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咲うアルスノトリア、サービス終了によせて

ウマ娘と同時期にリリースというのを差っ引いてもcocos2dで作られたお世辞にも時代に見合ったクオリティとは言い難かったソーシャルゲーム「咲う(わらう)アルスノトリア」。

なんとなくで始めたが、まったりした雰囲気が気に入って続けていたものの、10月末にサービス終了が告知されてしまった。

ソシャゲはぼちぼちやってるが、特にトレンドでも高クオリティというわけでもなく、ある意味で純粋に自分の意思・趣向で続けてたソシャゲが終わるのに直面するのは初めてなので非常に残念な気持ちだった。

リアルタイムのRPGらしいバトルや古書的な雰囲気やアート、そして音楽は好きだったので、サントラや資料集は出してほしいところだが、今のところそのような気配はない。公式QAにも送ってはおいたので、サービス終了の来年3月までに何か動きがあればありがたい。

メインストーリーについては9章まで公開され、内容的には本当に何事もない状態―――数年後とかまとめて結末が語られるでも、俺たちの戦いはこれからだみたいなこともなく―――で終わった。強いて言うなら、攫われた主人公が助け出され、メインヒロインのアルスノトリアが★5に覚醒はしたので一区切りはついたが、それ以上のことはない。

言い換えれれば、まだこれで話を終わらせる気はないようにも思える。何かしらの形でまた続きが見れたら一ファンとしてはありがたい限り。

このゲームに登場するヒロイン達「ペンタグラム」は古い本、魔導書、物語がモチーフになっているので、物理書籍という形で話の続きなり資料集なりが見れたらなぁ、と夢想する次第。クラウドファウンディングでもなんでもしてやってほしい。


ついでに具体的に何がダメだったのかも自分なりに振り返っておく。

特にUIあたりのクオリティの低さ以外にも、ゲームバランスや運営のちぐはぐさもかなり酷かったのだが、最大のターニングポイントは0.5周年のイベント、大魔法祭だったように思える。

内容として古い絵本の世界に迷いこんで喋る猫達が登場し、初めて主人公以外の魔法使いと戦うという、作風にふさわしい内容だったのだが、何故かこのイベントで追加されたメインヒロイン達の服装が猫耳のかなり際どい水着だった。

イベント時期は夏とはいえ、話の雰囲気や内容ガン無視のコスチュームな上に、際どすぎてAppleから怒られて修正が入るというダメ押しまで食らっていた。

修正が入ったことも含め、ユーザーの意見も割れており、さらにこのあと半年ほど新規イベントを一切行わない休眠期間としてバランスの改修に入った……のだが、この半年かけたバランス改修も劇的なものではなかった。正直、普通に運用しながらできなかったのか。

休眠後に追加されたレイドバトルは悪くなかったのだが、その後、展開されたアニメの方も正直あまりいい出来ではなかった。

ちょうどサービス終了告知の少し前に新作ソシャゲのメメント・モリがリリースされ、ハイクオリティな3Dやムービーなどを使っていないにも関わらず爆売れしており、明暗分かれたなぁ……と。迫害された魔女達という雰囲気的にアルスノと似通った部分はあるが、メメモリの方は明示的なストーリーはなく、抽象的だがそれが雰囲気を高めてる部分もある。あと、3Dなどは使っていないとはいえLIVE2DやUIのクオリティは高い。アルスノもリリース時点でこのくらいのクオリティがあったらなぁと。

また、ヒロインであるペンタグラムと敵対する騎士達も、メインビジュアルにでかでかと出したりしてけっこうな熱量を感じるのだが、その割にあまりコンテンツとして使いこなせていなかった。

素材は悪くなかったのに調理に失敗してしまったイメージのアルスノ。サービスが完全に終了するまでの5ヶ月間、公開するはずだった図鑑などはゲーム内ですべて開放されるようだが、それ以外でも何かしら展開して、魔法使いとペンタグラム達の物語の結末は是非とも見せてほしい。


最後に撮りためたスクショ置き場を。

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