"紅茶の女王" 、ダージリン 。 〜紅茶をなんとなく知っていく。〜
最近寒さが厳しいので、温かい飲みもののお話を。
自分が良いな、と思うものに紅茶があります。
飲み物自体が好きで、お茶全般や、最近では珈琲にも興味が出てきました。でもまずは、最初に学ぶことを始めた紅茶について書きたいと思います。
その中でも、今回紹介するのは、
"紅茶のシャンパン"、"紅茶の女王"とも呼ばれる、香り高い紅茶、ダージリン。
高級感のある、代表的な紅茶、という印象があります。
スリランカのウバ、中国のキーモンとともに、世界三大銘茶の一つです。
濃い霧の中で生まれる風味
ダージリン・ティーには標高の高さと濃い霧の中で生み出される独特の風味があります。
そしてもう一つの特徴。
3つのダージリン 。
ダージリン には一年に3回の旬があり、それぞれの季節で違った味わいが楽しめます。個人的に気に入っている、素敵な所です。
その旬ごとに、味や香りが異なります。
*3〜4月頃 摘まれた茶葉
ファーストフラッシュ(春摘み)
柔らかな新芽で、水色(すいしょく)は美しい黄金色をしています。瑞々しく爽やかな風味で、ストレートティーで味わうのが良いと言われています。
青っぽくて苦手な方もいますが、爽やかな味が好きな自分にはとても好きな味です。確かに紅茶らしくはないかもしれない。
それこそ摘まれた時期、春に飲みたくなるような、爽やかで風が通るような感覚があります。
*5〜6月頃
セカンドフラッシュ(夏摘み)
味、コク、香りが一年で最も充実しています。ダージリンの"クオリティーシーズン"(一番良いとされる時期)であり、最高の茶葉が生まれます。
水色は深いオレンジ色。
"マスカットフレーバー"とよばれる爽やかな香りと甘みが特徴です。バラやスミレなど、花の香りにも例えられます。
ダージリンらしい贅沢な味。春摘みと迷いますが、特別な日に飲みたい。
*10〜11月頃に摘まれる茶葉
オータムナル(秋摘み)
雨期のあとの茶葉は深みと甘みが増し、熟成した味わいです。まろやかでコクがあり、ミルクティーに合います。
赤に近い濃い水色です。
これもまた、摘まれた時期の秋や、その後の冬に飲みたくなります。
春摘みの爽やかで新鮮な香りに対し、コクのある味わいはほっとして、寒い日に家で飲みたいです。
"ダージリン "とは地名のこと
これらの茶葉はインドの北東部 、ヒマラヤ山脈の麓の"ダージリン地方"で栽培されています。(このように、地名がそのまま名前となっている紅茶は多いようです)
茶園は80以上あり、茶樹は標高2300mというかなりの高地から、谷底にいたる険しい斜面に植えられています。
濃い霧の中、"雷の落ちた場所"で育つお茶
ダージリン(Darjeeling)の語源はチベット語の"Dorje ling"で、意味は "雷の落ちた場所 "。気候が変わりやすいことから、この名前がついたそうです。
また、日中と夜間の寒暖差から発生する濃い霧と、強い日差しによって、ダージリン特有の味と香りが生み出されます。
ダージリンの始まり
このお茶の始まりは、1841年、イギリスの A・カンベル博士がダージリン地方に中国種の茶の樹を植えたこと。
この頃イギリスでは中国のお茶をインドで栽培しようと試みていましたが殆ど失敗しており、唯一成功したのが、この高い標高のダージリン地方での栽培でした。
"雷の落ちた場所"という名前の紅茶。
濃い霧の中で育ったというのが、なんだかロマンチックな感じがします。
高級感があるけど、派手というよりスッキリしてるイメージ。コクより風味。爽やかで優しいけど、どこかキリッとしている感じ。贅沢な紅茶です。3つの旬を、その時の気分に合わせて飲むのが楽しそう。
手に取る機会がありましたら、ぜひぜひ楽しんでみてください。
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