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【詩】カオス
カオスな顔
カオスな夢
カオスな人生
カオスな通りで
地番のない歩道が工事中
踏むと沈む
商店街に立つ灯籠が
夜に笑う
Y字路は毎夜赤く点滅
歩くとできる道
足跡は消える
見ないと聞こえる
描かないと動く
カオスな風の 議論
雨の模索
答えのない笑い
聞こえないリズム
時間を食べる猫が
小さく笑うと泣く子犬
青い雪 黒い雲の願望
命が掛かる老いから逃走する時間を追いかける記憶が死者達の青い宴から光が夢から色が答えから疑問が消失消化される星の色慣性の法則が壊れ輪廻の階段が崩れ全ては初めから終わり全てが一つになり裏が表にそして誰も歌わない涙の世紀の大蛇が守る燃える洞窟の宝
視線を占有するファンファーレ
誰もいない美術館
で眠る無数の目の壁は
開館すると
観賞する人間を
観賞する
縮んで点光
歪んで地層
沈んで跳躍する
光芒のプリズム
幻から始まる顔
カオス