『蜜柑』芥川龍之介
授業のすき間時間に『蜜柑』を読書会形式で読ませてみました。いつもなら、テスト前に時間が余ると「ジシュー!」「わーい!」という流れだったのですが、たまにはチャレンジ。通常は各自がしっかり課題本を読み込むのでしょうが、ちょっとそれはむりかなぁ?芥川の言葉は難しいし。今回はサービスで私が朗読。10分ほどで読了。さて、感想は?といっても、ずだまってしまう生徒達。そうなんです、活動活動、と言いますが、活動できない子たちもたくさん居るんですよね。そこでファシリテーターの私が無理矢理引っ張る。「なんで、三等席の切符を持った少女が二等車に乗ってきたの?」「なんでこんなにも、けちょんけちょんに少女をけなすの?」そしてだんだん核心に迫っていく。「なんで蜜柑なの?リンゴじゃダメ?お菓子は?」
生徒「冬だから」「そうそう!イイネ!!」と大げさに褒めまくる。そうしているうちに、「みかんの甘酸っぱい匂い!」「オレンジ色!」なんて出てきて主人公の心の変化が鮮やかに解き明かされていく。「読めたね!」と爽快感。正直読めると思っていなかった。初めての読書会でしたが、大方生徒達は「みんなで読む方が面白い!」と言ってくれて。いやぁまぐれあたりした言語文化の授業となりました。しかし最後にいつものペースに・・・「奉公って何?」ああ、生徒達には肝心のところが伝わってなかった?一応説明し、理解を得たようでしたが、口減らしとは説明せず。次は図書委員相手にやってみよう。童話など、容易に読める物で試してみたい。