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十文字中学2024年度国語第2回(大問三)とってもわかりやすい中学入試過去問の解説
※この解説は、私立中学校からの公認を受けたものではありません。
単なる一個人の見解であることをご承知おきください。
より正確な解説は、過去問題集などでご確認ください。
中学受験国語の成功の極意は、
①できるだけたくさんの過去問を解いて、
②正解の理由をよく理解して、
③何度も読み返して復習することです。
間違えた問題は、本文の正解の理由になる部分に色をつけると効果的です。色鉛筆で問題ごとに色を変えてみてください。
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授・伊藤亜紗先生の著作『目の見えない人は世界をどう見ているのか』より。
全盲の彫刻家・三輪途道さんとの対談です。ちょっと長いですが、とても面白いお話です。
三輪さんの作品はこちらで見られます。
問一a一役買うとは、ある役割を進んで引き受けることです。
「このnoteの記事で皆さんの合格のために一役買えることを願っています。」
bまっさらなを漢字で書くと「真っ新な」で、まったく新しくて使っていないことです。
「中学に合格して、まっさらな制服に袖を通す。」
cおのずとを漢字で書くと「自ずと」で、自然とそうなるということです。
「難しい入試問題でも、問題文を何度も繰り返し読むことで、内容がおのずとわかってきます。」
問二1富士山の形について、「八の字の末広がり」を「上が欠けた三角形」と言い換えています。
2富士山や月のように遠くにあるものや巨大なものを見るときに、「実際に薄っぺらいわけではないことを私たちは知って」いるのにもかかわらず、「視覚がとらえる二次元的なイメージが勝ってしまう」と、反対のつながりになっています。二次元的とは平面的のことです。
問三14ページの中ほどに『月のような天体についても同様です。見えない人にとって月とはボールのような球体です。では、見える人はどうでしょう。「まんまる」で「盆のような」月、つまり厚みのない円形をイメージするのではないでしょうか。』と書いてあります。
見えない人は立体的に、見える人は平面的な形を思い浮かべるのですね。
問四(1)線②の後ろに『「奥行きのあるもの」を「平面イメージ」に変換してしまう。』とか『このように視覚にはそもそも対象を平面化する傾向があるのです』などと書いてありますので、文字数をヒントに選びます。
(2)続いて、『こうした平面性が、絵画やイラストが提供する文化的なイメージによってさらに補強されていくことです』と書いてあります。問題文は「何だ」ですから、名詞の形で答えます。補強するとは強めることなので、この部分がヒントになっています。
問五16ページの中ほどに「ところが、その全盲の人にとっては、色を混ぜるのは、机と椅子を混ぜるような感じで、どうも納得がいかないそうです。」と書いてあります。納得がいかないを理解できないと言い換えています。
問六16ページの後半から17ページにかけて『なぜそう思えるかというと、視覚を使う限り、「視点」というものが存在するからです。』『けれども、私たちが体を持っているかぎり、一度に複数の視点を持つことはできません。このことを考えれば、目が見えるものしか見ていないことを、つまり空間をそれが実際にそうであるとおりに三次元的にはとらえ得ないことは明らかです。』と書いてあります。
同じものでもどこから見るかによって見え方が変わるので、その影響で空間的にものがとらえにくいということです。
問七17ページに『同じ空間でも、視点によって見え方が全く異なります。同じ部屋でも上座から見たのと下座から見たのでは見えるものが正反対ですし、はたまたノミの視点で床から見たり、ハエの視点で天井から見下ろしたのでは全く違う風景が広がっているはずです。』と書いてあるように、空間を自分の視点からしかとらえられないということです。
問八富士山や月など、誰もが知っているものの形を具体的に示してわかりやすく話を進めています。
問九(1)同じグループは、前の名詞が後ろの名詞を詳しくしています。
ア「絵画」の「中」
イ「銀色」の「夜空」
エ「描くとき」の「パターン」
(2)「ない」を「ぬ」に変えてみましょう。
ア見えない人→見えぬ人
ウ納得がいかない→納得がいかぬ
エ見ることのできない→見ることのできぬ
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
これからも頑張ってわかりやすい解説を書いていきます。
受験生の皆さんも問題の文章を繰り返し読んで読解力を身につけてください。
合格をお祈りします!
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