胎内記憶&始まりの記憶
先日、用事があって地元に行ったついでに、母と会うことに。
愚痴が多い人なので、とりあえず「あんなことがあった、こんなことがあった」と言うような昔話に誘導するわけだけれども…その流れで、いくら南国の鹿児島だと言っても、冬は寒いし、靴下も履かてもらえずに裸足で草履とか下駄とかでいるのは足が冷たかったんだ、と再びの(祖父母に対する)愚痴と文句になりそうだったので、それを回避するため…
「そう言えば、私が生まれた都年、いやさ翌年の2月には確か雪降ったよね? 私が〇〇の家(父の実家)から、〇〇の家(母の実家)に行く日、途中で雪降り始めちゃったじゃない?? 車で無くて、徒歩でさ1時間くらい歩いてて。〇〇の坂下って、〇〇〇のところを通るくらいに。私は白いおくるみ着せられて、私を抱いてたのはお祖母ちゃん(母方)で、その左にお母さんがいて、あもう一人誰かいたよね?? 荷物持ってくれてた人、誰だったっけ?? 父親では無かったような気がする? お祖母ちゃんも母さんも着物だったでしょ。もう一人の人は洋服だったと思うけど」
そんな言葉に疑問を持たず、「もう一人? あれ、一緒に来た人は誰だったっけなあ??」と悩みはじめる母。
気付かないんか~いww
「生後数週間くらいかな、今の〇〇の家(父の実家)を建てる前の家だったよね? 退院して、しばらくそちらにいて、籠の中に寝かされて、縁側でお乳飲んだ後、昼寝させられていたら、私の顔に猫が乗っかってしまって、窒息死しそうになっちゃって。呻き声に気づいてくれなかったら死んでたよね」
「そんなことあったなあ」
まだ気づかないww
「産院の大部屋で、確かベッド4つくらいで、入り口入ってすぐ手前、右側のベッドだったよね」
「うん」
これでも気づきませんっっっ苦笑
もしかして、痴呆が始まってる?? 耳が遠いせいなのか、やばいのか、判りませんが。まったく矛盾に気づかないんですよね。
だって、生まれたての新生児だったり、生後数週間とか数か月の記憶のことを話しているというのにね。ダメだこりゃって感じです。
今まではそういう話はほとんどしたことがないです。関係性が関係性だったと言うのもありますけどね。心霊体験が豊富な人ではありますが、だからと言って、私自身の体験とか前世の記憶だとか、そのようなこと、ほとんど話せる関係性ではありませんでしたからね。父にくっついてきた祖母の幽霊を見た時は、さすがに話しましたけれども、そのくらい。後は、実家でリアルタイムに起きている怪奇現象については、さすがに当時は情報共有をしましたけれども。その程度ですね。
とはいうものの、私自身は胎内記憶と言うのは無いんですね。覚えているのは、胎外に出てからのことだけです。それも見ている景色は赤ん坊の身体の目線ではなくて、外からなんですね。
産院の時は、天井の端あたりから見下ろしている感じ。縁側で猫に潰されている時も、他人の目線です。ぐるじーだずげでーとばかりにぐぬぬぬぬと呻いている自分を第三者目線で眺めているわけですよ。
父方の実家から母方の実家に行くときの道中を見ているのも、祖母の腕の中から見上げているのではなく、そのご一行様を数メートル上の空中から俯瞰で見下ろしている目線なんですね。
だから、自分の身体にはいない感じ。なんですかねー
そして、毎日の記憶はないですね。何か象徴的な出来事があった時のことだけ、覚えてるって感じです。けど、わりとポツリポツリと覚えてますね。
今回も母は私が覚えていないだろうと思って、幼稚園児くらいの話から始めるんだけど、私はその前のことも覚えているから、さすがにそこで「えっ!!」って思ったようですけど(遅すぎ)。
はい、母が様々な内職をしていた話なんですけども…私が2,3歳くらいの時には時計の針の加工をする内職をしていたんですが、私と姉が小さいときの内職はあの仕事をしていたみたいな、もう少し大きくなってからの話から始めようとしていたので。納品に行くのにあの道を通ったとか、この仕事の後はあれをしていて、あの仕事のあとはアレやってたとか…そうですね、自分でもよく覚えているなって思いますけれども。
たまたま私だけが覚えているだけで、忘れてしまう人の方が多いのかも知れませんけど、結構覚えている子供もいるって話です。乳幼児の時のことでさえね。こういうのはちょっとばかり高いIQのせいなのかどうか、解りませんが。
私の場合、大人たちの言葉、ちょっとした意地悪、態度。色んな事、ちゃーんと見てました。子供だと思って、赤ん坊だと、幼児だと舐めてかかっているようでしたけれども。どんなことされたかなんて、忘れてませんよ。ええ、子供はしっかりと見ているものです。自分だけが特別だとは思いません。自分を可愛がってくれたり、褒めてくれた人のことも、そうでは無かった人のこともちゃーんと記憶しています。天井の隅から見下ろしてねww
だからまあ、私の年齢では覚えていないはずのテレビ番組とかも覚えているわけです。姉が見ていた番組なら、大体。そういう意味では同級生よりは記憶の始まりが早くて、その上の世代のジェネレーションな話題になっちゃうわけです<テレビ番組
で、胎内記憶の話ですね。
私の同級生の息子。今はもう30過ぎのオッサンになっちゃった子の話になります。
彼が5歳になったくらいの時、急に口調が爺だったんですねww
彼女がトイレの電気を消し忘れたらば…
「おい、ハルコ、トイレの電気が点けっぱなしじゃないか!」
ある日、お風呂の水を出していたら、満杯になったのに止めに行くのが遅くなったらしいとき…
「出しっぱなしにして、水がもったいないじゃないか!」
なんと、自分の母親を呼び捨てですww クレヨンしんちゃんか、お前はってwww もちろん幼児独特の、呂律がちゃんと回って無い話し方ではあるのですが、口調が口うるさいトメウト系でワロス。
そして、そうかと思うと、別の時には…
「ボクがお母さんのここにいた時にね、お父さんがお母さんのおなかを撫でながら『大丈夫だよ』って言ったんだよ」
と、可愛いことも言ったりする(この時は爺度低し)。
またある日には、車で出かけたときに掛けていたカーオーディオの曲を聞いて、「この曲、お母さんのお腹の中にいた時に、よく聞いたなあ」
はい。彼女はえーちゃん(矢沢永吉)ファンだったので、その時もキャロルとかえーちゃんの曲を掛けてたわけです。実際、妊婦の時にもガンガン聞いていましたし…(胎教にいいクラシックとかではないわけね)
その話を聞いて、それまで何度か会っていた子でしたが、ジッーとよく見てみると…(友人知人とか身内のことは、そういう目ではまず見ないもので、意識的にシャットアウトしています)
70過ぎのお爺ちゃんの姿が重なりまして…
どうやら、直近? 直前の人生は70代でお亡くなりになられたということですね、ハイ。まあ、爺臭いのは仕方ないかww
いつだったか、一緒に海水浴行った時に、トイレに行きたいという彼を私がトイレに連れて行こうとしたらば…
「〇〇(私の渾名)は、女の子なんだから、一緒にトイレ行って見られるのは男として恥ずかしいんだよ。だから大丈夫、一人で出来る」と付き添いを拒否られましたww まだ5歳児だったのになあ~
けれど、それも数年して、普通の坊やになりました。自分が話したこととかも忘れてしまって。そう、それが普通なんですよね。前世の記憶なんかも普通は大人になるにつれ、新しい今生の記憶によって上書きされて、いつしか忘却の彼方へと去っていくものです。
それでも覚えていられるって言うのは、何かよっぽどの意味のあることなんでしょうね。
この手の話はときおり聞きますよね。私の周囲でもいくつかありましたが、印象的だったのはこの友人の話なのでした。