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<withE通信 番外編>卒業証書の筒と匂い

蛇っぽい模様の筒に入れられた
卒業証書は桜の匂い      穂村弘

今回の短歌は、卒業の短歌です。
この短歌の特徴は、言葉の使い方です。
では、短歌とともに特徴を見ていきましょう!!

まず、上の句です。
筒の表現がとても秀逸だと思います。厳密に「卒業証書を入れる筒」とは言わずに
「蛇っぽい模様の筒」と書くことで、五七五におさめつつも多くの人が「ああ、あの筒ね!」となる表現となっています。

次に、下の句です。
卒業式と言えば桜が思い浮かぶ人が多いと思います。
しかし、ここで直接的に桜のことを書いてしまうと少しつまらなくなると思います。
そのため、筆者は「桜の匂い」と表現することでただ「桜」と表現するだけでは出せなかった卒業式を後から振り返ったときの余韻がうまく表現されています。

いかがだったでしょうか?
このように遠回しに書くことで、新しい表現ができるのですね!!

作・でーぐ(理科担当)

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