著者 Jean-Noel Robert
訳者 今枝由郎
仏教の歴史 いかにして世界宗教となったか
講談社選書メチエ
『フランスの著者から仏教を学ぶなんて』と思ってしまいましたが、自分も知っている日本の歴史の記載内容に違和感がないだけでなく、さらに新たな見方にまで出会え、「対照的な一神教を基盤に持つ著者だからこそ、一神教と対比させながら、わかりやすく仏教を教授いただけるのか」と、自分の浅はかさを大いに反省し、出会えてよかったと思った著書です。
はじめに
第1章 諸宗教の中での仏教
「宗教」という言葉
「我」「私」「絶対神」
聖典
言語
第二章 ブッダ(仏) ー 第一の宝
1 最初の事績
2 家族の選択
3 誕生
4 大いなる出発
5 悪魔の調伏
6 目覚め
7 説法
8 静寂への入滅(涅槃)
第三章 ダルマ(法) ー 第二の宝
1 苦しみの真実(苦諦(くたい))
2 悲哀の起源の真実(集諦(じったい))
3 悲哀の消失、あるいは消滅の真実(滅諦(めったい))
4 道の真実(道諦(どうたい))
第四章 サンガ(僧) ー 第三の宝
サンガ生活の目的
第五章 三つの叢書 三蔵
アショーカ王の役割
経蔵
律蔵
論蔵
三蔵を越えて大蔵へ
第六章 大乗と真言乗
教団内での部派
大乗と小乗
発菩提心
叡智(般若)
カルマと廻向
空
密教・真言乗
第十章 朝鮮から日本への伝播
日本への仏教伝来
飛鳥時代
奈良時代
平安時代
鎌倉時代
明治時代