園まり - 逢いたくて逢いたくて - 1966
園まりさん、可愛らしい方でした。
10歳の時に安西愛子さんに師事し、コーラスグループの杉の子子ども会を経て、キング児童合唱団へ入団。
1956年に本名にて「つゆの玉ころり」と言う曲で童謡歌手としてデビューし、同時に広告モデルとしても活動されたそう。
とは言うものの、もともとクラシックの歌手を目指されていたそうです。で、1960年「あなたをスターに」で優勝し、渡辺プロダクションに入社。
1962年に「鍛冶屋のルンバ」でレコードデビューしました。
残念ながら、動画は削除されてもーた。
スパ―ク3人娘 (前編) 1/5
テレビ番組「レッツゴー三人娘」で、同じ渡辺プロの
中尾ミエさん、伊東ゆかりさんとスパーク三人娘を結成し、「シャボン玉ホリデー」などで活躍します。
はい、園さんと言うと、私はこの三人娘のイメージが強いですねっっ
「マッシュ・ポテト・タイム」1962なんかも歌ってたけど、動画は削除されてた。オリジナルはこの曲かな?
The Ventures「Mashed Potato Time」
ベンチャーズのオリジナルなのか、カバーなのか不明。
でも、「プリーズ・ミスター・ポストマン」に似てるかな。
たぶんこっちが先かな。
Dee Dee Sharp「Mashed Potato Time」1962
「L'Eclisse / 太陽はひとりぼっち」1962
こちらイタリア歌謡に日本語の訳詞をつけた歌です。
「L'Eclisse / 太陽はひとりぼっち」(1962年)伊・仏合作映画の主題歌 オリジナルはこちら、ミーナさんが歌ってます。
邦題はアレですね、「太陽がいっぱい」の延長線上。
「女王蜂」1963
同年公開のイタリア映画「女王蜂」の主題歌日本語カバー。
オリジナルはこちら。
Maurice Leclerc「L'ape regina / 女王蜂のテーマ」1963
「花はどこへ行った」1964
お馴染みのピート・シーガー(ウィーバーズ)による反戦歌の名曲。園さんもカバーされてたんですね。
オリジナル
Pete Seeger「Where Have All The Flowers Gone」
てなわけで…デビュー直後は、
海外の歌の日本語カバーがメインだったようですね。
「何も云わないで」1964
初めての歌謡曲ヒットとなったのが、この曲のよう。
「夢は夜ひらく」1966
1970年に藤圭子さんが歌ったバージョンが有名ですが、
その前に園まりさんも歌われてました。
もともとは東京少年鑑別所(練馬少年鑑別所、通称ネリカン)で歌われていた俗曲を、作曲家の曽根幸明さんが採譜・補作し「ひとりぽっちの唄」と言うタイトルで自ら歌っていたのですが、その後で歌詞とタイトルを変え、園さんが歌ったのがこの「夢は夜ひらく」。
藤圭子さんのは歌詞が違っています。
「圭子の夢は夜ひらく」
なので向こうは「圭子の」と入っているわけ。
ちなみにこの曲のパクリって言われてましたねー
Nancy Sinatra & Lee Hazlewood「Summer Wine / サマーワイン」1967
ただ、発売時期が微妙に近いものの、単なる偶然で、どっちがどっちにしても、パクリってのは無い線かなあ…
「何でもないわ」1966
「ベッドで煙草を吸わないで」1966
オリジナルは沢たまきさん(プレイガール)
沢さんのハスキーボイスも素敵ですけど、園さんの愛くるしい声でせがまれちゃったら、止めるしかないでしょうww
「愛は惜しみなく」1967
いや、ホント可愛らしい人ですよね。
年上のおねえさまにこんなこと言うの失礼だけど。
この頃、ブロマイド売り上げNo1だったの、納得出来ます。
「ひとりにしないで」1968
「好きなの好きなの」1968
「くちづけ」1970
「流されて」1978
「大阪の女」1980
「もう一度逢いたくて」2011
繊細ではかなげな声で、甘く色っぽく艶やかで…
それでいて透明感があって、清らかな声。
なんか矛盾している表現だけれどもっっっ
西洋人だったら、このような声質だと、ポップスかフォークかになっちゃって(もしくはミュージカルやクラシックやコーラス)、絶対にブルースとかは向いてなくて、歌えないんだけども。歌謡曲だと、歌謡ブルースとして確立しちゃうわけですよ、はい。日本人ならではの歌謡ブルース。悲哀歌の世界ね…それが表現できちゃう。艶歌として。
でもって、まりさんの歌の響き、声の艶やかさは、カンツォーネやシャンソンともマッチングしたりする不思議。
「逢いたくて逢いたくて」1966
はい、やっぱコレでしょうかね。子供の頃、よく口ずさんでました。まりさんのこの曲、大好きです。
解るなあ…って女心。
~せつなくて、涙が出てきちゃう♪~ の…
この色っぽい歌い方とフレーズ。たまりませんもん💛
して、ヒットのお陰で映画にもなりました。
映画「逢いたくて逢いたくて」1966 予告
これは見てないっすけど…
でもって、この歌は同じナベプロのザ・ピーナッツが、1962年に「手編みの靴下」として発売した曲だったりするんですが、まったくヒットしなくて‥‥
「手編みの靴下」1962
1966年に岩谷時子さんが新しい歌詞をつけてリメイクして、タイトル変えて、園さんが歌ったものが大ヒットとなったわけです。
たぶん歌詞と曲が合ってなかったのかな??<手編みの靴下
そういう曲ってありますよね。
実は私の昔の知り合いで作詞家さん、いたんですけれども…その人の場合、まあ無名と言うか、有名な人では無かったので、作曲家さんが作った曲を、数人の作詞家さんが歌詞をつけて、その中でもっともよいもの、先方が気に入ったものが採用されるって…まあ、そういう契約だったんですね。
で、私の知り合いとしては、この歌手さんのイメージそして曲にはこの歌詞が絶対! なんて思って、創った自信作が採用されずってこともあり、憤慨していたことがあって。
ではどんな作品なのか、聞かせてよってことで、聴かせてもらったのですが…私の感想としては…
友人の作詞した歌詞より、採用された歌詞の方が曲のイメージに合うぢゃん。
デシタ
でもって、「手編みの靴下」はこれまたリメイクと言うか、
平野愛子「港が見える丘」1947
こちらの曲がベースとなっているのでした。これもまた戦前の懐メロとして有名な曲。
そして「逢いたくて逢いたくて」は、たくさんカバーもされてて、
明菜ちゃん
桑田さん
坂本冬美さん
石川さゆりさん
一青窈さん
などなど…他はupされてなくて残念。
さて、乳がんを患わったものの…手術して克服され、その後も現在に至るまで、ステージやボランティアで活躍されているようです。
一番最新の映像はこれかな。
「徹子の部屋」2022年
これからもお元気で頑張って欲しいですね。
F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。
「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/11/23 掲載記事より転載