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間質性肺炎の予後に重要なこと。

間質性肺炎の予後に重要な影響を与えているのが急性増悪。
一度増悪すると、30日死亡率は約50%です。
 予防は、
〇風邪を引かない
〇ワクチン接種をしておく、
〇病状の変化があれば、なるべく早くかかりつけ医に相談するなどです。
栄養強化やリハビリも重要な要素ですが、エビデンスがありません。
抗線維化薬の登場で、病気の治療ができるようになりましたが、急性増悪予防薬は確立していません。
論文:2016年
ピルフェニドン(ピレスパ)、ニンタデニブ(オフェブ)ともに急性増悪抑制作用が報告されていますが、ニンタデニブの方が少しよさそうです。
1年で約半分に抑制します(Richeldi L, et al.: Respir Med 2016; 113: 74-79. )。

論文:2020年
リコモジュリンの増悪抑制の研究が日本から出ており、こちらは残念ながら、効果がありませんでした(Am J Respir Crit Care Med. 2020;201(9):1110-1119. )。
論文:2022年
 日本では、可能性はほぼありませんが、急性増悪時に肺移植という方法があります。
移植しないと43%しか助からず、移植例は退院できたとする報告が海外にはあります。(Chizinga M, et al. Thorax. 2022;77(4):364-369.)。
やはり、日ごろからの規則正しい生活が、病気のあるなしにかかわらず大切ですね。
便秘も注意なんですね。

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