【技術士二次試験】 独学か有料セミナーか

 技術士二次試験を受験するにあたって最初に問題になるのが学習方法だと思います。独学で進めるか、有料セミナーを申し込むか・・・。自分自身も非常に悩みました。結果として、私は大手の有料セミナーに申し込み、1年の勉強期間で技術士二次試験に合格できました。有料セミナーを受講したうえで、そのメリット・デメリットをお伝えしたいと思います。

有料セミナーのメリット

・勉強時間を確保できる
 技術士二次試験を受験しようとする方は、普段の業務が非常に忙しく、勉強時間をなかなか確保できないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。特に建設部門の方などにおいては、試験時期が災害対応の時期とも被りますので、より勉強時間が確保できないことも多いのでは・・・。有料セミナーに参加した場合は、提出すべき課題をこなす必要もありますので、独学に比べれば勉強せざるを得ない状況を作ることができます。また、セミナーのお金を払っていますので、もったいないという気持ちから勉強しないとと思うことも多かったです。

・試験情報が得られる
 公表してある試験全般に関する情報やセミナー独自の情報、講師がそれぞれ持っている情報、受験生同士から得られる情報など、独学で得られない情報が多く得られます。情報の内容としては、おすすめの勉強方法や願書で書いてはいけない事項、論文の組み立て方、面接の対策などなど・・・。ネットで拾える情報と重複する部分もありますが、独学に比べれば試験に対する情報量は非常に多くなります。

・不安感を減らすことができる
 受験期間中は、この勉強の進め方でいいのか?実際の試験で論文を書ききれるだろうか?などの不安感が常に付きまといます。セミナーなら同じ境遇の受講生がいますから、話すことで解決策などが見えてくることもあります。みんな不安を感じているんだという安心感とでもいいましょうか・・・。また、講師のかたにおいては、実務において技術士として活躍されていますし、何年も受験生をみていますので、相談することで不安を解消することもできます。

・添削を受けれる
 過去問や想定問題などで、実際に論文を書く練習をすることもあるかと思いますが、意外と自分一人で書いた文書はわかりにくく、論点と大きくずれていることが多くあります。人の書いた合格論文をまねて書いたつもりでも、個人のちょっとした癖で全然違う文書になりますし・・・。そのため、自分以外の視点で、論文のチェックを受けるというのは非常に重要です。これは自分の考えですが、現在の技術士二次試験で重要なことは、わかりやすい文書を書くことだと思っています。なので、自分の文書の悪いところ、わかりにくくなる要因を見つけてもらうのは有料セミナーの大きなメリットといえます。

デメリット
・お金がかかる
 本当ににかかりました。自分は地方在住でしたので、セミナーに参加するのに飛行機で移動していたので、関東住みの方の倍以上はかかっていると思います。参考にざっくり計算してみます。

セミナー:45万くらい(専門知識習得、願書対策、筆記対策、面接対策、模擬口頭試験)
飛行機 :往復25,000×12=30万
電車  :往復2,000×12=2万4千
追加書籍:1万
セミナー参加用のPC:12万   
合計  :90万4千円

 この金額をどう思うかは、人それぞれだと思いますが、正直高いですよね。それでいて、100%合格できるわけでないんだから怖いものです。

・担当講師が自分の専門と必ず一致するとは限らない
 私がマイナー部門である応用理学部門(地質)を受験したことも原因と思いますが、100%自分の専門と合うということはないのではと思います。各種セミナーがかかえている講師の専門がわかれば大丈夫かもしれませんが・・・。なので、試験範囲の細かい知識を質問できるとかは考えないほうがいいです。

・情報が多すぎる
 セミナーに参加することで情報を得られるメリットはあるのですが、逆に情報過多となり情報の取捨選択が必要になります。特に論文の書き方については、講師のかたそれぞれに持ち味がありますので、どのタイプで論文を書けばいいのか非常に悩むことがありました。論文の書き方の例としては、題意に沿う、自分の専門に引き込む、白書の内容重視、独創性重視などがあり、確実な正解はないのかもしれません。

まとめ
 実際に有料セミナーを受講して、1年の勉強期間で技術士二次試験に合格することができました。お金に余裕があり自分に火をつけて今年で合格するという強い気持ちがあるなら、有料セミナーに参加するのはオススメできます。しかし、有料セミナーに参加しないと絶対に合格できないということはありません。しっかりとネットや知り合いから情報収集や添削を受け、試験勉強を続けるモチベーションを保てるなら、独学での技術士合格も可能です。


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