銀行株の動きからみる相場の動き
1月17~18日開催の金融政策決定会合で日銀は大規模緩和の維持を決めました。市場の一部で強まっていた緩和が修正されるとの思惑は外れましたたが、その思惑は消えていないようです。
すでに緩和修正の先送りとの見方も出始めており、銀行株の動きからは短期目線の投資家の動きも見え隠れしています。
今回の決定会合の直後に売りに押されたのは銀行株の一角。三菱UFJ(8306)は午後に一時、前日比5.1%まで下げました。三井住友FG(8316)は一時5%超、みずほFG(8411)は同4%超それぞれ下落。市場では「国内の機関投資家からも銀行株に売りが出ている」との声が出ていました。
しかし、銀行株の一角は売り一巡後に下げ幅を縮めました。「ショートカバー(売り方の買い戻し)とみられる」との指摘があったうえ、次第に「金融政策の修正が先送りされただけだ」との声が出始めました。
複数のヘッジファンドの話を総評すると、週初にかけて追加の緩和修正思惑の売り買いする「日銀プレー」の持ち高を解消し、いったん様子見のポジションになったということです。ヘッジファンドは中期的になんらかの形で日銀の政策が修正されるとの見方を変えていないようで、いったん持ち高を解消した短期目線の投資家は、いずれかのタイミングで再び銀行株などに資金を投じる動きは続くとみられます。
次の焦点は日銀の次期総裁人事です。今後の金融政策を見極めるうえで、次期総裁人事が極めて重要なヒントになることは疑いの余地がありません。次期総裁人事案は2月10日に国会に提出されるとの報道もあります。次回の金融政策決定会合は3月9~10日。様々な報道から短期投資家が緩和修正を強く意識し、銀行株高となる場面がみられるかもしれません。
同時に、為替もめまぐるしく動いており、今後も引き続き日本・米国の金融政策に左右される株式相場・為替相場になりそうです。
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