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対話を通して学び合う|第13回宗教マイノリティ理解増進勉強会【下】

「第13回宗教マイノリティ理解増進勉強会」は「信教の自由」をテーマに10月12日に行いました。主の羊クリスチャン教会の中川晴久牧師、新宗教団体の元役員、家庭連合の信徒ら合計21人が参加しました。

テーマの「信教の自由」についての発表後の意見交換に入ってまもなく、家庭連合信徒の壮年から「家庭連合が被害者だともっと声をあげるべきだ」との意見が出ました。

それをきっかけに、会の趣旨と違う方向に議論が向かいそうになり、軌道修正を試みましたが、少し熱い議論が交わされることになりました。

結果として、この回のテーマ「信教の自由」について話し合うことはできませんでしたが、率直に意見を交わしたことで「とても学びがあった」などの感想が参加者から寄せられました。

以下は少し落ち着いてからの意見交換です。

対立ではなく対話で

肯定的な姿勢と情報を

とも(主催者)
皆さん色々ありがとうございます。あらためてこの会の趣旨を説明します。

「家庭連合は被害者だ」、そうした声は尊重するし、必要な声だし、頑張ってほしいと思います。

しかし、「被害者ポジションはちょっと置いて、別の方法でしてみよう」「対立ではなく対話で」というのがこの会の趣旨です。

「私は何がなんでも左翼と徹底的に戦うんだ!」との信念で行動を起こしたいのであれば、それはそれで結構なことです。でもそれをしたいのであれば、ここでしなくても、ここ以外にそういう場はたくさんあるので、そういう場で頑張って頂ければと思います。

日本では宗教マイノリティが、他のマイノリティよりもずっと意識圏外にあるわけです。それに対する理解をどう進めていくのか、というのがこの会の名前でもあるので、それをご理解をした上で進めていきたいと思います。

中川晴久さん(主の羊クリスチャン教会主任牧師)
僕は家庭連合さんに対してアンチで敵だと思っていたんですね。でも違ったんですね。

なぜ違うと思ったかというと、家庭連合に潜って、家庭連合の人たちが支え合う、分かち合うのを見ていいなと思って、すごいと思ったのが第一です。

次に社会との摩擦がなくなったと知った。2009年以降は問題がなくなっていった、だったらいいんじゃないかと。

そういう肯定的な部分があって、変なものが取れて、そこに拉致監禁された宿谷麻子さんの痛ましい話を知った。

だから手順は良いものがあって、次に摩擦がないと知って、次に拉致監禁問題という順番なんです。

とも
この場に様々な宗教背景の方が参加してくださると、家庭連合とは違う視点を頂けるので感謝です。家庭連合の人だけで考えると、同じような発想で同じようなことをしがちになるので。

おじさんたち、おばさんたちと若い世代では見方も違うので、その辺の意見もしっかりと汲み取って、考えていかないといけないと思っています。

今日の参加者は大体男女半々ぐらいですよね。青年とおじさん、おばさんも大体半々ぐらいになっています。

そんな感じで、いろんな意見ができれば良いなと思っています。

互いに尊重しながら一緒に生きていける社会

A男くん(家庭連合信徒、学生)
僕としては大事だなって最近思ってるのは教会の人との対話。「SEISYUN TV」を見て、教会長と二世が対話するのはいいなと思いました。教会を作っていく人たちがもっと対話の機会があったらいいなと最近感じています。

あと2世たち、若者とかの見てる世界、Z世代、そこが混じってこそ教会が舵を取っていけるのかなと感じています。

B男くん(家庭連合信徒、青年)
この前の SEISYUN TV でスピーチがあったと思うですよね。スピーチは内部の年上層の人たちに人気で。教会長との対話みたいなのは二世圏のはぐれて外に行きそうな世代に人気だったんですよ。

だから内部には強くスピーチする、熱く語る方が響きやすい。

でも、いろんな人と共にしようしたら対話が重要だと思う。

はぐれていきそうな二世は、一方的とか、話を聞いてもらえないとかで、冷めちゃっているのもあるので、もうちょっと話し合いとかが増えてくと、そのメンバーたちも熱を持てるようになるかなと。

熱を持たないといけないとは思っていますが、若い世代の熱の持たせ方は昔とちょっと違うかなって。

対話を通してもっと見えてくると、内部の熱量もあがってくるかなと思います。

C男くん(家庭連合信徒、青年)
最近思うのが、僕たちは宗教者として理想の国とか神の国を考えるんですけど、それが今ある国のあり方とそんなにも遠いものなんだろうかと。

同じ価値観を持って同じようなものを持って生きていく国が神の国みたいな、すごく閉じた世界観の中で生きていくのが理想ではないかと発想することが多いんじゃないかなと。

でも本当に僕たちの願っている国とはそういうものなのか、もっと広く、どういう価値観を持っていても考えに違いがあっても、お互いに尊重し合いながら一緒に生きていける国の方が本当に求めている国じゃないかと思っています。

そうした意味で対話の場、お互いの信仰観とか価値観とか共有しながらお互いに学び合える場が広がっていくことだったりするのが良いかなと。

僕たちの思っている理想の国のあり方が、一般の世の中の人が思っている理想の国のあり方と決して遠いものではないというか、共通、普遍的にあらゆる人が価値視できるものとして持って生きているのが大事だなと思います。

魅力を提示できる場として

とも
いいまとめですね。

今のC男くんの話で思い出したというか、私は宗教者間対話をする中で、教義の話をするのは構わないと思っているんですね。

ある新宗教の人たちと一緒に勉強会を数年くらいしているんだけど、教義の話も率直にしている。それがどちらが正しいか、となると論争になる、対立になっちゃうけど、この宗教の信仰観はこうなのか、家庭連合の信仰観はこうなのか、実際にキリスト教と触れ合うと、こうなのかとか、そういうのを分かりあうのはいいと思う。

私も他の宗教の信仰観とか聞いて、なるほどどと参考になります。

共通の目的ってありだと思うけど、結構それ難しんですよ。共通の目的ってなかなか見つからないんですよ。

毎回参加している方々はここに何らかの魅力があってきていると思う、そういう魅力を提示できるかだと思う。

魅力あるものをお互いに創り出していけば、それがいいんじゃないかなと、経験して感じてきたことです。

この場が、もっといろんな人が来てくれると良いじゃないかと言う声もあったけど、それを目指しているんですね。

一度来てみるとまた来てくれると思うけど、一回目のハードルが高いと思う。

最初の一歩が、家庭連合の場合もそうで、最初は怖いと思ってくるけど、一度来るとそうじゃないと分かるように、魅力あるものを提供して魅力あるものを創り出していくことが、共生共栄、宗教を超えてできるものかなと私が今の段階で感じていることです。

今日はいろいろなご意見ありがとうございました。

※ 以下はこの宗教マイノリティ理解増進勉強会に参加後の中川晴久牧師の感想動画(中川TVチャンネル)です。


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