危険であることを忘れないうちは安全である。
月・火曜は学校教育の話です。今回は、運動会で使う紙雷管に関連した話をします。
教職30数年目にして、初めて紙雷管を管轄する担当になりました…って、「紙雷管」って分かりますか?
短距離走(かけっこ)の出走合図の際、笛と号砲を使います。その号砲を鳴らすのに使う、紙で包まれた火薬が紙雷管です。
紙雷管…と言うと大した事がないように聞こえますが、それは大間違い。紙雷管に使われている火薬は、ピストルやライフルの銃弾の雷管部分に使われている火薬と同じ種類です。だから、かなり危険な代物です…が、案外、一般の先生方は知りません。
もっとも、こんな事を私が知ってるのは、中学生の頃に銃火器に興味があり、『月刊Gun』や『コンバットマガジン』を読んでいたから。かなりマニアックな知識です。
話を戻します。
今回、紙雷管を補充するために購入しました。株式会社エバニューさんの「EGA222 競技用紙雷管(100発入)」と言う商品です。届いた紙雷管は紙箱に入っていました。そして、その箱に大きく書かれていたのが、タイトルに書いた、「危険であることを忘れないうちは安全である。」と言うメッセージです。
いや~、しびれました。
エバニューさん、イイ仕事をしています。
思わず、紙箱に書かれていた取り扱い上の注意書きも、別紙にまとめられた「ご使用上の注意」も熟読してしまいました。紙雷管は100発分が1シートになっているので、ミシン線に沿って切り離す必要があるのですが、その際の危険についても、その理由も含めて詳細に書いてありました。きっちり読んで実行すれば、まず危険な事故は発生しないでしょう。
そして、思いました。この「危険であることを忘れないうちは安全である」は、教師の仕事にも共通する内容だな…と。
私が勤務する小学校でも、火を使ったり、劇薬を使ったり、扱い方を間違えると危険な物を使う事があります。それ以前に、階段でも廊下でも教室でも、油断して注意を怠っていたらいたら、子供がケガをする可能性のある場面は幾らでもあります。
「危険であることを忘れないうちは安全である」と言う言葉、しっかり胸に刻んでおこう…そう思ったのでした。