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36歳、夫からもらったジグソーパズルで遊ぶ

最後にジグソーパズルをしたのは、いつだろうか?

もしかしたら趣味でやられてる方や、お子さんと遊ばれてる方もいるかもしれない。でも、大人一人でジグソーパズルをする機会は意外と少ないのではないだろうか。

なぜ急にジグソーパズルの話をしているかというと、話は去年の年末までさかのぼる。

夫と「1000円未満」という条件をつけてプレゼント交換をしてみたところ、もらったのがまさかのジグソーパズルだった。

0歳の娘を持つ母としての疲れを癒すグッズとか、母であることをしばし忘れて一人の女性としてときめくグッズとか……勝手ながら、そういうものを想像していた。

斜め上をいく夫のチョイスには正直驚いたけれど、童心に帰ることができる絶妙さが意外と、嬉しかったりして。

とはいえ、いざやろうと思ってもなかなかこれというタイミングがない。

毎日、今日のタスクを書き出してこなしているけれど……当然、優先順位が高い順に済ませていくわけで。

「ジグソーパズル」が上位に組み込むことはまずない。夫には申し訳ないけれど、こんなにやってもやらなくても誰にも怒られないものは他にない。

と言いながら、唯一、夫からのプレッシャーだけは感じていた。「maiさんは渡したプレゼントを本当に使ってくれないよね」と言われ……スマホが使えないことが理由でしなくなってしまった手袋、自分で買ったこたつソックスにシフトし履かなくなってしまったルームシューズなどが思い起こされた。これは申し訳ない……

よし、やるぞ。

特に外出予定もなかった今日。娘がすやすやと眠りについたタイミングで突然思い立ち、ついに置きっぱなしになっていたジグソーパズルの封を開けた。

そこには意外にも、36歳の日常にはない発見がたくさん詰まっていた。


1.意外と難しく夢中になる

もらったのは小ぶりな108ピース。そこまで難しくないだろうと思っていたら、意外と苦戦。箱の裏に書いてある「最初に直線のあるピースをより分けて、周囲の部分から組んでいきます。」のヒントがなければ、倍以上の時間がかかっていただろう……


2.安牌な自分の性格に気付く

外側を埋めたあとは、どうしようと悩みつつ。わかりやすいキャラクターの顔から作っていくという、なんとも安牌なやり方をとる自分。ちょっと難しい背景から挑戦してみるとか、そういう冒険心はないのかね……と少し落ち込んでみたり。パズル一つとっても、性格が出るものだ。


3.無心でやるから癒される

ただただ、似たような色や絵柄を手がかりに一つずつピースをつなげていく。そんな風にもくもくと無心でできるから、子どもの頃には気づかなかった不思議な癒しを感じた。大人のぬりえが流行った理由に、近いかもしれない。


4.育児の息抜きにちょうどいい

もう少し子どもが成長すると、舐めたり誤って口に入れて喉につまらせそうになったり……パズルは何かと危険なのだと思う。でも、3ヶ月の娘の場合、すやすや寝ている側である程度の距離を保って楽しんでいれば程よい息抜きになる。これを見越してプレゼントしてくれたのだとしたら、夫は相当すごい。


5.達成感が得られる

これこそパズルの醍醐味で、今さら「発見」なんて言えないレベルのこと。でも、繰り返しおっぱいとミルクをあげて、オムツを交換し、やりたい家事は泣き声を聞くたび中断しながらなんとか済ませ……という日々の中で小さな達成感は貴重で、とても嬉しい。残り1ピースまでたどり着いたときなんて、静かに興奮してしまった。


夢中になること、約2時間。なんてことないけど、なんかいい。ジグソーパズルは、そんな最高に贅沢な時間をプレゼントしてくれた。

どんなものも、せっかくなら試してみなければもったいない。思ってもみなかった出会いが待っていることもあるのだから……

夫に感謝しつつ、何も言わず机に完成品を残して。

今夜は彼の反応を、楽しみに待ちたいと思う。



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