ごとごと

"土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう" ーーー天空の城ラピュタより 日記ほど、月ほども書かない。 愛しいものすべてが日々の営みの帰結であり、未来への糧である。その役に立つ方法を探っています。

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"土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう" ーーー天空の城ラピュタより 日記ほど、月ほども書かない。 愛しいものすべてが日々の営みの帰結であり、未来への糧である。その役に立つ方法を探っています。

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最近の記事

    • 流され、振り向き、そして寝る。

      入社して、はや一年。 誰かに言われて、やっと自分が新卒二年目と思い出す。 辺りでは、誰が辞めただの、 同期の誰かが店長になっただのと風のうわさが耳に届く。 上下左右のあらゆる方向へと、会社の同期の中だけでも生き方は分かれる。 ーーーー あれは夏の終わりの頃だった。日々仕事を覚えつつあり、お店という金魚鉢の中での存在意義を自分は見つけつつあった。 しかし、僕の同期はそうではなかった。 突然電話が来た。何事だろうと思うと、彼は仕事を辞めたいという。 もちろん彼のその思

      • 藤枝・侘助 "自分がいいと信じるもの"

        静岡市内から車で25分。 侘助は電車なら静岡駅から東海道線を西へ4駅の、藤枝駅から徒歩五分。 かれこれ50年近くギャラリーと喫茶をしているお店だ。ここはd&dでも紹介される染めの山内武志や洋服を原料から販売までを一貫して行うマキテキスタイルの真木千秋などと関係があったり、最近では県内外の手仕事作家のイベントなどを行ったりしているという。 そんな侘助を私が知ったのも、浜松は山内武志の民藝”ぬいや”のSNSからであった。 いらっしゃいー。  ギャラリー喫茶慣れしていない私を柔

        • さっき、味噌汁を作るまで 

           昨日は休み。 昼間ダラダラしながらインスタを見ていると、近所のいつもの魚屋のストーリーが目に付く。 ミナミマグロの切り身 六百円 真鯛の切り身 由比産 七百円 長崎のカツオ 六百円  .  .  いかにも新鮮そうな艶感のある魚の切り身が画面を流れる。  午前中の線状降水帯が東へ移り、小雨になりかけた隙をついて傘を片手に街へ繰り出す。もうこの暮らしも長くないから。  雨上がり。夏本番を前にした特有の空気の重みが、さっきまでいた部屋の乾いた冷気をどこかに連れ去った。  どうせ

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        • ふと、かんがえる
          6本
        • ふと、おもう
          2本

        記事

          あれから13年目の大熊町にいく。(序

          わくわく7割、どきどき3割。 昔からいつもそう。 何かを始めるときの、心はいつもこの割合。 きっかけはNHKの特集番組だった。 舞台は東日本大震災と福島原発の被災地である、福島県大熊町。 正直なこと言うと、発災当時は愛知に暮らし、その後も被災地に行くことはなかった私にとって、あの震災はメディアの中の出来事であった。 いつかはいかねばならないとは思っていた。日本人として、知っておくべきだと思ってはいた。 でも気が付けば、あれからはもう13年がたっていた。 今回のことがな

          あれから13年目の大熊町にいく。(序

          結婚したきみへ

          ある日インスタグラムを見ていると、 指輪の写真が流れてきた。

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          ロックな二人のロックを借りる

          今日は嫌なことがあった。 そういう日は好物を買い占めて、むさぼり食う。 もしくは、寝る。それも1日中。 でも、時にはそれでも収まらないこともある。 最近はしばらくもやもやしていた。 何が悪いのかはわからないが、もやもやしていた。 なれない仕事をし、苦手なことも頑張った。 苦手な人とも話をし、なれない役目も果たした。 だからなのか。わからないけど、もやもやしてた。 でもね、いまはもうそんなことはない。 だってハンバートがいたから。 荒みきった心を、二人の歌は癒す。 曇天荒

          ロックな二人のロックを借りる

          週報240326

          今週の自的ホットワード  大熊町 原口拓也 利島 原田マハ*藤井保 石見銀山 NHK 群言堂  阿部家 松場忠*井上岳一 中村ブレイス  今週は民藝を切り口に、インスタのフォローをたどった。 見つけたのは作り手のことを伝えたいという素敵な洋服やさん、藤枝のARTSCAPE。それから古くから静岡で個人作家を応援している喫茶侘助。 アートスケープは群言堂みたいなお店。 静岡をまとうことのできる衣を購入した。 侘助にはまだ行っていないが、どこに行ってもすごいと聞く。 気が向いたら

          藤森照信

          https://brutus.jp/fujimori_architecture/?heading=3&gallery=4-1

          エゴと協調の狭間にあるもの

          一人ひとりが自分らしくある先にある社会。 自分が納得の行く形を貫く。 それは確かにエゴで、自己満足な側面がある。 そして、その道が後悔ないかは前もっては決まっていない。 協調性が求められてきた日々の先に、大人になるにつれて逆のことが求められる社会。 協調性は誰にとってのなにか。 国にとっての統率しやすさ故か。 人々にとっての支え合いのためか。  エゴは誰にとってのエゴか。 仮初の協調性よりも、よほど協調的で、多分定年後も続く関係性で、よほど持続可能なのではないか。

          エゴと協調の狭間にあるもの

          東海道新幹線の色

          東海道新幹線の色 そう聞かれたらあなたは何色を思うか。 私はあの、空色ほどは薄くない、空をバックにしても確実にその姿をみせる富士の青と、そこに降り積もる雪の青と思う。 東海道の象徴の色と思う。 はたまた海と白波の色 空と雲の色 ーいくつか思いつく。 青いのに冷たくない、あの青 白いのに、消して無ではなく始まりのようなあの白 今日の日の出前の街の色もそんな色だった。  新たな一日へと明るくなって行く、街の青。 宇宙から見た大気と水の色、すなわち地球の色か。

          東海道新幹線の色

          変わりゆく祖父母宅

          ところどころ枯れる軒先の花々。 高齢者用の玄関スロープ。  中学のとき仕事体験で介護施設にあった風呂椅子。 手すりのついたまるで病院の備品のようなベット。 祖父母の家のどれもが、確実にその時が来ることを告げる。 高校に通い、塾にこもり、 大学へいき、旅をし、 就活をし、週五日、月20万そこそこの金をもらう。 一方で家族はもちろん、祖父母やましてや曽祖父母と過ごす時間は減った。 別におかしなことではないと思う。 みんなそうだし、誰だってそう。 失うものに比例して、新し

          変わりゆく祖父母宅

          うまくできなかった。その理由。

          その原因は、23年生きて分かった。 自分に素直じゃなかったんだ。 うまくできるようになれる人が羨ましくて、 自分らしさがある人が羨ましくて、 少しでも自分もそうなれるように、できるふりをして、 できもしないのに。 そこに目を背け続けた私に、最大限の優しさをくれたのが、 あの人たちだった。 小・中・高の先生、そして大学の教授。 それから誰よりも母と父、そして妹。 できるようになりたい。何でも、誰よりも。 でも、それはつらかった。あまりにも。 日々生きていくと、いろんな人

          うまくできなかった。その理由。

          こころ、ときめく方へ。

          中学校の先生に、10年ぶりくらいに会った たった一年しかお世話になっていないのだけれど、 僕にその人は、こころときめく方へ一歩踏み出す その楽しさを教えてくれた。 小学生の頃の僕は、クラスの端にいた。 そして、適当に過ごしていた。 家に帰ってはゲーム。外に出ては野球。 来る日も来る日も、心躍る日々はやってこなかった。 そんなある日。転校をし、そして中学生になろうとした時だった。 中学校に小6の私は招かれて、聞かされたのは『青葉の唱』 圧倒的中学生のパワーを全身で

          こころ、ときめく方へ。

          就活生に告ぐ 気楽になれるぜ

          就活生に告ぐ。特にうまくいっていない就活生よ。 君のやりたいことはなんだ。 ちなみに、僕にそんなものは(あまり)ない。 てかそんなもの、就活にそんなに必要ないってことは読めばわかる。 僕は社会人一年目。新卒でふつーの会社に入った社会人。 そんな僕から、就活で上手くいっていない君に一つだけ言えることがある。 世の中の、常識っぽいものに縛られる勿れ。 いいか、要はただの自己紹介だ。 世の中には大きく二つの人間がいる。 ひとつは、やりたことがあって、人生で一貫してき

          就活生に告ぐ 気楽になれるぜ

          自分の不都合

          昨夜、彼女と喧嘩した いや、僕が傷つけた  一緒に住みたい、わがままがとまらない 思ってもないこともいった 不用意な冷たい言葉があふれる サッポロを飲みかけて、そのまま寝た 朝、頭はまだくしゃくしゃ 昼、予約してた美容院にいく 待合室の太陽が温い 前回のことを覚えててくれて、過不足なく話す インテリアのこと、近くのいいお店のこと、 カメラの話、とかした。 最後のマッサージが気持ちいい 街角の花がかわいい 空は本当に澄み渡っている 氷見の寒ブリが入ったという 近くの魚

          自分の不都合