Lady Gaga - Telephone ft. Beyoncé / テレフォン - 2010
ガガは、どうしても奇抜な衣装とかメイク、そして派手なパフォーマンス…日本ではそういうところの話題が先行しがちかなん。アーティストとしての圧倒的な存在感はともかくとして、肝心なシンガーとしての実力にスポットライトが当たってない気がする。
「Paparazzi」2009
もちろん、本場では認められているけど。一般の日本人は、そこまで凄いシンガーだってことを知らない感じ?
彼女は優れたソングライターであるだけでなく、シンガーとしてもトップクラスで、なんでも歌いこなせちゃう人なんだけどもね。
ガガの声量や音域の広さ、表現力の素晴らしさよ。
ガガに限ったことでなく、その人のシンガーとしての器用さや実力(力量)は、己が持ち歌ではない、異なるジャンルの歌を歌った時にこそ発揮される。
とくにこのトニー・ベネットとのコラボね。
「The Lady is a Tramp (from Duets II: The Great Performances)」2011
ジャズってね、けっこう難しいんだよ。リズムの取り方が変則的だし、しかも掛け合いなので、相手との間合いの取り方というのかな…呼吸の合わせ方とか、普通のデュエットやミュージカル・ソングと違うから。
そのあたり絶妙でした。その意味でこれは最高にガガのシンガーとしての本領発揮で、素晴らしさが堪能できました。
「It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)」2014
「New York, New York」2015
言わずと知れた、フランク・シナトラのナンバー。これもかっこいいでーす。
「Performing at OSCAR - Sound of Music」2015
このパフォーマンスも素晴らしかったよねぇ…見せかけだけの奇抜なシンガーではないってことを、保守層にも見事証明してくれました。
同じイタリア系ということで、マドンナとよく比較されることが多いですけど…シンガーとしての実力の上で言えば、ステファニー(ガガ)の方が格上です。ダンサーとしてはマドンナの方が上かな。
と言いつつ、マドンナはマドンナで、比類なき唯一の素晴らしさを持っていますけども(あのひたすら努力を続ける、勤勉さとストイックさは尊敬に値する)
さてさて。そんなガガの曲の中で私が一番好きなのは…
「Telephone」2010
この歌ですねー イントロがたまらなく好き。
最初ブリトニー・スピアリーズに持ちかけたそうですが、断られてビヨンセに。けど、ビヨンセでよかったと思いますけども。
Britney Spears「Womanizer」2008
「Born This Way」2011
このミュージックビデオは、ハリウッドのSF映画みたいな始まりで、曲自体も曲(歌詞)に込められたテーマもグッドです。
「The Edge Of Glory」2011
オフィシャルにMVあるんですけど、この方の翻訳とガガのパフォーマンスがとてもよかったので。本来の曲より、スローなメロディにアレンジされてます。
私もモンスターの一人なので、好きな曲たくさんあって困りますが、最近発表されたのだと…
「911」2020
やはりアメリカ人にとって、911は特別な思いがあるようですね。ハワイの人にとっての1210。日本人にとっての815やヒロシマ、そしてナガサキに相当するのでしょう。
最近は、あまり日本でのマスメディアに取り上げられることは少なくなりましたけど、アーティストとしてミュージシャンとしてそして女優として、クリエイターとしての活躍はあいも変わらず精力的に活動されている模様。SNSで常に、彼女のメッセージ等は発信されていますしね。
「Judas」2011
そして、ステファニーがレディガガであるために、当人自身という圧倒的な実力を持った存在がいるというのは勿論なのですが…彼女をレディガガにするべく集まっている、才能ある人々が、そこに集結しているっていうのも、またすごいことなんですよね。
「Bad Romance」2009
マネージャー、衣装の人、メイクの人、広報の人、MVの製作者といったスタッフ…セッションバンドやダンサーの人などなどその他大勢。
映画予告「A Star Is Born / アリー・ スター誕生」2018
一つの才能を中心として多くの才能が集まって、それでひとつのミュージックシーンや、時代をうねらすほどの素晴らしい作品が生まれるのだと、ガガを見ていて、つくづく思いました。生まれるべくして、この時期に生まれて花開いた才能なんだなーと…
「Bloody Mary」2022
そしてガガの名前の由来となった…
クイーンの「レディオ・ガ・ガ」
Queen「Radio Ga Ga」1984
ロジャーの作品ですが、これが出た当時、初期からのクイーンファンには「クィーンらしくない」って不評だったなあ…
けど、この歌ありきでのレディ・ガガ。
レディ・ガガが、もし本名のステファニー・ジョアン・アンジェリーナ・ジャーマノッタだったならば、ここまで売れたであろうか??ってのはあります。
「Poker Face」2008
そういう意味で、ある人が時代のスポットライトを浴びるようになるためには、偶然的な運命の押し出しというのがあり、その人だけの運とか才能とかだけでなくて…運命の手による導きと、必然的な出会いとタイミングがあってこそ…なのだと。
Lady Gaga「Hold My Hand」2022
その人がその人として、自らの創造的な才能を開かせるためには、一人だけの問題ではなく、たくさんの人の夢や方向性と一致した、念入りで緻密な運命のいたずら、あるいは計算あってのことなのかもと、つくづく思ったりします。
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2020/10/13 掲載記事より転載