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スイスチーズモデル

スイスチーズモデルとは


スイスチーズモデル

スイスチーズモデルとは、上図のような”トムとジェリーに出そうな穴あきチーズ”を想像してもらうとわかりやすいと思います。
ひとつのチーズだと穴がたくさんありますが、複数のシステムを組むことで事故やミスを防止します。

実例の解説

スイスチーズモデルに基づき、事故やトラブルをひとつのシステム(チーズ)に穴が開いても二個目以降のシステム(チーズ)で防ぎます。いわゆる冗長化です。
ミスや漏れが部署内や社内で済むのであれば、ひとつのシステムに頼るのもありです。しかし、以下のような場合が複数のシステムで冗長化しましょう。
①事故などで人命が脅かされる場合
例えば医療や毒物の取り扱いですね。
具体的には有毒ガスの場合はガス検知で漏洩を知らせたり、薬の処方を医者だけでなく薬剤師もチェックするなどです。
②大きな金額が動く場合
これは稟議システムなどです。桁の間違い防止や意思決定の合意を得ることができます。また不正などを防ぐ目的も持ちます。
③会社のインフラに当たる場合
これは社内の基幹システムなどのインフラ系の維持システムなどです。
システム障害が起きないようにバックアップなどが必要になります。
システムが止まると業務が復旧まで止まったりする損失を考えると何重化のシステムにする必要があります。

良いシステム化をするために

FMEA:Failure Mode and Effects Analysis(故障モード・影響・解析)を実施してシステムを組みましょう。例えば停電の影響を解析して、データが吹き飛んだり、工場の冷却系が止まり安全や品質が担保できないのであれば”予備電力”を持ちましょう。

モラル逸脱ケース

人的システムを増やしても効果がないケースがあります。承認ルートも長いと直属の上司が見てるし大丈夫だろうと、何となく承認されるケースもあったりします。そのようなモラル逸脱ケースは以下の2つに分類されます。
①疫病的風土
疑問を聞きにくいなど雰囲気が悪い。そのため、ルールや仕組みを知らないまま進めてしまい事故やトラブルになる。
②自律的風土
本人が良かれと思って、誤解したルールや仕組みで運用し事故やトラブルになるケースです。
仕組みは作って終わりでなく、”維持運用が大事”です。ルールや仕組みを守る意味を理解していないと逸脱やショートカットが発生し”必ずトラブルは発生”します。

次回予告

今回はスイスチーズモデルについて考察しました。
次回は記事でも少し触れたFMEAについて深堀したいと思います。

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