Pinky & The Fellas - Manchester & Liverpool / マンチェスターとリヴァプール - 1968
さて、この曲は日本だけでヒットした曲だったりします。
ちなみに、日本でしか人気の出なかったバンドやグループ、日本で初めにブレイクしたことがきっかけのバントとかも含めて、彼らのことをビック・イン・ジャパンと呼ぶのですが(BCRとかバスターとか、ランナウェイズやチープトリックや何故かクイーンまで)…
一発屋というか、一曲だけというのはビッグ・イン・ジャパンには相当しないかなあ…カウントしなくてもいいのでは?? とも思ったり。
でもって、この曲は元々フランスのシャンソン。マリー・ラフォレが1966年に自国でヒットさせた曲だったり。
マリー・ラフォレはフランスの女優でシンガーなんですが、やはり日本で大人気だった俳優アラン・ドロンの出世作「太陽がいっぱい」のヒロイン役として、よく知られた女優さんです。
映画予告「太陽がいっぱい」1960
「禁じられた遊び」のルネ・クレマン監督の傑作。ニーノ・ロータの哀愁たっぷりの曲がまた切なくて美しいのでした。
Marie Laforet 「Manchester et Liverpool」1966
こちらがオリジナルです。
ちなみに作曲は、1967年にヴィッキーが歌ってヒットさせた
「恋はみずいろ」(ポール・モーリアでもおなじみ)のアンドレ・ポップ。
Vicky「L' Amour Est Bleu / 恋はみずいろ」1967
リヴァプールと言うと、ビートルズの出身地としてお馴染みの港街ですよね。ビートルズファンにとっては聖地ですねっっ 私も行きたいです。
で、なんでマンチェスターとリヴァプールなのか・・・
マンチェスターはイギリスの工業都市、リヴァプールは港湾都市、失恋をしたフランス人女性がこの二つの都市をさ迷い歩いている…という設定のこの曲。
なんで失った恋の想い出、恋人との面影を辿るのに、異国の観光地ではなくて、生活臭辿る労働階級の町なのよさ? と不思議に思ったり。
いやさ、もしかしたら恋人は出稼ぎでフランスからこの地に働きに来ていて、たまに会いに来ていたのか、フランスから船で??と思ったりして。
という意味不明な歌詞。
そしてこの曲。日本でヒットしたのは、このスコットランド出身のグループ、ピンキー&ザ・フェラスが英語で歌ったバージョン。私もよく聞いていたのはこっちですね。
ラジオからよく流れてたのを覚えてます。雨の日に良く似合う曲だったなあと言うイメージ。
出だしのメロディが「ワシントン広場の夜は更けて」に少し似ている感じがします。
「Manchester et Liverpool」1968
もともとバンド名は、ザ・フェラスだったのですが、日本のグループ、ピンキーとキラーズにあやかって、ピンキーとフェラスと言うグループ名にしたそうです…謎。
でもそれって、日本だけのことと違うのか?って思ったり・・・
男性5人と女性1人ということで、ピンキラと共通点あるからか???
はい、その答えは…
レコード会社が同じだったので、たぶん日本でだけこのグループ名にしたのではと思われ。イギリスでの彼らはそのまま「ザ・フェラス」だったのでしょう。
彼らは、本国では泣かず飛ばず売れず。だけども、この曲だけは日本で31万枚も売れるヒットになったのですね。
そしてアルバムも出したけれど…イギリスでは売れず、そのままフェードアウトしてしまったのでした。まあ、そういう曲やバンドやグループ、たくさん存在してますよね。
多分イギリス人は知らない曲なんだろうけど、日本人のこの世代の人にとってはとても懐かしい、想い出の曲なのでした。
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/05/25 掲載記事より転載
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