ベッツイ&クリス - 白い色は恋人の色 - 1969
この頃って、出稼ぎ外人?が日本にやってきて、たどたどしい日本語で歌うってのが、実に多かった気がします。
その走り‥が、ベッツィ&クリスかもなあ。
リンリンランランとか…
リンリン・ランラン「恋のインディアン人形」1974
謎のインド人演歌歌手チャダとか…
チャダ「面影の女(ひと)」
イスラエル人デュオのへドバとダビデとか、マギー・ミネンコとか…
マギー・ミネンコ「燃えるブンブン」1974
この人「うわさのチャンネル」で「乳もめー!」とか言わされてて気の毒であった。今なら放送倫理に引っかかるよねっっ ヒデとロザンナは片方だけですけど。
ヒデとロザンナ「愛は傷つきやすく」1970
Joan Shepherd「I Love Being A Woman」1979
千昌夫夫人(後に離婚)となったジェーン・シェパードも、そんな風に日本でデビューした外国人歌手でした。台湾からは欧陽菲菲さん、香港からはアグネス・チャンとテレサ・テンさん。
テレサ・テン「空港」
そんな時代でした。
まあ、そのあとも韓国から、桂銀淑さんやボアちゃんとか、
フィリピンからマリーンとか、台湾からビビアン・スーちゃんとか…外国人歌手の人が日本で日本語デビューは今でもあるんですけど。あと演歌歌ってたジャロとか、クリスとかもいたか。
桂銀淑「すずめの涙」
チョー・ヨンピル「釜山港へ帰れ」
Black Biscuits「Timing」
Boa「Every Heart」
そういえば、日本人だけど、似たような雰囲気?コンセプトのシモンズもいたなあ…
シモンズ「恋人もいないのに」1971
さて、ベッツィ&クリス ですが、ベッツィはハワイ出身、クリスはアイダホ出身のアメリカ人です。二人ともサウンズ・オブ・ヤング・ハワイというものに所属していて、来日したときに日本の音楽事務所にスカウトされたそうです。
ちなみにベッツィは、幼少時にあのトラップ・ファミリー合唱団の三女、ヘートウィクから合唱の指導を受けたことがあるそうですよ。
トラップ・ファミリー?? なにそれ。トラップって罠? なんていう人には「サウンド・オブ・ミュージック」はご存じですか?? と…
THE TRAPP FAMILY SINGERS「Es Wollt Ein Jagerlein Jagen」
映画予告「The Sound of Misic」1965
でもって、ベッツィ&クリスというと、この歌ですよね。
「白い色は恋人の色」1969
フォークデュオということで、フォークソングの位置づけですが、スタンダードナンバー的なトラディショナルといっていいかも。少したどたどしいけど、そこがまた素人っぽくもあり、独特の味わいを醸し出し、二人の澄んだ歌声が、さわやかなギターの旋律とともに、涼やかでに耳に心地よくあり。
「花のように」1970
「夏よおまえは」1970
「すてきだったから」1970
「悲しみのジェットプレーン」「500マイル」「風に吹かれて」
PPMのカバーですね。こんなのも歌ってたんだ。母国語ですから、ナチュラルですっっ
Simon & Garfunkel「Scarborough Fair」1966
そして、たぶん1973年ころに解散したあと国に戻り、それぞれ様々な職業についてたみたいですけど、クリスはハワイで音楽教師になり、ベッツイは再び歌手として活動しているそうで、2006年に娘さんと来日して、テレビ番組でベッツイ&エマとして出演して、かつてのヒット曲を歌ってくれました。
娘さんとこういう風に歌えて幸せそうですね。ふふふ
「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/01/06 掲載記事より転載