今回も作品作りのプロセスで、 ミニチュアチェア・シリーズのNo.6を取り上げます。 最初の写真は、例によって怪しげな造形ですが、 目指すのはスツールです。 実のところ、前回紹介した作品より こちらの方が先に手掛けたのですが、 どうにも仕上がりが気に入らなく、 結局のところ発表が後回しになったという経緯があります。 問題は脚の部分で、2枚目の写真は腰の長さを調整したものです。 一応これで行こうとワイヤーの太さを上げ、 骨格まで仕上げたのが3枚目の写真です。 写真では分かり
前回に続き、作品作りのプロセスです。 ひとつの作品を公開するまでには、 大概の場合、いくつもの試作品の積み重ねがあります。 大概というのは、稀にすんなりできてしまうこともあるからですが、 そんなことは、やはり滅多にありません。 さらに「できた!」と思ったものを翌日改めて眺めてみて、 どうにも気に入らないこともあるので、困ったものです。 とは言え、最終的には試作の数々は処分することになり、 日の目を見ることはありません。 ということで、作品作りに貢献してくれた試作品を 敢えて
ここのところ少し棍を詰めてミニチュアの椅子を作っています。 元々、リアルな椅子(のデザイン)が好きで、 毎年のように発表される新作を 「この手があったか!」と、楽しみにしていました。 人が(ひとり)腰掛ける椅子は、必然的に大きさも決まってきますし、 基本的な構造も脚と座面と背もたれの3つだけです。 その制約の中でも、新しいデザインが生まれ続けるということは、 本当に素晴らしいことだと思います。 そんなこんなでワイヤーワークを始めたときに、 最初に手掛けたのも椅子でした。
道具の話というのは切り口も色々あり、 書き始めると止まりませんが、 深追いするとあらぬ方へ行ってしまうという 危うさも持っています。 良い道具を使いたくなる気持ちはよく分かりますが, 良い道具をどれだけ集めたとしても、 良い作品を生み出せるかどうかは 控えめに言っても疑わしいものです。 道具のコレクターを目指すというのならともかく、 クリエーターを自認すのであれば 道具を語ることより それにより生み出されたものを語るべきですね。 もっともラジペンというのは 価格の差があっ
前回、ラジペンを使うのであれば 「バネなしがオススメです!」ということで、 その理由を改めていくつか書き連ねてみました。 ですが、書き終え、読み返してみたものの、 結局のところ「バネなしが良い」という、 明確な理由を示せたとはとても思えません。 ということは、バネの「あるなし」は「良し悪し」ではなく, 単に「好みや慣れの問題」ということなのでしょうか。 だんだん自信がなくなってきましたが、 いやいや「バネなしですよ」という理由を もうひとつ思いついたので、一応書いておきま
前回の続きです。 ラジペンには「バネ付き」と「バネなし」があり、 どちらが使いやすいかといえば 「バネなし」だと書きました。 もっとも、その理由は示さず、 最後は「好きずきです」と。 その通りなのですが、 最初に講座的なものを書きますと言っておきながら 結局のところが「好きずき」では、 ちょっと説得力に欠けるというもの。 何といってもワイヤーワークにとってのラジペンは 唯一絶対とも言える重要な道具です。 ということで、「バネなし」を推す理由を 改めて書き足したいと思います。
趣味や習い事には、だいたい何らかの道具が必要なものです。 もちろん何らかでは済まないような趣味も色々あります。 なので、興味はあるけれど揃えなければならない道具を考え、 結局始められなかったということが起きたりします。 そうかといって道具はそれほど要らないけれど、 材料費が大変だという場合もあります。 何かを始めるのに考えなければならないのは 先ずはイニシャルコスト(初期費用)で、 その後はランニングコストがかかってきます。 せっかく始めたことを続けていくためにも コストは大
針金を使って「何か」を作りたいと思っている人、 作り始めてみたけれど思うようにいかない人、 あるいは次のステップに進むため、 何かヒントがないかなぁと模索している人。 そんな思いや悩みを持っている人に向け 「ワイヤーワーク/針金で遊ぶ」と題した連載を始めます。 一応「針金細工講座」的なものを心がけるつもりですが、 いわゆるキッチリ「学ぶ」というより 「遊ぶ」に近いものになるかもしれません。 それでもワイヤーワークに興味のある誰かさんにとって、 何かひとつでも「あっ、そういう
ワイヤーを使った「もの作り」のスタートが ミニチュアの椅子だったことを前回書きました。 なぜ椅子だったのかといえば、 単に椅子が好きだったというのが一番の理由で、 しばらくの間、夢中になって作っていた記憶があります。 ミニチュア作りの王道である 実際にあるものを模すということは、 あまりやらなかったのですが それは精巧なミニチュアを作るためには 異素材を組み合わせる必要があり、 私には技術的に難しかったからです。 実際、チャールズ&レイ・イームズによる ワイヤーチェアを真
前回、工房について触れたので 改めて少し書き足してみます。 そもそも「工房」というのは、 「もの作りをおこなう仕事場」という意味ですが、 何を作るかで、揃える材料や道具が違うので 必要な広さは色々です。 合わせて、どう作るかが問題で、 工房での「もの作り」は手作業が中心です。 対して機械を中心とした「ものつくり」の場所は 「こうば」であり、さらに規模が大きくなると 「こうじょう」と呼ばれます。 この「こうば」と「こうじょう」は 漢字で書くとどちらも「工場」です
「最初の記事はこんな感じかな」と、 思い付いたタイトルを打ち込んでみたものの、 なんだか漢字だらけになってしまった。 見ての通り、ひらがなは15文字中、たったひと文字。 まぁ、それは良いとしても、 記念すべき初投稿で何を書こうか 色々浮かんではくるものの、なかなかまとまりません。 その上「投稿」という文字を眺めているうちに、 何で「投げるん」だろうと、 余計なことが気になってくる始末。 これって筆が進まないときの典型的なパターン。 ということで気分転換を兼ねて調べてみたら