妊婦は便秘になりやすい⁉
こんにちは。ミッドワイフのまいです。
みなさんは今毎日排便されていますか?実は、妊娠中は便秘になりやすいと言われています。
今回は妊娠中の便秘について、詳しくお話ししていきたいと思います。
1.便秘の基本
便秘は、便が腸の中を進んで行くなかで水分が吸収され少なくなることと強く関係しています。
口から入る食べ物・飲み物の水分は1日約2リットル。それに、胃腸から分泌される消化液が加わりますので、大腸にはかなり大量の水分が流れこみます。
その水分の大半は、大腸を通過する際に吸収されて、食べ物の残りかすが適度な硬さの塊になります。大腸内での水分吸収量が少し増えるだけでも便が硬くなり、便秘になりやすくなります。
みなさんが普段飲んでいる水分量はどれくらいでしょうか?
食べ物からも摂取できる水分もありますが、だいたい約1.5L前後は飲料水から摂取するのが目安とされています。
500mlペットボトル3本分は意識しないと、飲み干すのは難しい量ではないでしょうか?
便秘の種類
便秘にはいくつかの種類があります。
①大腸や直腸の働きの異常による「機能性便秘」
生活習慣やストレス、加齢などの影響を受けて、大腸や直腸・肛門の働きが乱れるために起こります。
・弛緩性便秘:朝食をとらなかったり、運動不足などの乱れた生活習慣と関係
・痙攣性便秘:ストレスの影響が強い
・直腸性便秘:便意を習慣的にがまんしている、ウォシュレットの過度な利用が関係
②便の通過が物理的に妨げられる「器質性便秘」
大腸がんや手術後の癒着、炎症性の病気が原因となって起こります。
③全身の病気の症状として起こる「症候性便秘」
甲状腺・副甲状腺の病気や神経の動きが不調になった場合に起こります。
生理や妊娠中にホルモンの影響でも起こります。
④別の病気の薬の副作用で起こる「薬剤性便秘」
抗うつ薬やぜんそくの薬、咳止めなどの副作用で起こります。
2.妊娠中はなぜ便秘になるの?
妊娠すると、「プロゲステロン」という黄体ホルモンの分泌が増え、その影響で筋肉がゆるみ腸の動きが鈍くなります。
さらに、徐々に大きくなっている子宮に腸が圧迫され動きが妨げられます。
そのため、妊娠中は便秘になりやすい状態になります。
また、妊娠出産に対する不安やストレス、つわりによる食生活の変化、妊娠中の運動不足、おなかの赤ちゃんが気になっていきみづらくなる、なども関係しているともいわれます。
毎日便通があるのが理想的ですが、2~3日に一度でも便通があるなら、それほど心配はいりません。
もしも、1週間便が出ない、2~3日に1度の便通でも残便感、不快感があるなどの場合は便秘と考えられますので、妊婦健診に行ったときに相談してみてくださいね。
3.出産の時に便秘だとよくない?
妊娠中に便秘になった方は、出産までに便秘解消に努めましょう。
出産の際に便秘のままだと、子宮が便に圧迫されて陣痛が弱くなってしまうことがあります。
便秘予防をしっかり行い、必要があれば、妊婦さんも内服可能な便秘薬を処方してもらいましょう。
4.便秘を解消するためには
つわり中の便秘対策
つわりが起こる妊娠初期はホルモンの急激な変化が起こるので、便秘になりやすい時期です。つわりによって食べ物や飲み物を摂取できないこともあるため、腸の動きを促す水分や食物繊維も足りなくなります。
この時期は食べられるものは食べて、水分も可能な限り摂取するようにしましょう。
レモン果汁を水に入れたり、ハーブティーを飲んだりして、飲めるものを探してみてください。
規則正しい生活に努める
1日3食の食事と起床就寝の時間を決める以外にも、便秘に有効なのは決まった時間にトイレに行くことです。
トイレには朝でなくても、入浴後でも大丈夫です。身体が温まると副交感神経優位になり、お腹も動き出します。
食生活の見直し
妊娠期にオススメしたいのが食生活の見直しです。
肉やパンなどは水分が少ない食べ物ですので、食事を考える時は汁物やご飯を中心に。
オススメの食材は「水溶性食物繊維」と「発酵食品」です。
ごぼう
きのこ類
海藻類
モロヘイヤ・オクラ
ヨーグルト
プロセスチーズ
納豆
キムチ
発酵食品で注意したいのは、チーズです。
チーズのなかにはリステリア菌という細菌がいるものもあることから、妊娠中にチーズを食べる時はナチュラルチーズは避けましょう。
適度な運動
妊娠経過が順調な方は、マタニティヨガやマタニティスイミング、ウォーキングなどの軽い運動もオススメです。軽く汗を流す程度で、お腹が張ったら無理をせずに横になって休みましょう。
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いかがだったでしょうか?
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では次回のコラムでお会いしましょう!
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〈参考文献〉
日本臨床内科医会,便秘,https://www.japha.jp/general/byoki/constipation.html