Make a passが好きだという話
突然だけど、あなたには推し曲というものはあるだろうか。私はある。浦島坂田船という歌い手グループに所属しているメンバー、センラのオリジナル曲であるMake a passという楽曲がとてつもなく大好きなのだ。
浦島坂田船結成10周年を記念したライブで楽曲リクエストなる企画が開催された際、惜しくも1位は逃したもののそこで上位に食い込むくらいオタクの中で人気の高い楽曲でもあるひとつで。ワンマンライブでセトリ入りされてたら喜びの声をよく見かけるし、歌枠でもよくコメント欄に流れている気がする。
聞いたら軽率に泣いてしまうので、普段よく聞くプレイリストには入れていない徹底ぶりは自分でもおかしいなとは思うけれど。でも、これだけ好きと言っておきながらこの楽曲のどこが好きで刺さるのだろうと考えた結果、せっかくなのでブログにしてしまえばいいのでは?となった。この先はあくまで自分の解釈で拙い文章ではあるが書き記していくのでぜひ気軽に目を通してくれると嬉しい。
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浦島坂田船は毎年開催される季節ごとのツアーではコンセプトガチ決めだったり、グループ名で分かるように"船"や"海賊"をメインテーマに置きグループ活動を船旅に見立てたり、と世界観をとても大切にしている。
今回取り上げているMake a passが収録されているアルバム「V-enus」には宇宙船や銀河、夜をイメージする楽曲が多数ある。
2018年は(主観なので絶対にそうとは言いきれないが)歌い手という存在が世間に以前より知られ、浦島坂田船もこれまでよりキャパのある会場でライブを開催したりと活動の規模が大きくなっていった跳躍の年だったと思う。今までは海原だけの冒険だったものが空を越え、宇宙まで飛び立ち一帯を彼らの輝きで埋めつくしていくようなイメージ。それがアルバムにも色濃く反映されている気がする。
私情でライブに参戦することは叶わなかったけどダイジェスト動画を見る限り、4色に輝くペンライトの海を目の前にコックピットを想像させる衣装を纏いながら歌い方踊り、会場を駆け巡っている姿はさながら宇宙旅行を純粋に楽しんでいるようで。ふ〜ん、浦島坂田船って"星"や"宇宙"もよく似合うのね、と感動した記憶がある。
アルバム全体も最高なのでぜひ聴いてほしい。
この楽曲を聴いている時間、ダイジェスト動画を見ている時間だけはいい意味で身近に感じない"宇宙"が、浦島坂田船によって少し距離が近くなった気がするのだ。
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まず、私が持つMake a passのイメージはこれ。
暗闇、というより都会のネオンライトが光る路地裏の夜。
永遠に煌めく時間、というより閃光のように一瞬だけ輝くあの儚さ。
無機質感と人間味の程よいバランス。
今までのセンラさんの楽曲は男女の拗れた関係性を綴った歌詞が多かったけれど(それこそが"センラさんらしさ"だと実際私も思っていた)、でも、これはリアルと少し切り離され非日常の時間を切り取った危うさのなかに秘めた幸せみたいな他の楽曲とはまた違った魅力がある楽曲で。XFDが投稿されてサビの部分を初めて聴いたとき、ワクワクしたのを覚えている。
ブログにするくらいなんだから全部最高なのは言うまでもないんだけど、イントロからもう好きだ。
最初じわじわとボリュームが上がっていくのが、これから何かが始まる予感がするし、そのあと少しずつ音数が増えてメロディに厚みが増すのに軽やかさが変わらないのが凄い。ワクワクが最高潮に達したときにセンラさんの歌声が間髪入れずに入ってきて、もうほんとにすごいよね(語彙力消滅)。
一番初めの「初めてなワケないのに 一度あえて拒んだり まるで興味もないフリ」というフレーズだけでアンダーグラウンドな夜の世界に慣れ親しんでるのが分かる。普通じゃ物足りないからあえて一度拒んでみたり「どうやって私をオトすの?」と挑発してみたり…. まるで駆け引きを心から楽しんでいる、全体の歌詞を通してそういう印象を私は持った。
軽快なリズムに加えてサビは畳み掛けるように休みなく言葉が続き、 呼吸をするのを忘れるくらい高揚してたまらないといった気持ちがセンラさんのまっすぐな歌声によってストレートに響く。
他にも、意図的なのかは分からないけど疑問符がところどころに散りばめられており、相手を急かして短い夜を満足いくところまで早く連れていってほしいエゴが溢れているのかなって。そこを衝動的な言葉遣いにするのではなく日常会話のテンション感で問いかけてるのがなんともオシャレなのだ。
丁寧かつ綺麗な、でもロマンチックになりすぎない歌詞がより楽曲の世界観の輪郭をハッキリとさせていて本当にセンスがすごい。直接的な表現がないのにここまで色っぽい描写が浮かぶの、ほんと〜〜に天才!
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なにより、私はこの曲を歌っているセンラさんが好きだ。ぴょんぴょんと跳ねながらもブレない伸びやかな歌声に、心から歌うが楽しくて仕方ない!と伝わる生き生きした笑顔にクラクラする。一瞬でも目を離せば光の中に消えていきそうな儚さと力強い歌声に心を奪われっぱなしだ。
ライブで披露されてるのを見たことある人は分かると思うのだけれど、色とりどりのレーザーやスポットライトが会場とセンラさんを照らしあっという間に未知の世界へと引き込んでくれる、あの演出が私は大好きで。
イメージ画像のど真ん中にミラーボールを置いたのは、完全に2019年に開催されたワンマンツアー「Lüge」に引っ張られている。
https://spice.eplus.jp/articles/261534
最後の写真がまさにMake a passが歌われている場面。視界に突如現れたミラーボールに度肝を抜かれたしイントロが流れた瞬間全身に鳥肌が立ったのを覚えている。もちろんこの曲は元から好きだったけど、あの場のセンラさんの歌う姿とここぞという時に歌う気合いが入った感じが大切にされてるんだな〜とぐっときて虜になったんだと思う。
そこから5年を経て、活動15周年の年に開催したワンマンツアー「GOSSIP」のファイナル東京公演のみにて再度同じ立ち位置でセトリ入り。最後の曲を歌い終わり終演か….と寂しくなる一方一息着こうと肩の力がふっと抜ける直前に「まだこれじゃファイナル終われないですよね?」と煽られ大好きなイントロが流れてきた瞬間喜びの涙が止まらなかった。潤んだ視界がきらきらと眩い、あの頃を思い起こすような演出と黄色で埋め尽くされた会場と優しい表情で見つめながら楽しそうに歌うセンラさんでとても綺麗で。あ〜、あの時の全身全霊で声を届けてくれたのを思い出すと余韻にまた浸ってしまう。
https://spice.eplus.jp/articles/324328
歌うまでの流れも、歌っているときも、歌いきったあとの笑顔も、全てが美しくてさらにMake a passに対して特別な思いが増えたのだ。
私を含むセンラーだけでなく、センラさんにとっても大事な場面で歌う"そういう曲"という共通認識なのがとても嬉しい。オンラインでも擦り切れるくらい見た。
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センラさんがこの活動を続けていなければこんなに好きだと思う楽曲と出会うことはなかっただろうし、ここまで音楽の好みが抜群に合う人ってそうそういない気がする。センラさんが好きだと話すコンテンツが基本的に私の好みと同じだったりど真ん中に刺さるものばかりだ。これって結構奇跡じゃない?ま〜じで出会えて良かったな(クソデカ感情)
一番いい状態のものを提供するために妥協せず細部までこだわり考え抜かれたその凝縮がワンマンや個人の仕事、作詞曲のリリースなのだと思う。「やりたい事のためにまずやるべき事をこなす」を地で行く人がセンラさんなのだ。だからこそ信頼して着いていきたいし生み出す作品を全身で受け止めたい。歌声に惚れてオタクになったけど、今ではセンラさんの人間性や感受性、生き方が好き。納得いくまでとことん突き詰めて仕事をして評価されるセンラさんってほんとにかっこよくて大好き。
上手く言えないけど、私はセンラさんのステージでありのままの姿をさらけ出してパフォーマンスをするところや言葉をかけてくれるところが好きだし、同じ景色を共有していきたいなと思う。私がセンラさんを支えにしているように、悩んだ時は抱えているものを吐いてほしいし頼ってほしい。まだ胸を張って大丈夫!とかアドバイスを言えるほどできた人間ではないけれど、話を聞くことだけはできるから。これからもたくさんお話しようね。
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活動16周年おめでとうございます。
センラさんのおかげで毎日が楽しくて彩りで溢れていて、幸せです。これからもセンラさんにとって素敵な日々であるように心から願っています。
あ、最後に。
ソロフェス武道館でMake a pass歌ってくれてありがとう〜〜〜!!!!!!!!