「NHKのど自慢」の予選会に出場して、己の人間力を高めたいと思った話
あの日からもう1週間が経過しようとしているが、未だ興奮は冷めることなく、というか思い出してはニヤついたり、恥ずかしさから消え入りたくなったりを繰り返している(ほぼ後者が多いが)。
先日、「NHKのど自慢」の予選会に出場するため、芦別市を訪れた。
昨年9月に帯広市で「のど自慢」があった際、軽い気持ちで応募したら、書類選考で落ちた。
以来、毎週欠かさず「のど自慢」を観ながら「あぁ、出たいー!」と歯ぎしりをしているうち、芦別市で開催されるという情報をゲットした。
これは出たい!
応募はWEBフォームか往復はがき、いずれかの方法を選べる。前回はWEBフォームから応募したが、今回は「手書きの文字に熱意を込めたい」と往復はがきで応募した。そして応募書類の中で必須項目となっている「選曲理由」は、特に練りに練って書き上げた。
そして、ポストに投函。「まぁ、予選に呼ばれたらラッキー」ぐらいの気持ちで考えていた。
すると、ありがたいことに、予選会のお知らせを頂けた!
それから当日までの2週間、ボイストレーニングの先生のYouTubeやDVDを観ながら練習したり、ひたすらステージに上がった自分をイメージして過ごした。
だが予選会の二日前、喉の痛みがずっと続き、意を決して耳鼻科に駆け込んだ。大量のお薬を頂き、吸入を受けた。念のため、コロナの検査も受けて陰性だった。
医師から幸いドクターストップがかかることはなく(ただ「歌うときは控えめに」と言われた)、ともかく晴れて参加できることとなった。
そして本番のステージ。薬で喉の痛みもだいぶ抑えられていたので、元気さをめいいっぱいアピールして歌った。
スタッフの方や観客の方から「元気があって良かった」というお褒めの言葉を頂いた。それはもちろん嬉しかった。
でも、会場内にステージの様子を時差再生しているモニターがあり、そこで自分の歌う姿を確認してみると、なんだか独りよがりというか、客席の皆さんを置いてきぼりにしているような感じに見えた。
緊張すると(いや緊張していなくても)一気に周りが見えなくなる自分の悪い癖が思いっきり出ていた。
いや、周りがすぐに見えなくなる癖は、他の私の振る舞いにも出ていたと思う。
例えば、歌唱後にインタビューを受けている最中に、「もう少し歌いたかったです!」と勝手に歌い始めてしまい(歌唱時間は1人につき1分という決まりがあり、たとえ1番の歌詞を歌いきってなくても強制終了になる)、取材陣の皆さんをドン引きさせてしまったとか。
他にも細かいことを挙げればキリがない。
そこで、思ったこと。「人間力を高めたい」と。
今度、また「のど自慢」に応募するかどうかは分からない。少なくとも来年三月まではないと思う。
(今年度の「のど自慢」のスケジュールは既に発表されていて、自分が行ける範囲の場所で開催される予定はない)
でも、もし、また応募する機会があれば。
いや、そうでなくても、人前で歌声を披露する機会があれば。
きちんと人の心に想いを届けられる、そんな歌を歌いたい。
(相当思いあがったことを言っている気がするけれど)
そのためには、普段の振る舞いも独りよがりをやめて、周囲に気を配れるようになるべきなんじゃないかと思う。
ついつい自分一人のことしか考えられなくなる性格だから、視野を広くして、人の話に耳を傾けられるようにするべきじゃないかと。
といっても、一体何をどうしていいかも分からないんだけど。
今も耳鼻科で頂いた薬を飲み続けているので、それが終わったら再びボイトレを開始しようかと思う。
私が主にボイトレの勉強に使ったのは、テレビにも度々出演されていらっしゃる佐藤涼子先生(通称:りょんりょん先生)の本(以下リンク参照)なんだけど、こちらにはボーカリストとしての心構えなども書いてある。
ただ歌が上手けりゃいいわけじゃない。人間としての魅力もボーカリストには必要、ということが力説されている。
今回の「のど自慢」の予選会では、いろんな方と触れ合うことができたのも、大きな刺激となった。
会場内外のあちこちに、せわしなく働いていらっしゃるスタッフの方々がいらっしゃって、出場者の方々ともお話する機会に恵まれた。また予選会をただ観覧しにやってきた方々もいらっしゃったとのこと。
やっぱり人との触れ合いがもたらしてくれるものって大きいよなぁ、と思った次第。
「のど自慢」のスタッフの皆様、出場者の皆様、観覧に来てくださった皆様、どうもありがとうございました。