ドラムを叩かないコアな音楽ファンがドラマーを解説すると・・・???その4
『「みのミュージック」のみのさんの動画を見ながら、イトウの感想を書いていく』シリーズその4である。
その1【94位 Meg White】【81位 John "JR" Robinson】
その2【78位 Micky Waller】【74位 Michael Shrieve】
その3【72位 James "Diamond" Willams】【71位 Butch Trucks and Jaimoe】
【70位 Tommy Ramone】
Tommy Ramone も入ってくる。70位、はい。
なんか、あっさり一言で終わっちゃいましたが・・・。
Ramones の初代ドラマーですね。
といっても、ロックの歴史に疎い僕は例によって名前しか知らない・・・音も聴いたことない・・・どれだけ偉人だったのか見当もつかない。
で、例によってネットで調べてみたら、NYパンクのムーブメントの最初オブ最初の人たちなんですね。そして、アメリカ本国よりもイギリスで売れ、特にイギリスのパンクロックムーブメントに絶大な影響を与えた人達。
この人達がいなかったら、この世にパンクロックという音楽は誕生しなかった。日本で言えば、シーナ&ザ・ロケッツやブルーハーツを始め、パンクロックはもちろん、その後のバンドブームの過熱により分岐していった日本のロックの発展はなかった。
ラモーンズがいなかったら、世界のロックの歴史が全て塗り替わるような存在だったんだな。
Tommy Ramone のドラムだけ取り出して聴くのは全く意味を成さないのだと思うが一応書いておくと、僕の印象としてはフツーのドラマーという感想。
パンクロックのドラマーは技術的には体力まかせで洗練されていないという先入観があったのだが、Tommy のプレイは僕が連想するパンクロックの激しさや荒々しさとは対照的で、ゆったり柔らかい感じの叩き方に見えた。総じてパンクロックの曲はテンポが早くて前傾姿勢なイメージが僕にはあるが、むしろ Tommy のドラムは他メンバーに比べるとレイドバックしていて音楽を安定の方向に持っていっているように聴こえた。
優しそうな顔立ち。なんか優しく見える人って、レイドバックしたドラムを叩く印象があるんだけど気のせいかな。顔って、ドラムに出るよね、たぶん。
ちなみに、Wikipedia によると、Ramones でドラム叩くまでドラム演奏の経験はなかったらしい。だいたい20歳くらいのころ。
えっ、それってかなりかなりかなり凄いことでない?!?!
【67位 Greg Errico】
これは思ったより低いかも。スライ(&ザ・ファミリー・ストーン)のドラマーですね。『暴動』までかな。この人のドラムはなんか今の今まで影響ありそうですが、はい。
Sly & the family stone も、さすがに名前は知っているが聴いたことない・・・(オイオイ)。
Greg Errico も名前は知ってるけど・・・どんな人かは全く知らない。
そして、Sly & The Family Stone が当時としては珍しい黒人白人混合バンドで、Greg はイタリア系白人という。当時は色々な面で今よりずっと黒人白人がくっきりわかれていただろうし、このバンドが存在しているということ自体が世界に凄まじい影響力だったのだと思う。
Greg のドラミングを見ると、動きが硬くて、器用な人ではないんだろうなって感じがした。なにか両腕に思い切り力入れたまま、ドラムに圧し掛かっていくような叩き方。
昔はトラディショナル・グリップでのプレイが多くて、その佇まいはちょっと Charlie Watts に似ているなと思った。でも、Charlie は前に前にって感じだけど、Greg はやや後ろ気味のところに居て、タイム感はすごく安定している。
Sly & The Family Stone 在籍時から大分離れた2013年の演奏が YouTube にあがっていたけど、指をパカパカ動かしてスティックを動かすようなことはほとんどなく、ほとんど握り込んだ状態で胴体をダイナミックに動かして、時に椅子から飛び上がるように叩く。あぁファンキー。
出音が固くてドライでまさに当時を生きたファンクサウンド。
ハイハットを斜めにガシガシと無造作に削るサウンドが格好よくて思わず真似したくなる。
クラッシュシンバルも、叩くというより、正拳突きで殴ってるみたいだね(もしかしたら、肩関節が固くてあまり高く腕が上げられない体質の人なのかもしれない。)。
プレイスタイルは、基本的にパターン一辺倒でめっちゃ潔い。
あと、個人的に、この帽子がカッコイイと思ったw