Roberta Flack - Killing Me Softly with His Song / やさしく歌って - 1973
秋になり、夕暮れて…
カフェで頂く紅茶やコーヒーの美味しい季節になりました。
ネスカフェCM 1972
てなわけで、ネスカフェの代名詞とも言える曲と言いますか、長年CMで使われてたこの曲。誰もが耳にしたとき、
「ネスカフェの歌だ」とタイトル変換して、条件反射でコーヒー飲みたくなっちゃったり…っっ汗
「Killing Me Softly With His Song / やさしく歌って」1973
オリジナルは…
Lori Lieberman「Killing me softly」1972
同じアメリカ出身のロリ・リーバーマンが1972年に発売。
彼女が、まだ無名のドン・マクリーン(アメリカン・パイのシンガー)の歌「Empty Chairs」を聞いて、"Killing Me Softly With His Blues"という詩を書き、作詞家のノーマン・ギンベルと作曲家のチャー・フォックスに渡して、曲が出来上がったそうです。
Don McLean「Empty Chairs」1971
残念ながら、ロリの歌ったこの曲はヒットしなかったのですけど、たまたま飛行機の機内BGMとして流れたときに、ロバータ・フラックが偶然耳にしたこの曲を気に入って、歌うことに。
そして彼女のバージョンが大ヒット。
でもって、やっぱいい曲ですから、色んな人がカバーしていたりします。
Frank Sinatra カバー
Perry Como カバー
Fugees カバー 1996
Paul Mauriat インストバージョン
映画「About a Boy / アバウト・ア・ボーイ」2002
こちらでは動画のシーンで使われました。
日本でも、たくさんの歌手がカバーしてまして…
南沙織さんカバー 1974
弘田三枝子さんカバー 1974
尾崎紀世彦さんカバー 1974
ペドロ&カプリシャスカバー 1973
大橋純子&タイム・ファイブ カバー
岩崎宏美さん カバー
五輪真弓さん カバー
渡辺美里さん カバー
その他、朱里エイコさん、本田美奈子さんとかケイコ・リーさんとかとか。んでもって、平井堅さんがロバータとデュエットしていますね。ただ動画が見れないのでしたっっ残念。
いいなCM ネスカフェ エクセラ 90周年
さてさて、ロバータ・フラックですが、アメリカ出身のシンガーで、父がピアニスト、母がオルガニストという両親のもとに生まれ、15歳の時にピアノコンクールで成績を納め、ハワード大学にてクラシックと声楽を学びます。
大学卒業後は、音楽教師やクラブでのピアノ演奏をしながらキャリアを積んだとのこと。
そして1969年にデビューアルバムを発売した後、1971年にクリント・イーストウッドの初監督作品「恐怖のメロディ」にデビューアルバム収録曲が使用されます。
映画「恐怖のメロディ」予告 1971
それが
「First Time Ever I Saw Your Face / 愛は面影の中に」1969
で、1972年にシングルカットされて大ヒット。
ビルボードチャートの一位になり、第15回グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を受賞しました。
ちなみにこの曲のオリジナルはこちら。
Ewan MacColl「The First Time Ever I Saw Your Face / 愛は面影の中に」1957
でもって、二枚目に出した「やさしく歌って」も、全米チャート一位の大ヒットでグラミー賞の最優秀レコード賞、最優秀楽曲、最優秀女性ボーカルの三部門を受賞したのでした。
続いて出した、三枚目のシングル。
「Feel Like Makin' Love / 愛のためいき」1974
こちらもまたまた大ヒット。
&Donny Hathaway「Where Is The Love / 恋人は何処に」1972
こちらはダニー・ハサウェイとのデュエット。
&Donny Hathaway「The Closer I Get to You / 私の気持ち」1978
ダニーとは、一緒にアルバム出したり親交が長く続きます。
& Peabo Bryson 「Tonight I Celebrate My Love / 愛のセレブレイション」1983
ピーボ・ブライソンとデュエットした、この曲も大ヒットしました。
& Maxi Priest「Set The Night To Music / ナイト・トゥ・ミュージック」1991
これはマキシ・プリーストとのデュエット。
そして日本人歌手の歌もカバーしていたり…
「告白」2005
山下達郎&竹内まりやさんの曲を、彼女が歌うとこうなります。
で…高橋真梨子さんをカバーしたアルバムを、1999年に出しているのですが動画が見つかりませんでしたっっ
残念。
「Oh Darling / オー・ダーリン」2012
「Hey Jude / ヘイ・ジュード」2012
ビートルズのカバーアルバムも出していたり。
そんな感じで、なんだかんだ、ずっと第一線を歩いているシンガーですね。
デビューの当時から勢いにのって大ヒット飛ばし、シンガーとしての確固たる地位を確立して、その後はマイペースに活動しているって感じかなあ…
はい。永遠のスタンダードナンバーとも言える名曲を、世に出した人の強みですかね。
そして日本人にとっては、ネスカフェの香りと共に、いつまでも脳裏に刻まれ、忘れられない風景のBGMとして語り継がれるのでしょう。
F2blogに書いてあるものを、訂正・加筆・リンク修正の上、こちらに再度マガジンとしてまとめてUPしています。
「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/10/21 掲載記事より転載