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跡見中学2024年度国語特待入試第4回(2月5日午前実施)(大問二)とってもわかりやすい中学入試過去問の解説
※この解説は、私立中学校からの公認を受けたものではありません。
単なる一個人の見解であることをご承知おきください。
より正確な解説は、過去問題集などでご確認ください。
中学受験国語の成功の極意は、
①できるだけたくさんの過去問を解いて、
②正解の理由をよく理解して、
③何度も読み返して復習することです。
間違えた問題は、本文の正解の理由になる部分に色をつけると効果的です。色鉛筆で問題ごとに色を変えてみてください。脳科学者の中野信子さんの著作からの出題です。
問一Ⅰ直前に「私たち人間の脳というのは、高速で正確な計算ができるわけではありません。」とあります。その具体的な例が後ろに書かれています。
Ⅱそれまでのバイアスの話が、急に鳥の話に変わっています。
Ⅲ後ろの文に「私たち人間には、時間をかけて物事が正しいかどうかを検討する能力はそれほど強く求められていないからです。」と理由が書いてあります。
Ⅳ前に「何だかよくないことのように思う」、後ろに「かなり工夫されている」と反対のことが書いてあります。
問二A「進化」とは、生物が単純なものから複雑で多様なものへと、長い年月をかけて段階的に変化することです。反対語は「退化」。進退という熟語もあります。
B「結果」の反対語は「原因」です。原因があって結果があります。因果関係、因果応報などの熟語もあります。
問三7ページの第二段落の終わりに「私たちの脳は、正確さよりも速度とエネルギー効率を重視した結果、バイアスというものが必要になったと考えられるのです。」と書いてあります。
脳を大きくすることに限界があったので、より良い答えを出すための工夫としてバイアスができたのですね。
問四「クラスの中によく赤い服を着ている人が3人いて、その3人がたまたま数学を得意としていたら」どう思いこむのかを考えます。少し後ろに「一部の人のある側面だけにあてはまることを、広く全体にも当てはまると決めつけてしまう」とあるので、「数学が好きな人は皆、赤い服を着ている」が
答えになります。たった3人の限られた情報しかないのに決めつけています。
アは反対の意味で、ウとエは数学を好きではない場合も含まれています。
問五8ページの真ん中あたりに「それなのに、科学的な根拠も検討しないまま、よく知らない人たちに関してすべてをひとくくりにしてしまう。」と書いてあります。
問六「その影響」の「その」は指示語ですから、これより前の方から探します。3行前から「時間をかけて正しい解を出すことよりも、限られたリソースや時間の中で、よりよい判断をすることの方が求められているのです。人間の長い歴史を考えれば、そうしないと日々の食料にありつけずに死んでしまうこともあったはずです。」と書いてあります。「どのような影響ですか」と聞かれているので「~影響」で答えます。
問七正誤問題は、正しいのか正しくないのか、しっかりと理由の書かれている部分を探しましょう。
17ページ第1段落の終わりに「つまり、人間が生き延びるためには、むしろバイアスが必要だったのではないかということです。」と書いてあります。
27ページの一番最後に「鳥の群れには全体を把握して統帥をとっているリーダーのような存在はいません。」と書いてあるので✖です。
38ページの真ん中あたりに「特に、自分と違う集団や共同体の人間については、ほとんど同じに見えてしまうことを外集団バイアスといいます。」と書いてあります。
4バイアスによって判断を間違うこともあるので気をつけなければいけません。ですが、むしろ本文ではバイアスの利点について書かれていましたね。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
これからも頑張ってわかりやすい解説を書いていきます。
受験生の皆さんも問題の文章を繰り返し読んで読解力を身につけてください。
合格をお祈りします!
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