いじって。つっこんで。
私が口上や対談などでいじれる落語家さんは楽屋でもいじらせてくれる方。それは前座を一緒にやった仲間。先輩後輩あわせても数十人ぐらいかな。我々は、一緒に前座期間を過ごしたかどうかで、打ち解け方はかなり違うものだと思う。仲間意識とも言えるか。
前座を一緒にはやってなくても、二つ目を一緒にやって、深夜寄席とかも何度も一緒に出ればそれなりに打ち解けてくる。馬遊、円菊、丈二、金八などの兄さんがたはいじらせてくれる。
もっと上の方では正雀師匠とか世之介師匠とか燕路師匠とか。懐に飛び込んでったりして普段も気さくに話ししてくださる方たちは、いじってもお腹はお立てにならないだろう。
楽屋などで私が言ったシャレに笑ったりリアクションしてくださる方はもっとたくさんいるけど、いじれるってとこまではいかない。まして、楽屋で会話もしないのに、高座でいじるなんて私はしない。できない。
お互い真打だからって、何もかも並列になるわけではない。入門したときにすでに真打だった方のことは、自分が真打になっても大先輩として尊敬するのが謙虚…というかごく当たり前のように思う。キャリアの差は埋まらないのだから。
逆に高座とかでいじられてもリアクションしてあげられる後輩は…やっぱ一緒に前座をやった人とか、割と会う機会があって話したことが多い人でしょうね。