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思春期の里子を迎えて1年。中二病真っ只中であって欲しいと願う日々。

先月、里子を迎えて一年の記念日だった。
我が家の里子は中学2年生の女の子。
家に来た当初は泣くことが多く、学校にも行きたくないと言っていた日々を考えると、今は毎日学校に行き、部活もこなし、成績も上がってきた。

昔あった、家庭内の「お金の持ち出し」の悪い癖も出ていない。
児童相談所からは、もう「上出来すぎる」と言われていた。

そんな中、突如おこった深夜徘徊。

出ていった痕跡を見てみると、正面玄関から靴を履いて堂々と自転車に乗って出て言ってる。

なんと大胆な!

田舎の夜は暗い。こんな暗い中、1人で出ていったのだろうか。
暗闇を怖がっていた子なのに、そこまでして出ていく理由として考えられるのはただ一つ。

ガールフレンドだ。彼女に会いにいっているに違いない。

少し前から付き合っているであろう、一つ年下の子だ。
本人は隠しているようだが、外から見ればあからさまだ。
毎晩電話し、週末は必ずその子に会いに行く。
私が他に予定を入れようものなら、機嫌が悪くなる。
家にいる時は携帯を肌身離さず持ち、彼女からのメッセージには瞬時に返信。
蚊に刺されたと言っている、首にいくつかのキスマーク。
そして、何よりも不自然なほど我が家に連れてこようとはしない。

はじまりは、その子が里子のことを「かっこいい」と言っている、と聞いた時からだ。運動会でガールフレンドの母親から聞かされた。少し嫌な予感はしていた。

こういう時の勘は当たる。

もちろん直近の心配は、里子の身の安全だが、一番恐れているのが、「他者への依存」が表面化してきているのではないか、ということだ。

里子は今までも他者への異様な執着を時折見せることが過去にもあった。

明け方の3時半、車でその友達の家の近くまで走った。
里子に電話をすると、案の定ひょっこりと自転車に乗って公道に姿を表した。

やはり、ガールフレンドの家にいた。

>>続く


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