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父と8歳息子の東南アジア&アフリカ旅行~準備①~ Vol.1

2019年7月~8月。
息子と2人で東南アジアとアフリカを25日間旅した記録を綴る。

とにかくアフリカに行ってみたかった。理由は分からない。
母なる大地、人類のグレートジャーニーはここから始まった。

そして今、人口が爆発的に増えている。約13億の人口は30年後には倍増する見通しだ。

いつか、いつか・・・そう言ってあっという間に歳月は過ぎる。

「僕はもう決めたんだ 迷ってるヒマなんてない...!人生は短いんだ!」

アフリカへ行く決め手となったのは、岩盤浴で読んだ「宇宙兄弟」11巻に出てくるセリフだった。

ありふれた言葉だけど、年齢を重ねるとその言葉が良く頭にちらつく。

10代の少年は、「人生は短い。だから何だってやりたい事をやろう!」と言うかもしれないが、40を目前にした中年男は「人生は短い。もう出来る事も叶えられる事も少ない。残された時間、本当にやりたいことをやろう」と考えてしまうのである。

すぐ行こう。出来るだけ早く。

幸か不幸か、脱サラして独立したばかりの私は仕事が少なかったので自由な時間だけは作る事ができた。息子はちょうど小学校の夏休みだ。もう3年生、旅の相棒としては十分な存在なのでもちろん連れていくことに決めた。息子とはそれまでに、2人でタイやフィリピンを旅行した事があった。フィリピンではマニラから田舎までのローカルバスの3時間を涼しい顔で過ごし、次々と来る物売りからお菓子を買って食べ、エンジョイしていた頼もしい奴である。

彼の母親は、彼が1歳を迎えたばかりの頃に急逝した。

だから男二人で旅に行くことは難しい事ではなかった。
というより、どこへ旅行するにも基本的に2人だった。

結婚して、子供が出来て家族でキャンプへ行くという僕のささやかな夢は
実現できなかった。しかし、目の前には息子と2人でアフリカを旅するという、最高の思い出を作るチャンスが広がっていた。

サファリの途中、タンザニアへ一瞬 密入国した時の写真

商社勤務時代に貯めたスターアライアンスのマイルがあったので、アフリカまではバンコク経由でエチオピア航空で行く事にした。日本→バンコク→エチオピアまでは決まったものの、そこからはどこが良いのか?

アフリカといっても53ヵ国あるので、一括りにはいかない。

西アフリカはフランス語圏内だが、僕はボンジュールとメルシーとフロマージュしか喋れない。

「こんにちは、フロマージュね」

「ありがとう」

もしかしたらフロマージュは買えるかもしれない。。
ちなみにフランス語でフロマージュの意味は「チーズ」です。
お菓子ではありません。

もちろん旅行者エリアは英語は通じるのだろうけど、やはり旅のストレスは変わってくる。早々に西アフリカは断念し、英語が通じやすい東アジアに絞る。東アフリカで旅行できるメジャーな国はエチオピア・ケニア・タンザニア・ルワンダ・ウガンダらしい。

過去のジェノサイドがテーマの映画「ホテル・ルワンダ」「ルワンダの涙」や、独裁政治を敷いたウガンダのイディ・アミン大統領について描写された「ラストキング・オブ・スコットランド」などを観ていたので、この両国は訪れたかった。

しかし8歳の息子にとっては退屈な旅となってしまうだろうと思い、今回は断念し結局サファリをメインとする事に決定。ちなみに「ホテル・ルワンダ」の主人公は映画では善良な役であるが、実際は金を受け取って逃げてきた人々を匿ったので、現地では美談ではないらしい。

恥ずかしい話だがルワンダのジェノサイドについて詳しく知らなかった。ここ一年ほどなぜか分からないがアフリカに興味が出てきて、映画や本をみて初めて詳細を知った。

行先と目的を以下3ヵ国に絞る。

<エチオピア>

・コーヒー発祥の国で、世界一美味いコーヒーが飲める。
   普段は全くこだわりはないが、そう言われると絶対飲みたい。

・旅行者の間で悪評の「インジェラ」は本当に不味いのかを確認する。

・アフリカの中で断トツに美人とイケメンが多いと言われているのは、
 はたして本当か確認する。

<ケニア>

・世界三大凶悪都市と言われるナイロビを少しだけ散策する。

・マサイマラ国立公園でサファリ。これは外せない。

<タンザニア>

・ザンジバル。奴隷貿易の旧跡を見る。

・知人がハードなアフリカ旅の中でここだけは楽園だと言っていたので
 行ってみたい。

息子の夏休みIN に合わせ飛行機の予約完了、あとは行くだけ。
ガイドブックやwebで情報収集して、着々と準備を進めていた2週間前。

とんでもないことに気づいてしまった。


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