DTMとかボカロとかで曲を完成させられない人へ
孤独な初心者DTMerより
現在ニコ動に投稿しようと曲を作っています。(サイバー攻撃でいまだ復旧の途上ですが)
孤独な作業を続けているとどんどん落ち込んでいくので、ときどきこんな記事を書いて自分を励ましています。同じような境遇(?)にいるひとが少しでも元気になれればと思います。
で、本題ですが、
DTMだけでなく、小説でもイラストでもなんでも、
作品を完成させられずに諦めてしまう人って多いと思います。
そこで、作品を形にするための自分なりの方法を、DTMにもとりあえず有効だと思われたので、ここでご紹介します。
方法は単純です。
自分の中に2人の立場を設定します。例えば、ミュージシャンとディレクター。
たったこれだけです。
ディレクターとミュージシャンを設定
それぞれの役割は、
ミュージシャン→演奏(およびそれに付随するすべての作業)
ディレクター→ジャッジ
という感じです。この2人によって自分の作業を細かくジャッジしながら先へと進んでいきます。
とりあえずここではミュージシャンとディレクターとしていますが、やりかたは様々で、規模が大きくなればここにプロデューサーなんかを足していってもいいかもしれません。
次に具体的な手順ですが、
ミュージシャン
例えばまずはリズムパートを1〜2小節つくります。ここはミュージシャンである自分が担当します。
BPMなりドラムの音色なりをいろいろいじったりしながら、試行錯誤して打ち込んで行きます。
「お、なかなかいいリズムができた。よしこれで行こう」
と感じたら作業をいったん終了し、しかるべき時間を空けます。理想は半日~1日ですが、時間がない時はお茶を飲むなりなんなりして少し頭を冷まします。
ディレクター
そして、ディレクターの自分がここで現れます。Dは、
「これは行けるのか?だめなのか?」
の判断をします。
コツは、自分に甘くバイアスをかけないことです。できるだけ心を鬼(ユーザー)にして聞きます。すると、たいていは没になります。
で、また最初に戻りまます。DにOKをもらわない限り先には進めません。
このように、一歩一歩ミュージシャンとディレクターを交互に出現させながら、少しずつ曲を作っていきます。
積み木システム
これをしないで、
ミュージシャン一人で突き進み、多くのパートを作ってしまった後で自信作をディレクターにジャッジしてもらったら
→没だった、
となって挫折するパターン、おおいいのではないでしょうか。
なので、できるだけ小さく段階を設定して、その都度ディレクターを登場させてできたものを聴いて、
「行けるのか行けないのか」
の2択の判断を繰り返していきます。これが挫折を未然に防ぐ私なりの方法です。
こうしてなんとかディレクターをだましだまし、積み木を重ねるように少しずつドラム、ベース、ギターなどを打ち込んでいきます。
鬼ディレクター
かといって作業が順調に進むことはほとんどありません。その一つが、ディレクターの心変わり。
一応は「OK」をもらいつつ構築してきた各パートなのですが、例えばギターを打ち込んでいるときに、
「なんか違うんだよね。ごめんねー」
とかいいながら、いままで作ったものを脈絡なく没にされることもあります。最初から全部やり直し。
歌を入れている最中に「やっぱり詩がなんかおかしい」→「詩を変えるとメロが変わる」「ついでにギターも打ち直して」
と、理不尽なジャッジをくらうことも。
丸一日かけて録ったパートを全部消されたなんてことはざらです。
けれどDには従うしかありません。
頼りになるのは自分の耳だけ
こんな感じでやっていけば、すくなくともなんとか完パケまでもっていいくことはできるはずです。
けれど、「完成だ、さあ投稿だ」としたところで、
それがユーザーに受け入れられるのかどうかはわかりません。
ただ、完成した作品があれば、そこからユーザーの反応を見て、ディレクターとミュージシャンともに成長していくことはできます。頼りになるのは自分の耳と感覚だけなので。
Dとのコミュニケーション
私のようなおじさんは、どちらかというと過去の積み重ねの方に重きを置いてしまっているので新しいものには疎いです。かといって新しいものを吸収したくないわけではないです。ときどきDと話をします。
ミュージシャン「新しい要素も取り入れたいです」
ディレクター「若い人にすり寄っても馬鹿にされるだけだと思う」
ミュージシャン「おじさんは音楽やっちゃいけないのかな」
ディレクター「いいもの作っている年取ったクリエーターいっぱいいると思うけど」
こんな風に2人の自分がコミュニケーションをとれれば理想なのでしょう。病んでいるだけのようにも見えますが。