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moment作品紹介其の16 Nostalgiaイヌイジュン

 前回の政治的なタイトルから一変、今回の続編のタイトルはなんともおセンチなものとなった。世界の終わりだ、と叫んだ半年前はまだ叫べばなんとかなるのでは、というほんの微かな希望があったのだろう。もはやそんな希望すらない。あちら側では内外の政治のでたらめ、一方こちら側に目を向けると「弱者」や「地球環境」に寄り添うポーズの善人面したファシストだらけ。手を付けられない。ノスタルジアに浸るのは老人の悪癖。だけどもうこうなれば後ろを向かざるを得ないのではないか。アンドレイ・タルコフスキーの同名作品のようにせめて最後は故郷の森の霧や雪景色を夢みたかった。Nostalgiaは過去への郷愁だけでなく未来への諦念の意味を隠し持っている。
作者キャプションからの抜粋


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