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答え方の指導・後編

 月・火曜は学校教育の話です。今回は前回の続きで、算数の答え方の指導について。

 明らかに間違っている訳ではないが、問題に正対した答え方をしていない子供たち。この、「問題文で問われている内容に正対した答え」を書かせる為、かなり粘っこく私は指導する…と言うのが前回でした。
 もっとも、特別な事はしていません。様々な種類の問題を解かせ、体験的に覚えさせるだけです。
 実際の進め方です。次の様な問題で考えてみましょう。

Q4 カモが4羽います。アヒルは7羽います。
   どちらが何羽多いでしょうか。

 因みに、この問題も教育出版『しょうがく さんすう1』の「どれだけおおい」に出てくる問題です。
 まず、出てきている数字を確認します。ここでは「4羽」の「4」と、「7羽」の「7」を押さえます。
 次に、足し算になるのか引き算になるのかを、証拠の言葉と共に確認します。ここでは「どちらが~多いでしょうか」とあるので、どちらが多いかを確認する時は引き算を使う…と言う既習事項から、「引き算」で間違いないと確認します。
 最後に、「どちらが何羽多いでしょうか」と言う問題文から、「どちらが」と「何羽多い」の2つについて答えなくてはならない…と確認します。
 後は、実際に解かせるだけです。気になる子には、机間巡視しながら関わっていきます。
 こう言う感じで、種類の違う問題を何問も解かせていきます。もちろん、最初の内は答え方を間違える子が何人もいます。間違えた子には、必要以上に落ち込まない様に声かけしながら、何問も解かせていくのです。
 やはり、「習うより慣れろ」の方が子供たちには有効な感じで、10問くらい解かせると、正しく答えられる子が大半となります。それでも、なかなか正しく答えられない子については、この後、時間をかけて個別に関わっていく様にします。
 こうやって、1年生の早い段階で「問題文で問われている内容に正対した答え方をする」が身に付けば、この後の授業でも大いに役立ちます。何よりも、テストで間違える率が下がりますから、子供たち自身も喜んでくれる事が多いです。
 力で無理矢理…って感じの指導ですが、行う価値は十分にあるのではないか…と私は考えています。

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