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この長文問題の作成者は... ━『2025大学入学共通テスト実戦問題集英語リーディング』(青本)より

いま教えている生徒の中で英語共通テストR新形式の大問7(旧形式5)の苦手な子が多いので、私も一緒に解いたりしています。エッセイ風の文章のセクションで、時系列並べ換えの完答問題があったりします。卓球部のコミュ障な描かれ方に悪意があるのではないかと一部で話題になったこともあったアレですね。

今回このnoteで取り上げたいのは駿台が出している2025年向け青本第二回の大問7です。内容としてはリストラにあった女性が紆余曲折を経て立ち直るエッセイなのですが、そこで使われている表現を解説とセットで一部引用してみます。

Of course, she was grateful for the opportunity to stay with the company. After all, it was far easier to work where she knew what she was doing. But at the same time, she couldn't help feeling she was being taken advantage of.

以上が本文でその解説は次の通り。

♢after all「だって; なんだかんだ言っても(やはり)」この表現は前言の理由を述べる「だって」という意味で使われることが多い。
♢where[接]「…するところで」
♢at the same time「(しかし)一方では」文字通りには「同時に」の意味だが、butを伴い「しかしその一方」という意味合いで使うことが多い。
♢couldn't help -ing「-せずにはいられない; つい-してしまう」
♢take advantage of ...「…をいいように使う」人を目的語にとると、「人をいいように使う: 人を不当に扱う」の意味合いで使われる。

まずafter allについては、以前に私が投稿したこちらのnoteをご参照ください。

またat the same timeについては、以下の引用と見比べてみてください。

at the same timeは「同時に」という意味のフレーズだが、「しかし(一方では)」という意味合いで使われることが多い。but at the same timeという形が頻出だが、butがなくてもその意味合いが込められていることが多い。

IDIOMATIC 300

さらにtake advantage of ...についても同様に。

take advantage of Xは「Xをうまく活用する、Xを不当に扱う」という意味のフレーズ。特にXに「人」が来る場合は「Xをいいように使う」といったマイナスのニュアンスとなる。

IDIOMATIC 300

この解説の節回しはもはや完全に一致と言って良いのではないでしょうか!?(しかもこれは一部で他にもあります。An idiomatic expressionに関する問いまであるし!)

この手の模試本には著者クレジットはないのですが、この作問+解説は、駿台講師であり『大学入試 飛躍のフレーズ IDIOMATIC 300』の著者でもある山﨑竜成先生によるものだったのではないかと推理します🕵️

ということで、この『IDIOMATIC 300』は最難関大学のみならず、共通テストレベルから有効であり、特に駿台模試には相性抜群であろうことが証明されたのではないかと思います!

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