよ早く立ち直って欲しい!
では、また。


【作品情報】

『ロッキー』、1976年製作のアメリカ合衆国のスポーツ映画。監督ジョン・G・アヴィルドセン。主演・脚本シルヴェスター・スタローン。

第49回アカデミー賞の作品賞・監督賞・編集賞ならびに第34回ゴールデングローブ賞ドラマ作品賞受賞作品。また、2006年に米国連邦議会図書館がアメリカ国立フィルム登録簿に新規登録

その後の物語を描く続編
『ロッキー2』、『ロッキー3』、『ロッキー4/炎の友情』、『ロッキー5/最後のドラマ』、『ロッキー・ザ・ファイナル』とシリーズ化された。また、アポロの遺児アドニスが主人公のスピンオフ『クリード チャンプを継ぐ男』、『クリード 炎の宿敵』、『クリード 過去の逆襲』

【登場人物】

ロッキー・バルボア

演 - シルヴェスター・スタローン

ペンシルベニア州フィラデルフィアの小さなアパートで暮らすボクサー。15歳からボクシングを始めているが、芽は出ず、30歳になっても賭けボクシングの賞金だけでの生計を立てられなかった。そのため、闇金融を営むガッツォの元で取立てを行う。しかし根が優しいことが災いしてか、借金を踏み倒そうとする者を責め切れない。また、近所のペットショップで働くエイドリアンに恋心を抱いており、彼女を振り向かせようとするが、不器用な性格からいまひとつ想いを伝え切れずにいる。本名はロバート・バルボア。ニックネームは「イタリアの種馬」。戦績は本作冒頭の時点で64戦44勝38KO20敗。

【ストーリー】

「ロッキー1」
プロローグ

アメリカの建国200年を目前に控えていた1975年。フィラデルフィアに暮らす三流ボクサー ロッキー・バルボアは本業のボクシングによる賞金だけでは生活していくことができず、知人である高利貸しの取立人を請け負いながら日銭を稼ぐというヤクザな生活を送っていた。素質はあるのにこれといった努力もせず、所属するボクシングジムのトレーナーであるミッキーからもその落ちぶれた様に愛想を尽かされ追い出されてしまう。
そんな自堕落な生活を送っていたロッキーにも生きがいがあった。近所のペットショップで働く女性 エイドリアンの存在である。ロッキーは、精肉工場で働く親友ポーリーの妹であるエイドリアンに恋心を抱き、毎日ペットショップへ足を運んでは話しかけるものの、内気で人見知りが激しいエイドリアンはなかなか打ち解けない。そんな妹に好意を寄せているロッキーを、ポーリーは奇異に思いながらも感謝していた。ロッキーとエイドリアンは不器用ながら距離を縮めてゆき、やがてお互いになくてはならない存在になっていく。
世界チャンピオンからの抜擢
そんなある日、建国200年祭のイベントの一環として開催される世界ヘビー級タイトルマッチで、世界チャンピオンであるアポロ・クリードの対戦相手が負傷。プロモーターらは代役探しに奔走するが、そんな時アポロが「全くの無名選手と戦うというのはどうだ?」とアイデアを出す。無名選手にアメリカン・ドリームを体現させることで世間の話題を集め、自身の懐の深さを知らしめようという算段である。
そしてアポロは、ロッキーが「イタリアの種馬」というユニークなニックネームをもつというだけの理由で、対戦相手に指名する。スパーリングだと思っていたロッキーは驚いたが、両者の実力の差が歴然としていることから申し出を断る。人気獲得のためにも何とかして試合を開催したいアポロやプロモーターは、半ば強引にロッキーを説得、試合の開催を決定する。

過酷な特訓

スポンサーを名乗り出るポーリーや、自身の豊富な経験からマネージャーになることを希望するミッキー、そして1つの生きがいであるエイドリアンが、ロッキーに自分が決して孤独ではないことを気づかせた。「今の自分には確かに人生の目的や愛、支えてくれる人たちがいる」。今まで経験したこともないような過酷な特訓に励むロッキー、次第に高まる実力を実感し、フィラデルフィア博物館の階段を駆け上りながらガッツポーズをする。
試合前日の夜、「絶対に勝てない」とそれまで見せなかった弱音を吐くロッキー。心配するエイドリアンに「もし15ラウンドの最後までリングの上に立っていられたら、自分がただのゴロツキではないことが証明できる」と呟き、試合への意気込みを新たにする。

試合当日

そして試合当日、無名のボクサーと世界チャンピオンの対戦に賭け率は50対1でしかなかった。「心配せず待っていろ」と人見知りのエイドリアンを控え室に残し、リングに向かうロッキー。満員の観客の声援の中、ついにゴングが鳴った。余裕の笑顔で挑発を交えながら一方的に攻めるアポロに、防戦一方のロッキー。アポロの優勢は誰の目にも明らかであった。しかし、油断した隙をついて強烈なパンチを打ち込み、最初のダウンを奪ったのはロッキーだった。予想外の善戦に観客がどよめく中。アポロの顔からも余裕の笑みが消え、試合は真剣勝負となる。
その後も二人の激しい攻防が続き、観客の盛り上がりも最高潮に達していた。控え室に響くどよめきにいても立ってもいられず、エイドリアンも意を決して会場に姿を見せる。第14ラウンド、アポロの強烈なパンチを受けたロッキーのダウンは致命的かと思われた。思わず顔をそむけるエイドリアン、もう起き上がるなと指示するミッキー、KO勝ちを確信するアポロ。しかしロッキーはありったけの気力を振り絞って必死に立ち上がり、不屈の闘志を剥き出しにして再びアポロに向かっていく。

最終ラウンド

最終ラウンドを迎え、場内にはロッキーコールが巻き起こる。序盤からのロッキーのボディーブローが次第に効果を表し、脇腹を庇うアポロは防戦一方、猛ラッシュによろめくチャンピオンを辛うじてゴングが救い、試合は判定に縺れ込んだ。会場は興奮のるつぼ、リングには報道陣が詰めかけ何本ものマイクが向けられるが、傷付き疲れ果てたロッキーは彼らのことなど目に入っていなかった、渾身の力を振り絞り愛する人の名を叫ぶロッキー。エイドリアンも必死にロッキーの名を呼びながら観客の波を掻き分けてリングへと向かう。
ジャッジが割れたことを前置きして告げられた判定結果は、僅差でチャンピオンの勝利であった。飛び上がって喜ぶアポロ。しかしロッキーにとってもう勝敗など関係なかった。リングサイドではポーリーが警備員を押しのけてエイドリアンの行く道を開けていた。しっかりと抱き合う二人「アイラブユー、ロッキー!!」「アイラブユー、エイドリアン!!」。ロッキーは昨日までの自分に、そして「人生」という敵に打ち勝ったのだ。

「ロッキー2」

アポロ・クリードとロッキー・バルボアのプロボクシング世界ヘビー級タイトルマッチは、チャンピオンのアポロが判定勝ちで辛うじて王座を死守したが、世間は無名の挑戦者ロッキーの健闘を称えた。

アポロから「再戦を受け入れろ[2]」と挑発されながらも、再試合はしないと決めていたロッキーはボクシングの世界から身を引き、恋人のエイドリアンと結婚し新居を構える。ポーリーはロッキーの後を引き継いで、ヤクザ仲間のガッツォとの集金係を担当する。

そしてエイドリアンの妊娠も判明し、時には近所の子供たちとの遊びに付き合ったり、新生活のためにCM撮影に臨むが、生来不器用なロッキーはセリフもまともに読むことが出来ず、失敗。当てにしていたギャラが入らず、ポーリーの紹介で精肉工場で働くがやがて不況による人減らしのために解雇されてしまう。

自分にはボクシングしかないと気づくロッキーだが、夫の体を気遣い2度とリングに上がらせたくないエイドリアンは、身重の体でありながら生活のために元いたペットショップにパートタイマーとして働きに出る。また前回の試合で負傷したロッキーの眼を心配する老トレーナーのミッキーも、現役復帰には断固反対する。ロッキーは仕方なくあきらめ、リングに上がらせてもらう替わりにジムで働かせてもらうことになる。

そんな中『前回の試合はドローだ』『負けたのはチャンピオンだ』との世間の声に、無敵の王者のプライドを回復しようと執念を燃やすアポロは、ロッキーとの再戦をバッシングも同然の猛アピールで画策する。この行為に憤慨したミッキーと共に、ロッキーは再挑戦を決意する。

再戦に向けてのトレーニングを開始するが、エイドリアンに反対されている所為か練習に身が入らない。それを知ったポーリーは「お前が応援しないせいでロッキーがいじけている!」とエイドリアンに文句を言うが、エイドリアンはショックを受けて倒れてしまい入院してしまう。一方、ロッキーはミッキーに愛想を尽かされ追い出されてしまうところを、トレーニング仲間から知らせを聞き、エイドリアンの様子を見に病院へ向かう。

エイドリアンが過労と心労のうえ、余病を併発したままで出産。昏睡状態に陥る。必死の看病のおかげか、エイドリアンは覚醒したのだが、これ以上の負担をかけたくないロッキーは「ボクシングをやめてもいい」と言い放つ。そんなロッキーにエイドリアンは「勝って!」と告げる。その言葉に奮起したロッキーは猛トレーニングを再開。

万全の状態で、再試合のリングに立ったロッキーを待ち受けていたのは前回以上のアポロの猛攻であったが、ロッキーも今度は負けまいと必死に反撃する。最終ラウンド、互いの疲労が極限に達した状態で繰り広げられる打ち合い末にダブル・ノックダウンで両者が倒れるが、ロッキーは不屈の思いでアポロより先に立ち上がり勝利を収める。こうしてロッキーは新チャンピオンとなった。

「ロッキー3」

宿敵アポロ・クリードとの凄絶なリターンマッチに勝利したロッキー・バルボアは、プロボクシング世界ヘビー級チャンピオンとして快進撃を続け、10度もの防衛に成功。その人気は国民的なものとなり、新聞や雑誌、TVCMに頻繁に出演し、満員の大観衆の中でプロレスの世界ヘビー級王者サンダー・リップスとチャリティー異種格闘技戦を行うなど、その存在はまさに時代の寵児となっていた。私生活でも巨万の富を得て、フィラデルフィアの豪邸で妻エイドリアンと息子と三人で何不自由ない生活を送り、ロッキーは今まさに幸せの絶頂にあった。

フィラデルフィア美術館に自身のブロンズ像が設置された日、除幕式の席上でロッキーは現役引退を発表する。会場でそれを聞いた世界ランキング1位の新進気鋭クラバー・ラングは、「ロッキーは弱い選手と戦ってばかりで自分から逃げている、世界1位の俺と戦え」と侮辱的な言葉で挑戦状を叩きつける。激昂して挑戦を受けようとするロッキーに対し、ミッキーは「クラバーの言う通り弱い選手と防衛戦を組んでいた」「クラバーは強い、お前に勝ち目はない」「どうしてもやるなら俺はトレーナーを降りる」と言い放った。

トレーナーを降りたがるミッキーを説得し、現役最後の試合としてクラバー戦に臨むロッキー。しかし試合直前、ミッキーは控室で持病の心臓発作を起こし重体に陥る。そしてロッキーは、ミッキーのアドバイスを実践できないままわずか2ラウンドでクラバーの強打にKOされ、心身ともに打ちのめされて帰ってきたロッキーの目の前でミッキーは息を引き取った。

失意のどん底に沈み、ミッキーと共にトレーニングを積んだジムを訪れたロッキーの前に、かつての宿敵アポロが現れる。「お前が負けたのはハングリー精神を失ったからだ」「俺と戦った時のお前は虎の目をしていた」そう言ってロッキーのトレーナーを買って出たアポロは、ロッキーとエイドリアンらを自らの故郷カリフォルニアに連れて行き、ロッキーの精神とボクシングスタイルの改造に取り組み始める。

敗戦のショックと、ミッキーが残した「弱い相手とマッチメイクしてお前を守ろうとした」の言葉で自信を喪失し、練習に身が入らないロッキーだったが、エイドリアンから「現実に目を向けて」と激励を受ける事で立ち直り、ハードトレーニングの末に闘争心を取り戻し、新しいファイトスタイルを手に入れる。そしてマディソン・スクエア・ガーデンで挑戦者として臨んだ王者クラバーとのリターンマッチ。アポロは友情の証に、かつて自分が身に着けていた物と同じ「星条旗柄のトランクス」をロッキーに手渡し、リングに送り出す。そしてゴング。かつてとは見違えるような引き締まった身体と軽快なフットワークで翻弄するロッキーを、若さと勢いで追い詰めてゆくクラバー。猛攻に晒されながら執拗に挑発を続けるロッキーはやがて反撃に転じ、壮絶な打ち合いの末ついにクラバーをマットに沈め、チャンピオンへと返り咲いた。

試合後、誰もいないジムの中にロッキーとアポロの姿があった。アポロがロッキーを鍛え直したもう1つの目的は、ロッキーに昔の自分を取り戻させ、その上でかつての敗戦の雪辱を果たすことだった。そして、観客が一人もなくゴングすらないリングの上で、親友同士二人だけのリターンマッチが始まるところで、映画は幕を閉じる。

「ロッキー4/炎の友情」

クラバー・ラングを倒し再びチャンピオンへと返り咲いたロッキーは、国民的ヒーローとして、家族や友人に囲まれながら幸せな生活を送っていた。そんなある日、ソビエト連邦のアマチュアボクシングヘビー級王者イワン・ドラゴが訪米。ソ連のプロボクシング協会加入を発表し、世界ヘビー級王者であるロッキーとの対戦希望を表明した。それを聞いたアポロはロッキーに「引退して時間が経っても、戦士としての自分は変えられない」と語り、ロッキーに代わってドラゴとの対戦を受けると申し出た。

アポロ対ドラゴのエキシビションマッチはラスベガスで開催された。ロッキーをセコンドにつけ、スーパースターのジェームス・ブラウンが歌う華やかな演出の中、陽気にリングに上がるアポロ。それに対し、会場のブーイングにも臆することなく無表情で傲然と佇むドラゴの姿に、ロッキーは一抹の不安を覚える。試合が始まると、最初はアポロが往年のテクニックでドラゴを翻弄し余裕を見せつけていたが、ドラゴが反撃に転じると、アポロはその強烈なパンチになす術もなく打ちのめされてゆく。もはやエキシビションなどではなく、ドラゴが本気でアポロを叩き潰そうとしている事に気付いたロッキーは試合を止めさせようとするが、ボクサーとしての闘志に火が付いたアポロはそれを拒否し、諦めずに立ち向かっていく。だがそれも空しく、ドラゴの強打を浴び続けた末にアポロはリングに倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまった。

悲しみに暮れながらも「ファイターとして生まれた自分は変えられない」と、ロッキーはドラゴとの対戦を了承する。ファイトマネーはゼロ、未認可の非公式戦、敵地・ソ連での開催という悪条件をすべて飲み、ロッキーはアポロのトレーナーだったデューク、義理の兄ポーリーらとソ連へ渡る。一面の銀世界に囲まれた雄大な大自然の中で、環境を生かした過酷なトレーニングを行うロッキー。それに対してドラゴは、政府の科学者チームに囲まれ、最新鋭技術に基づくトレーニングで自らの肉体を更に屈強なものにしていった。そして当初は試合に反対していたロッキーの妻エイドリアンも、試合前身体を作る夫のもとへとやって来る。

試合当日、ソ連国民が埋め尽くすモスクワの試合会場の貴賓席には、ソ連政府首脳陣の姿が並んでいた。ロッキーに対する猛烈なブーイングの中、試合開始のゴングが鳴る。圧倒的な体格差から繰り出されるパンチを防ぎきれず、何度となくマットに倒されるロッキー。しかし何度倒れようと立ち上がって反撃してくるロッキーの姿に、ドラゴは「奴は人間じゃない、まるで鉄だ」と今まで味わったことのない恐怖心を感じる。やがて試合が乱戦になり打ち合いが始まると、ロッキーはさらにダウンの回数を重ねてゆく。それでも諦めずにドラゴに立ち向かっていくうち、会場に変化が現れた。最初はロッキーに対して敵意を抱いていた観衆が、その勇敢な戦いに熱狂し、やがてロッキーコールまで始めたのである。

14ラウンド終了後、ロッキーを応援する観客に業を煮やした首脳陣の指示で、政府幹部の男がドラゴに対して「国家のメンツを潰す気か」と無神経に発破を掛けてきた。だがドラゴは幹部を掴みあげ、「俺は勝つため、自分のために戦う」と言い放つ。ドラゴの心にもまた、一人のボクサーとしての炎が燃え上がっていたのだった。鉄仮面のように無表情だったかつてとは別人のような、激情をあらわにした傷だらけの顔で最終15ラウンドのリングに向かってゆくドラゴと、迎え撃つロッキー。そして互いに疲労の極致に達し、技も作戦もない、本能だけの壮絶な殴り合いの末、ドラゴはついに10カウントのゴングに沈んでいった。

試合後、ロッキーはリングの上でヒーローインタビューを受ける。「最初は観客の自分に対する敵意に戸惑い、自分も観客を憎んだ。しかし戦いの末に互いに気持ちが変わっていった。つまり俺たちは誰でも変われるはずなんだ」ロッキーはこの夜の奇跡を、当時冷戦状態で緊迫していた東西関係に照らし合わせたのだ。歓声は頂点に達し、会場を万雷の拍手が包んだ。ソ連首脳陣もロッキーの言葉をスタンディングオベーションで称えていた。そして最後に、ロッキーはアメリカの自宅で寝ている(実は友達とテレビ観戦している)息子に向けてメッセージを送る。「メリークリスマス!愛してるぞ!」 会場の興奮は最高潮に達し、エイドリアンを抱き寄せたロッキーと会場は一体となってフィナーレを迎える。

「ロッキー5/最後のドラマ」

ソ連の強豪ボクサー・ドラゴを破ってアメリカに帰国したロッキー・バルボアは、その後会計士の不正により破産。その上、度重なる激闘により脳に回復不能となるほどのダメージが蓄積しており、妻・エイドリアンの説得もあって遂に引退を決意する。

フィラデルフィアに帰郷したロッキーは、今は亡きかつてのトレーナー・ミッキーのジムで白人新鋭ボクサーのトミー・ガンを育て、トレーナーとして第二の人生を歩み始めていた。一方、思春期にさしかかった息子のロッキーJr.は、トミーの育成に夢中になっていく父に対し、自分から離れていく違和感を抱き始め心に影を落とし、父に反抗し始める。

そうした状況に突如現れた派手な黒人プロモーター、ジョージ・ワシントン・デュークは黒人ボクサーのユニオン・ケインとの対戦のためにロッキーに現役復帰を打診するが、ロッキーは反対する家族の想いを優先させる。するとデュークの食指はロッキーの愛弟子として快進撃を続けるトミーに向けられる。そして甘い誘惑によりトミーをロッキーのもとから引き抜く。喪失感の中、本当に大事なものに気づいたロッキーは、やがてJr.との仲を修復していく。

金と名誉を欲するトミーは、かつてロッキーと共に夢と希望を抱いてトレーニングを積み重ねた心を失っていた。そして、トミー対ケインのタイトルマッチが行われるが、トミーが恩人ロッキーを捨てたことを知っている観衆は不満を抱き、ブーイングやヤジを飛ばすばかりであった。ケインを呆気なく撃破したトミーは新チャンピオンになるが、観客からは受け入れられなかった。

試合後、トミーはデュークと共にマスコミの前で新チャンピオンを名乗り出るが、「ケインはニセのチャンピオンだ」、「あの試合は八百長だ」と批難される。そのため別人のように変わってしまったトミーは、デュークの提案でロッキーとの師弟対決を望む。

酒場でロッキーの前に現れたトミーは侮辱の言葉を浴びせながら試合を要求する。それを耳にした義兄・ポーリーは、トミーに舌戦で応戦するも、殴り倒されてしまう。この暴挙でロッキーは遂にトミーに怒りをぶつける。その戦いは周囲の人々とテレビカメラが見守る中、殴り合いへと発展した。ロッキーは、その最中、大発作に見舞われ意識を失いかけるも、幻覚の中に垣間見た、叱咤するミッキーの姿とその言葉に再び奮起し見事勝利。真の英雄の意地と力を見せつけたのだった。

息子に手を引かれ、現役時代にトレーニングを積んだフィラデルフィア美術館の正面階段を息も絶え絶えに駆け上がるロッキーに、もはやかつての足取りは無い。だが、そこにはボクサー人生を全うした男の爽やかな笑顔があった。

「ロッキー・ザ・ファイナル」

ロッキー・バルボアが伝説のヘビー級王者として激闘を繰り広げていた時代から長い年月が過ぎた。老境に入ったロッキーは現在も名士としてファンに愛されながら、地元フィラデルフィアで今は亡き妻エイドリアンの名前を冠した小さなイタリアン・レストランを経営し、かつての自分の活躍を語り部としてレストランの客に聞かせる生活を送っていた。

エイドリアンの命日、独立した息子ロバートが墓参りに訪ねてこないことを寂しく思いながら、義兄ポーリーとともにエイドリアンとの思い出の地を巡り、フィラデルフィアで過ごした青年時代を回顧する。かつて馴染みにしていたバーを訪れたロッキーは、そこでバーテンダーとして働く中年女性マリーが現役時代に説教して家に帰した不良少女であることを知り、それをきっかけにマリーやマリーの息子ステップスと交流を深めるようになる。

ある日テレビ番組の企画で、現世界ヘビー級チャンピオンであるメイソン・ディクソンと現役時代のロッキーとのバーチャル試合が組まれ、大きな話題となる。ディクソンは無敗の王者として圧倒的な強さでボクシング界に君臨していたが、どの試合でも対戦相手を秒殺してしまうためにファンからの人気が非常に低く、自身もそのことに苦悩していた。コンピューターが弾き出した試合の結果はロッキーのKO勝利、評論家も大半がディクソンよりもロッキーを評価していた。しかし、ロッキーがたまたま目を留めた次の週の番組では、別の評論家が「ロッキーはすでに過去の人間であり過大評価されているだけだ」と試合結果に対して痛烈な批判を浴びせていた。それを見たロッキーは、自分の中にボクサーとしての情熱が蘇ってくるのを感じていた。

ライセンス発行を渋る体育協会を説得し、ロッキーはプロボクサーとして復帰。しかしローカルな小試合での復帰戦を目指していたところへ、唐突にディクソンとのエキシビションマッチが申し込まれる。バーチャル試合の話題性に便乗しディクソンの人気回復を狙う、ディクソン側のマネージャーの画策だった。降って湧いた大きな舞台に二の足を踏むロッキーだったが、マリーの激励によって試合を承諾。それを知ったロバートは、偉大なボクサーだった男の息子であることの苦悩を父にぶつけ、これ以上自分を苦しめるようなことをしないでくれと懇願するが、ロッキーは逆に困難に立ち向かうことの大切さを説き、ロバートの心を動かす。

劇場公開版とディレクターズカット版ではエンディングが分岐するため、以下、別々の節とする。

劇場公開版での結末

ポーリー、ロバート、マリーや旧知のトレーナー・デュークらの協力を得て過酷なトレーニングを積み重ね、やがてラスベガスのリングでディクソンと対峙するロッキー。大方の予想はディクソンの早いラウンドでのKO勝ちだったが、ハードトレーニングの成果と不屈の精神力、ディクソンが左拳を骨折するアクシデントにより、試合は乱戦に突入する。最終第10ラウンド、ディクソンの渾身のパンチがクリーンヒットし、ロッキーはマットにダウンする。朦朧とする意識の中でその脳裏に蘇ったのは、かつて困難に立ち向かう意志の大切さをロバートに説いた自らの言葉だった。ロッキーは再び立ち上がってディクソンに向かっていき、そして両者ともに諦めることなく闘い続けた末に、試合終了のゴングが鳴り響いた。試合は2-1の判定でディクソンが勝利したが、戦った二人は互いに実力を認めあい、観客は総立ちでその激闘を賞賛、ロッキーは判定のコールを背に誇らしげにリングを去っていった。

後日、「共に闘った」亡きエイドリアンのために墓参し、紅いバラの花を手向けるロッキーには、もはや過去の思い出にすがる事なく「今」を、そして「これから」を生きていく充実感が満ち溢れているのだった。

ディレクターズカット版収録のアナザーエンディング

ポーリー、ロバート、マリーや旧知のトレーナー・デュークらの協力を得て過酷なトレーニングを積み重ね、やがてラスベガスのリングでディクソンと対峙するロッキー。大方の予想はディクソンの早いラウンドでのKO勝ちだったが、ハードトレーニングの成果と不屈の精神力、ディクソンが左拳を骨折するアクシデントにより、試合は乱戦に突入する。最終第10ラウンド、ロッキーの渾身のパンチがクリーンヒットし、ディクソンはマットにダウンする。ロッキーが優勢になると、試合終了のゴングが鳴り響いた。試合は2-1の判定でロッキーが勝利し、有終の美を飾った。


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