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母の笑顔と甘いお饅頭
子供の頃母親に付いてスーパーに買い物に行くのが好きだった。
うちは決して裕福ではなかったから買い物に行ったからと言って何か買ってもらえるわけでもない。
それこそ買って買って〜と駄々をコネコネしたことがあるが
「あかん!」
の一言で我がおねだり人生は幕を閉じてしまった。確か4歳の頃である。
3〜4歳の頃の話として母から何度も聞かされた話がある。
「あんたなぁ、小さい頃スーパーでいきなり歌い出してほんまにかなわんかったわ。
ちんちんぶらぶらそーせーじ!
ちんちんぶらぶらそーせーじ!
って、どこで覚えたんやろか」
なんのはなしかわからないが何度もこのはなしを聞かされ、なぜか嬉しそうに話す母を見て私も嬉しくなった。
母と買い物に行くのは好きだった。
思春期で多くの友人が母親を一時的に遠ざける時期も私は変わらず母と買い物に行き続けた。
中学生くらいになるとスーパーに併設されたスポーツショップもよく行った。
そこで二千円くらいに値下げされたスニーカーを見るのが好きだった。
相変わらず何も買ってもらえなかったけど、ただ母と並んだ品物を眺めるのが好きだった。
🟰🟰
今思い出したが買い物に付いていってたまーに買ってもらえるものがあった。
あんこがたっぷり入ったお饅頭。
うちはお菓子といえばスナック菓子が多かったけど、そこのお饅頭だけは母が好きだったようでたまに買ってくれた。
僕は本当はあんこよりもカスタードクリームやチョコが入った大判焼きとかが好きだったけど、
「一緒に食べるとおいしいなぁ」
って笑う母を見るとやっぱり嬉しくなって、あんこもイイナって思うことにした。
なんてお店だったか。。
あぁ、そうだ。おやつ堂。
そう、御八堂だ。
おじいちゃんはなんかすごい人だったらしいけど、母はそんな家が窮屈だったらしい。
おじいちゃんが決めた学校。
おじいちゃんが決めた仕事。
そして結婚相手もおじいちゃんに決められかけて家を飛び出したらしい。
それはごく自然な気持ちだと思う。
でもそのおかげでうちの生活は大変だったし、忙しくしていた父の記憶はほとんどない。
近くに聳え立つでっかいビル。
あの蒼いビルを恨めしく思ったこともたくさんあった。
僕にとって母の笑顔が1番の思い出で、一緒行ったスーパーと、たまに買ってもらったお饅頭が子供の頃の1番の思い出なのだ。
大人になって甘いモノから遠ざかっていたが意外にあんことコーヒーは合う。
ここ最近忙しくしすぎた。
今日は早めに仕事を切り上げて、饅頭を買って帰ってうまいコーヒーでも淹れるとしようか。
明日はいよいよ運命の日なのだからーーー。
🟰🟰🟰
最後まで読んで頂きありがとうございました。
あれ、この沼から抜け出せない?
自分の話をしていたはずがどこからが創作?
みたいなことを書きたくって連日のワーブル物語です。
それって何の話?って方はこちらをご覧ください。
有能すぎる秘書のゆにさんがサイトマップを作ってくださったので、こちらから気になるタイトルをチェックしてみてください。
そして今日の美味しいお店紹介は和菓子の御八堂さんでした。
多くの方が創作を楽しんでいます!
あなたも飛び込んでみたら楽しいですよ。
みんなで参加と言えばこちらも有名なヤスさんのライランです!
私もシーズン2は参加することにしました。
あなたも一緒にいかがでしょうか?
それでは、
皆さんの1日が笑顔と安心で満たされますように。
#ワールドブルー物語
#蒼広樹
#みんおや3
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