THE BOOM - 島唄 - 1992
今年は沖縄本土復帰50周年ですね。
その日のことを覚えている自分が何か複雑です。
実はブーム…
「島唄」以外はごめん「風になりたい」くらいで、
他の歌は、ほとんど知らないっってなバンドです(スマソ)。
でもいい歌です、実にいい歌です。
この曲一曲だけでも、
世に素晴らしい歌を生み出しましたねって思うし、
驚かせられるのは、
作詞作曲した宮沢さんが沖縄出身ではないってこと…
なのに…
これ以上はないってくらいに、ピッタリしっくり来る。
哀しい別れに引き裂かれた人々の、
想いやスピリットを代弁しているって感じで。
そしてこの歌も"上げ歌"のひとつ。
仕事ではないボランティアでのアゲのとき、
使わせていただいている…歌わせて頂く歌です。
でも、当初は沖縄民謡協会とか、
沖縄の人たちから、批判的な見解を寄せられたのですって。
んー 解らないでもないけど…
そうですね…先の戦争への思いって、本土の人間と沖縄の人とで認識の差があるというよりは、明らかに置かれた立場が違うから。沖縄は確かに日本ではあったけれども、そもそも彼らの王は琉球王であって天皇じゃない。アイデンティティたる神話も本土とは違う。そういう歴史の方が長いので。
(75年経った今と当時では、エライ感覚の違いがあります)
その意味で本土の人たちの天皇や国家への忠誠心とは、明らかに温度差があったし、巻き込まれた感は否めなかったろうし…日本国の国民として頑張ったのにも関わらず、早々と見捨てられて犠牲にされた(守ってもらえなかった)。
沖縄戦 全記録
そして唯一、直接的に一般人が戦闘に巻き込まれた場所で、戦後もアメリカに占領という形で人質に差し出され、変換された後も基地問題など、捨て駒にされ続けたって言う、歴史的事実がありますから。
この辺りのこと、
本土の人とはまったく捉え方、感じ方が違って当然で。
そりゃ本土(他県)も空襲に晒されて、たくさんの人が亡くなりましたけど…
やっぱりね、沖縄の人たちの苦渋は、沖縄の人たちにしか解らない想いだから、それをね、なにも知らない本土の人間が・・・ってのはあったと思う。
解らないでもない。
なんてさ、私の先祖は薩摩藩の人間(士族)だったから、
お前がソレ言うなってのはあるよねっっ
450年間栄えた海洋王国、琉球王国
でも歌って、詩や歌を作る人って…
天から想いのカケラをもらえる人だから。
かつて存在し、今はいなくなってしまった人たちの、想いのカケラ。確かにその日その時、あの日に生きていた、誰かの心の滴を…誰にも拾ってはもらえない、それらの風船を拾って集めて、言霊として綴ることのできる人たちだから…
宮沢さんはたまたま、沖縄の、あの戦争で散ってしまった人たちの、行き場のない思いをキャッチできた人なんだと思うのですよ。
世界遺産】琉球王国最高の聖地「斎場御嶽」
そうさなあ・・・これまで沖縄の精神を伝える歌を…
沖縄戦の悲しみ反戦の思い、それらを広く知らしめた歌、
犠牲者を追悼する鎮魂の歌が、他にあります? って言うのはある。
あゝひめゆりの塔
結果的に、この曲が様々な人の心に届いて魂を揺さぶる、
素晴らしい神曲とも言えるレクイエムであり、広く世界に、そして後世にも歌い継がれる送魂歌(マブイオクリのための歌)であるのは間違いない。
忘れられた人々の悲しみと存在に目を向け、
想いを届ける歌なんだもの。
「島唄 ウチナーグバージョン」1992
これは短いバージョンになるのでフルは下記にペースト。
「島唄」標準語バージョン 1992
そして、この歌は沖縄戦に寄せての歌なんですが、
なぜかアルゼンチンで、サッカーの応援曲に歌われたりなんかしてっっ ブラジルでもこの曲は人気ですが。
それはこの、アルゼンチンバージョンのせいもあるでしょうが、日系人が多いからなんだろうな。
Alfredo Casero 「Shima Uta」
アルフレッド・カセーロ カバー 2002
テレビでサラ・ブライトマンも歌ってたんですが、
できればCD化して欲しかったなー
満月のなんとか会って奴だったと思ったけども…
(お寺でライブとかを持ち回りで開く企画)
そしてこの曲ですが、たまたま代々木公園で開催されていたブラジルのイベント(フェスタ?)でのゲストが、宮沢さんだったんですよ、その日。
んでもって、ありがたいことに生歌を聞けました!
間近で、タダで!
感動したー!! みんな大合唱でした
そして、当たり前だけど、もちろんブームは島唄だけでなくて、他の曲もたくさんあるんだよってことで、ペーストしておきまーす。
「風になりたい」1995
「神様の宝石でできた島」2001
「星のラブレター」1989
「真夏の奇跡」1993
「気球に乗って」1989
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2020/11/25 掲載記事より転載