シングルかあさん〜子宮頚がん・軽度異形成 CIN1③
コルポ検査後は出血と、腹部の重だるさ。
帰宅した坊ちゃんに検査の報告…
「今日はオレが家のことするから。」
成長につれ口数は少ない。
けど、こういうとき頼りになるし、心強い。
大病院は待ち時間も長く、検査が終わったという疲労感もあり、その日は坊ちゃんの好意に甘えることにした。
「良性の軽度異形成CIN1ですね」
コルポ検査から二週間後。
女医さんからの第一声。
"良性"と聞き、ほっとする。
かあさんの病変は、子宮頚部の上皮表面に増殖しているそうだ。程度によって、それらは"軽度CIN1""中度CIN2""高度CIN3"と分けられる。その増殖が上皮の表面から底まで増えていくと上皮内ガンへ移行するらしい。
CIN1、CIN2は経過観察で、CIN3は手術。
「HPVの検査もしますね。」
子宮頸がんの原因は、大半がヒトパピローマウイルス(HPV)だそうだ。万が一、HPVに感染しても、免疫により自然に排出され、治癒することもあるという。
女医さんは丁寧に説明し、今回は病変の"原因"を特定するHPV検査をすることになった。
検査の結果で、HPVウイルスが陽性(+)であれば、三ヶ月後に再検診。陰性(−)であれば、一年後に再検診となるそうだ。
結果はまた二週間後。
このひと月、検査→結果、検査→結果の繰り返しで、緊張と不安が続く。